第76話 幕間 黒髪少女と変態男
少し解明します。
まー、だいたい察してるとは思いますが。
「キィィィィッ‼ドリトミィーッ‼」
とある豪邸、その一室にて変態男は地団駄を踏んでいた。
その背後には、虚ろな顔の青緑髪の少女。
「ったくこんなゴミ、本当に役に立つって言うのッ!?」
変態男、ローザは少女を見ながら苛立ちを覚える。
本当はここに天使がいた筈なのに、と。
「...クフッ...」
そこにローザ達以外、
誰もいない筈の部屋から少女の声が聞こえた。
ローザは声の主が誰かすぐに分かったが、
振り返らなかった。
「な~んで私の屋敷にいるのかしらん?クロツキちゃん?」
その少女はローザにとって、
どうしても【欲しいモノ】の1人。
どんなに苛立とうが、雑に扱えない存在。
天使の対なる存在、黒天使だからだ。
実際、天使などではないが。
「...どうだったぁ?...可愛かったぁ?...」
「ッ!?なんでッ...!?」
ローザは答えに迷った。
(なんで私がシロツキに会った事知ってるのよ!?
誰にも言っていないのよッ!?
...あぁ、そういえば、そういう**があったわね?)
ローザは1人納得し、口を開いた。
「えぇ、貴女そっくりの天使ちゃんだったわぁん?」
言いながら振り返ると視界に入る黒天使。
彼女は首を傾げて怪しげな瞳をローザに向けていた。
(まったく、ソコのゴミとは比べ物にならないわ)
ローザは喜色を浮かべて少女を見た。
いずれは自分のモノにするという夢に酔いながら。
「...天使ぃ?...そんな矮小な存在じゃないよぉ?...」
少女は眠たげな眼でローザを見ていた。
その瞳の奥に底知れぬ闇を感じさせながら。
「そ、そうかしらぁ?
純白無垢で白天使って感じだったわよぉ?」
「...まぁ...ねぇ...」
ローザの言葉にまんざらでもない雰囲気を出す黒髪少女。
その顔はどこか恍惚とした表情に見える。
(あぁ、この子もやっぱり素敵ぃ)
「...貴女もぉ...負けたのぉ?...お姉ちゃんにぃ?...」
「...あんな能力、私知らなかったわよぉ?
シロツキは星の癒し***だったでしょう?
なんであんなに強いのよ?チートじゃない」
ローザは思い出し、身体を震わす。
今でも残る身体中の青アザ。
その相手を、その光景を思い出して興奮したから。
「...7人の中ではぁ...一番キモイよぉ?...クフッ」
「誉め言葉として、受けっとっておくわぁん?」
丁重に返しつつも、
ローザは話題に上がった7人という言葉で思い出した。
この世界に*****のことを...
「そういえば、この世界には*******のぉ?」
「...さぁ?...興味、無いしぃ?...」
「あらぁ、そう?」
ローザは気にはなっていた。
自分たち7人の他に***がいるのか、を。
もしいればそいつらは敵なのだ。
****は7闇色と****いる。
ならば溢れた者達は、
自分たちと同じ何かしらの*******光ある者達だから。
「あの神サマは何がしたいのかしらぁん?」
「...さぁねぇ?...遊んでるんじゃなぁいぃ?...」
「この世界はまるであの***そのものじゃなぁい?
それに、***に****を選択させるなんてぇ。
私には理解不能だわ。
でも、あの腐った世界より楽しいわ!
好きな事して、何にも怯えずに自由に生きれる!
あの神サマ、最高ねっ?
破滅と再星*******良かったわぁ」
喋っている言葉に無音があることは、
本人は気付いていない。
だが、黒髪の少女は聞かなくても分かっている。
「...貴女達は好きにしたらいいよぉ?...
でもぉ...あのゲームはぁ協力してねぇ?...」
「分かってるわぁん?今度こそは負けないから」
ローザは青緑髪の少女を見てほくそ笑む。
コレを使えばきっと、と。
「...来月、だよぉ?...じゃあねぇ?...ばいばぁいぃ...」
黒髪の少女は陰の中へと消えていく。
その姿を見届け、ローザはゴミを見た。
(ゴミが天使になれば、世界は私のモノに...ッ‼)
「ふふふっ、うふふふふ。
はぁーっはっはっはぁッ‼」
その顔は、欲望にまみれた笑みを表していた。
【強欲】という卑しい笑みを...
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屋敷の外、
木陰に黒髪少女は立っていた。
眠たげな眼で空を見ながらアレの事を考えていたのだ。
(...アレは私の邪魔をするつもりなのぉ?
転生者ぁ?...シナリオぉ?...なんで介入させるのぉ?)
黒髪少女の目的は全く異なる。
このままではいずれズレて衝突すると考えている。
アレの思惑が未だに掴めない。
(...それでも構わないけどねぇ?...
私は私のやりたい事をするだけだしぃ...?)
「...役に立つのぉ?...役立たず達ぃ?...クフフッ」
黒髪の少女の口はいつも通り、
月のように笑っていた。
眠たいので、頭が死んでます。
言い回しおかしかったらごめんなさい。
起きたら見直します。
ごめんっ、オヤスミッ‼




