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境遇が似ている

 色々あって落ち着いた本部

もう、四人が来てから、数時間がたっている

だが、まだまだ元気な妹二人は、部屋に戻っても、お喋りをしている


「ねーねー、リエルのお父さん、何が悪い人なの?」


「んー?分かんない。会ったことないから」


「そうなの?」


「うん、お兄ちゃんも会ったことないって」


「えー?変なのー」

 不思議な顔で、リエルの話を聞くメイナ

今度は二人の様子を心配して残っていた、カリアに質問をする


「カリアさんは、リエルのお父さん知ってるの?」

 不意打ちに聞かれて、慌てるカリア

「え……ええ、知ってますよ。まさか、こんな大きな子供がいるとは、誰も思わなかったでしょうけど……」


「そうなの?」


「ええ、不思議な人ですから……」

 戸惑うカリアに

「不思議なの?」

 ずかずか聞いてくるメイナ

「ええ、変な方ともいいますか……お父さんなのに、ごめんなさいね」

 言葉に困るようすなカリア

リエルも、カリアの様子に、不安そう


「でも、なんで探してるの?」

 

「分かんない。お兄ちゃんに聞かないと……」

「メイナ達も、森で何をしてたの?」

「さぁ?お兄ちゃんに着いていただけだから……」

 メイナのぬいぐるみを、もふもふと触る二人


少し、会話が途切れ、今度はカリアが、二人に質問を始めた

「失礼、二人とも学校は?お家とかは……」


「私は学校には通ってないよ。お家もない」

 リエルが、そう話すと、メイナが、手をあげて、声をあげる

「メイナも一緒だよ!通ってないし、お家ないよ!」


 あっけらかんと話す二人の境遇に、戸惑うカリア


「じゃあ、今までどうしてたの?」

 慌てて聞くカリアの質問に、先に話したのはリエル

「最近まではあったんだけど、お母さん死んじゃって……学校も遠いから行けなかったの。魔法はお兄ちゃんから習ったの」


「メイナちゃんは?」


「私は、パパやママは知らない。たぶんどっかにいると思うよー。お兄ちゃんは知ってると思うけど。学校は、どうしても夜明け頃になるから、行けなかったんだ」


 メイナもあっけらかんと話をするが、カリアは二人の話に戸惑う

 二人は特に気にせず、楽しそうに話している


「そっか、メイナは午前(レクト)だもんね。大変だ」

「そうなの。だから、お兄ちゃんは午後(ラクト)の人達が好きじゃないってさ」


「それで、私達を襲ってきたの?」

「うん。多分お兄ちゃん短気だからねぇ」


 二人の境遇を、聞いたカリアは、少し考え、二人にもう寝るよう諭し、部屋を出ていく

 カリアが出たあとも、楽しそうに話している二人の声をききながら、何かを思う

「この世界の良いところか、悪いところか、子供に来ているのはツラいものだな」

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