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時を奏でる境界線  作者: シャオえる


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強くて優しい憧れの人

 太陽が眩しい午前(レクト)10時。やっと目が覚めたリエルが、まだ眠そうな様子で体を起こした

「あれ?カリアさん……」

 リエルの右隣で寝ているカリア。明け方まで仕事をしていたので、起きる様子もなく熟睡している

「あっ、リエル起きたの?」

 二人より先に起きていたメイナ。椅子に腰掛け、リーリルの修理をしていたのか、裁縫セットがあちらこちらに散らばっている


「メイナ。おはよう」

「おはよう。カリアさん疲れてるみたいだから静かに……」


 寝ているカリアをじっと見るリエル。右腕をツンツンと触って起きない事を確認すると、カリアの布団の中に潜り込む

「あっ、ズルい!」

 リエルの行動を見て、同じく潜り込むメイナ。結局騒がしい二人の動きで起きたカリア。でも、楽しそうに両隣で話し始めた二人に気づかれないように、寝たふりをして、二人の会話を聞いてみる


 寝ているカリアを憧れの眼差しで見つめている二人。急にはぁ。とため息をつくリエル

「カリアさん、優しいよね。私もカリアさんみたいに優しくて強くなりたいな……」

「なれるよ、リエルなら。私も優しくなりたいなぁ」

 同じくはぁ。とため息をつくメイナ


「じゃあ、クリルさんにも、もうちょっと優しくならないと……」

「えー?お兄ちゃんはなー……」

 うーんと、悩むメイナ

「私もお兄ちゃんに優しくしないとなー」

 同じく、それは無理と悩むリエル

「ねー」


 カリアを挟んでお喋りが止まらない二人。静かにするというのも忘れて、声も大きくなる。二人の様子に声を殺して笑ってしまったカリア。震える肩に気づいたリエル

「カリアさん、起きてる!」

 カリアの布団をガバッと取るリエル。メイナも起きていることに気づいて、体を起こすカリアに抱きついた

「ごめんね、お話聞いちゃった」

 申し訳なさそうなカリアにブンブンと顔を横にふるメイナとリエル

「カリアさんなら良いの!」

 メイナに負けじと抱きつくリエル

「お話聞いてくれる?」

 寝起き早々、二人に甘えられて嬉しいカリア。でも、二人の抱きつきが強くて苦しそう。けどやっぱり笑顔が止まらない

「ええ、今日は、どんな話をしますか?」

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