休息は、あっという間
「カリアも大変だねぇ」
急いで出ていく後ろ姿を、感心して見送るカノン
「仕方ない。午前の魔術による問題の大体はカリア一人で事足りると言われるくらいだからな」
バルバも働き者のカリアに感心している様子
「そうねぇ……昔からスゴかったけど……」
「時間も違うのに、カリアに立ち向かっていたの、お前くらいだよ……」
カノンの呟きに、呆れて答えるバルバ
「カリアに勝てそうなヤツはまだいないのか?」
「んー……“いた”けどねぇ」
ダングの質問で、会話も止まり、周りのざわつきの音がよく響いてくる
「……アゼルとは連絡は?」
再び、ダングからの質問。それを、はぁ。とため息ついて、答えるカノン
「一週間程度で連絡ついたら苦労しないでしょ」
「そうだな……そういうヤツだったな」
そしてまた、ダングの返事で会話も止まる。ご飯も食べ終わって、三人とも動く気もなく、ちょっと疲れた顔で騒がしい食堂を見ている
「あっそうだ、明日というか今日か。クリル君とメイナちゃんと戦ってみたらどう?」
急に思い出したように、ダングに提案を話すカノン
「なんで……」
提案を嫌そうに返事する
「楽しいじゃん。カリアばっかりと戦わすのも怒られちゃうし」
「まあ、それもいいな」
バルバはカノンの提案に納得している様子
「いや、バルバが……」
「魔法は使わん。面倒くさい」
ダングからの提案には即否定する
「バルバは指揮の方が向いてるしねぇ……おや、もう4時じゃないですか。始末書書かなきゃいけないのに……お二人はまだ仕事?」
仕事の続きをするために、席をたつカノン
「いや、もう今日は、終わりだ。やっと寝れる」
バルバが答えると、同じく仕事が終わっているダングも、うんうんと頷く
「……そうですか。ではお先に失礼しますよ」




