深夜の食堂は騒がしい
夜中になった午前2時、メイナ達やノエル達も深い眠りについた頃、静かに起こさないように部屋を抜け出しているのは、二人の相手を疲れた様子のカリア
寮を出て本部へと続く廊下を、一人歩いていると、声が聞こえてきた
「ああ、カリア。ちょうど良かった」
呼ばれて声のする方へ向くと、バルバ大佐が疲れた様子でこちらへと呼んでいる
「バルバ大佐。カノン隊長はどうなりましたか?」
「上に怒られてたよ、今は始末書を書いていると思うが……」
「ところがどっこい。書いてないんですよ」
音もなく現れたカノン。突然の大声と共に登場して、驚くカリア
「お前なぁ……」
夜中に騒がしいカノンに、呆れるバルバ
「二人とも奇遇ですね。是非、共に食堂へと参りませんか?」
二人に気を止めず、マイペースなカノン
「……なぜ?」
怪訝に聞くバルバ大佐
「腹が減ってはなんとやら。というじゃないですか。カリアは今から仕事あります?」
「急ぎはないので……お供宜しいですか?」
「もちろん。バルバも一緒に行きましょ」
仕事の話しなどをしながら、三人で食堂へと向かっていく。深夜でも、まだまだ本部は忙しく、食堂もたくさんの人が話し合いをしたりご飯を食べてたりしている
三人も一緒のテーブルに座り、まだまだ仕事の話しは続く
「ところで、練習場はどうなるか聞いたのか?」
突然、思い出したようにカノンに質問するバルバ
「明日、修理部隊が直してくれるそうです。それでも2日かかるとか」
苦笑いで報告をするカノン。はぁ。とため息をつくバルバ
「まあ仕方ないか」
「仕方なくないだろう」
声の主は、いつからいたのか夜食を持ったダングが三人のテーブルの前にいた
「おや、ダング。仕事終わったんですか?」
「まあな」
カノンの言葉も軽く返事してバルバの隣、空いていた席に座って、みんなで夜食を再開していく
「どうですか。あの子達」
ダングにノエル達の事を聞くカノン
ふふっと笑うダング。四人を思い出している様子
「まあ悪くないな……」
会話も落ち着いた頃、食堂の周りでは、バタバタ騒がしい。何事かと、入り口を見ていると、カリアに気づいた隊員が、カリアに駆け寄ってきた
「カリアさん。今、森の方で午前の青年が暴れていて、止められない。と連絡があり、すみませんが、一緒に来てもらえませんか?」
話を聞いたカリアはバタバタと大急ぎで席を立つ
「……ええ、行きましょ」




