表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
時を奏でる境界線  作者: シャオえる


この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

43/132

昔の面影がよく似合う

「とても嫌だな……」

「帰りたい……」


 時刻は、午後(ラクト)4時

 とても嫌そうなノエルとリエルは本部の離れに、練習をするためにやってきたが、乗り気は全く無さそう

「まあ、見学者も増えたことですし、元気出して」

 今回は、ダングも見学にやって来た。そのそばにいる、クリル達は対戦を楽しみに待っている様子

「はあ……」

 外の雰囲気を見て、するしかないと諦めるノエル。リエルも、はぁ。とため息をつく

 

「あっ、リエルちゃん、前の魔法止めてもらえます?」

 カノンが話す魔法は、大きな本が出てくるリエルの魔術。もう少しで、カノンを倒せそうだったのがあと一歩で逃げられた魔術

「この建物古いんですよ。あれ地面に落ちたら崩れる可能性あったらしく、いやはや始末書なるところでしたよ」

 笑って話すカノン。お気に入りが使えないと分かって不満そうなリエル

「じゃあ今日は、ノエル君の必殺技見せてー」

 カノンからのお願いに

「嫌です」

 と、即答で返すノエル

「えー?良いじゃないか」

 返事に不満そうな様子。カノンよりも、不服な人達が、外で騒いでいる

「見せろー」

「頑張れー!」

 クリルとメイナが、ノエルの魔術に期待して叫んでいる

「……ほらほら、皆さんの期待に答えなきゃ」

「クリル……他人事だと思って……」

 外にいる人たちの方が楽しそうな雰囲気に、笑ってしまうカノンと、呆れるノエル


「じゃあ、カノンさんの必殺技は?」

 今度はリエルからの提案。聞かれたカノンは、ちょっとだけ悩む

「そうですねぇ……始末書書くのは嫌なので、今度でいいです?」

 提案を断られて、つまんなそうなリエル。ノエルも不満そうな顔

「まあ、近々ということで、見学者の方が待ちぼうけしてますから、始めましょうか」


 開始の合図もなく、突然始まった対戦。前回と同様、激しい攻防戦が続いていく

 ノエル達を応援するクリル達も、声を枯らすかのごとく、大声で応援している


「おー、なかなか……」

 ノエル達の対戦を初めて見るダングは、二人の戦いを関心している

「面影あるよな……」

 バルバの問いかけに頷くダング。何だか懐かしいような表情をしている

「ああ、特に妹が母上に似ているな。なあカリア」

「ええ……」

 大人達がノエルとリエルの戦いに昔を思い出していると、ガラガラと少し建物崩れ、揺れ動いた

 前よりも大分早い決着。今回は、カノン隊長の圧勝で終わった

 大怪我で動けないノエルとリエル、そして無傷のカノンが、何だか不思議な空間を作っている

「今日の対戦は終わりましょ、続きはまた明日。お疲れさまです」

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ