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時を奏でる境界線  作者: シャオえる


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21/132

今は、ムリな希望

「二人とも疲れて寝ちゃった……」


  戦い終えて、今は、午後(ラクト)8時

いつもはあまり戦うことないライム兄妹。二日続けてカノン隊長と戦ったため、さすがに疲れた様子で、寮に帰ると、すぐに爆睡してしまった


「ノエルと、戦ってみたいのに……」

「ねー、メイナも、リエルと戦ってみたいなぁ」

 クリルとメイナは午前(レクト)の時間しか魔術が使えない。なので、二人とは戦うことができない

「なかなか強かったわねー」

 そう話すカリアも午前(レクト)、時間的にライム兄妹と戦えず、残念そう


「カノンさんは?」

 いつの間にか一人足りなくなっていた事に気づいたメイナ

「ヤツも疲れて寝とるよ」

 苦笑いで話すバルバ大佐

「じゃー引き分けか?」

 クリルも、戦いを思い出して苦笑いをする

「まあ、徹夜明けのあの戦いじゃあなぁ……引き分けかな?」


 バルバ大佐が、そう話す隣で、リーリルをぎゅっと抱きしめ、落ち込んでいるメイナの姿

「ねえ、カリアさん……」

 小さく話す声に、元気がないのが伝わってくる

「……どうしましたか?」



「昨日言ってた学校って、行ったらリエルみたいに強くなれる?」


 メイナの質問に、クリルが息を飲む

その様子を見ていたバルバ大佐、心配そうに二人を見守る

 カリアも、うーん、と質問の返事に悩んでいる


「そう……ですねぇ、多分ちゃんと勉強や修行をすればなると思いますよ」


「そっか……」

 答えを聞いて、メイナが更に落ち込んでいく

「どうしたんだね?」

 二人の不穏な様子にバルバ大佐が思わず声をかける

「通いたいけど……」


「お金無いしな、ここは楽しいけど、行くのはムリだろうな……それに……」

 メイナの話に割り込むクリル

クリルの表情も、メイナ同様落ち込んでいる

「それは……」

 バルバ大佐が何か言いかけた時


「あっ、いた。バルバ大佐」


 廊下をパタパタ走りながら、声をかけてきたのは、本部の女性隊員

 

「ダングさんの件および、その他諸々の事案の会議があります。カノン隊長はご一緒ではないのですか?」

 隊員がキョロキョロと、辺りを見渡し、カノン隊長の確認をする

「すまんな、アイツは対決疲れで寝とるんだ」


「では、会議参加後、ご報告をお願いします。とりあえず、会議室に来てください」

 ペコリとお辞儀をすると、先に会議室へ向かっていく

「すまないな、カリアと共に過ごしていてくれ」

 そう言い残し、先に行った女性隊員の後を追うように、会議室へ向かうバルバ大佐

 カリアとクリルが見送る中、ずっとうつ向いたままのメイナ


「メイナちゃん?」


 心配そうに声をかけるカリア

 だが、うつ向き返事をしないメイナ


「すまないな、カリアさん。二人だけにしてくれないか?」

 クリルに言われて、少し戸惑うカリア。心配しつつも、そうするしかない

「わかりました……。私も会議に参加してきますので……。二人もゆっくり休んでね」

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