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時を奏でる境界線  作者: シャオえる


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20/132

午後の戦い、再開

「では、始めましょうか」

 みんなでやって来た戦いの場

楽しみなバータナ兄妹に対し、スゴく嫌そうなライム兄妹

「頑張れ!ぶっ倒せ!」

 ワーワー叫び、一番楽しそうなクリル

「素敵な応援団もいますから頑張りましょう」

 なんだかんだと、楽しみそうなカノン隊長


「では、試合開始!」


 バルバ大佐の声で始まった対戦

はあ。とため息をつくノエルとリエル


「仕方ないか、リエル……」

「はい、お兄ちゃん……」



 攻撃を先に仕掛けたのはカノン隊長


 そのカノンの足元には沢山の氷水、上半身に沢山の炎

 左手を前にかざすと一つに固まり、二人に向かっていく


「危ない!」

 思わずメイナが声をあげる


 バンッ!と大きな地鳴りと、煙が辺りに散らばる


 ノエルが地面を叩きつけ、風圧と地面が割れ、それによりカノン隊長の攻撃から、二人を守っていた

 見た目は素手、その手の周りにはノエルの魔術が掛かっている



「リエル、今の能力値は?」


 リエルも自分の魔術に必要な杖を取りだし、魔術の準備をしている



「腕力86パーセント、脚力73パーセント上昇しています」

「カノンさんに勝てる確率は?」

「8パーセント」



 リエルの補助魔法により、飛んでいくように向かっていくノエル

 力も、本来の自身の能力と合わさり、カノンの魔術と劣らない攻撃をしていく


「すごーい……」

 いつもの、のんびりした二人とは違い、ハイスピードで、攻防が行われていく

「ノエル君は、特攻特化の魔力で、リエルちゃんの補助魔法で更に能力が上がる……良いコンビネーションなっているのね……」

 ほう、と関心しながら見守るカリア

「まだ、カノンさん余裕そうだね」

 ニコニコ笑っているカノンを見て、心配そうなメイナ

「まだまだ、二人とも荒削りだからな……」

 バルバ大佐も、二人の戦いを二度目ながらも、感心して見守る


 カノンに向かって右手で殴りにかかる。カノンも足元の氷で盾を作り、ノエルの攻撃を防ぐ

 その盾から出てくる強風に、吹っ飛ばされていくノエル


 壁に激突し、あちらこちらから、血が流れていく

「痛そー」

 クリルの感想もつかの間、リエルがノエルの傷を一瞬で治していく、すぐ立ち上がりノエルは、再びカノンへ向かっていく

 

「リエル、あとどれくらい?」

「もう少し……」



「うーん……前より手を抜いていませんか?」

 カノン隊長が、二人の戦いぶりに手応えを感じない事に、不信感を抱いた時


 ぶつぶつ唱えていたリエルが、動きだした


「お兄ちゃん、準備完了」


「了解」

 そういうと、カノンから離れていくノエル

「どうしました?」

 二人の行動を不安そうに確認するカノン



 リエルが、持っていた杖先で、ダンッ!と音を鳴らす



「いでよ、滅びの書!」


 

 リエルの言葉により突如天井に現れた、巨大な本

その本が、凄い勢いでカノン隊長を吸い込もうとしていく



「これはーヤバーイ」

 ヤバイと言いつつハハハと笑顔のカノン

「呑気なこと言うなよ!後ろ!」

 クリルがカノンに大声で叫ぶ

「んー?」

 その声に、後ろを振り返ると、ノエルがカノンの後ろから、本の方へと蹴り上げようと、構えている



「あっ」




 パタン




 本が閉じる音が静かに聞こえた



「カノンさん食べられたー」

「あらまあ」

「残念」

 外で見学していた三人、カノンの危機に呑気な感想



「誰も心配しないのかよ!」

 クリルがツッコミを入れるほど、みんなカノン隊長の安否を気にしないでいる



「大丈夫だよ、ほら」

 メイナが指差す本の真上、人影か何か見えている

「ギリギリセーフ、中々の上級魔法で……」

 なんとか逃げ切り、焦った様子のカノンが立っている

「この年齢でこの魔法……さすがアゼルの子でしょうか……」


「残念、逃げられちゃった……」

 お気に入りの魔術を避けられ落ち込むリエル

それとは対照的に、久々に上級魔法を見て、ご機嫌になったカノン

「ではでは、こちらから行きますよ」

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