表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
120/132

久々の対戦は気分を変えて

 本気では、ノエル達も食堂に集まってみんなでお昼ご飯。まだ少し暗い雰囲気のままのカノンやメイナ

「……美味しいね」

 メイナがポツリ呟いても騒がしい食堂の中、誰も声に気づかないまま食事が進む


「今日もフラワードや学園に行くんですか?」

 先に食事を終えたノエルが、同じく食事を終えたバルバに問いかける

「いや、今日は此処で待機の予定だよ。何かあるのかい?」

「いえ、特に……」

 二人の会話はすぐに終わって静かになると、沈黙を打ち消すように、カノンが大きめの声でノエルに話しかける

「ねぇ、ノエル君リエルちゃん、後で対戦しない?」

「おい……」

 急な話に困る二人に、それを話を止めるバルバ。あれこれと言い合っている二人をよそに、ノエルが微笑み返事をする

「そうですね。久々に練習も良いですね」

 意外な返事に、カノンもリエルもみんな、ノエルを見る

「えっ?いいの?なんで?」

「たまには魔術も使わなきゃいけないからね」

 勝手に決められて、不機嫌になったリエルを宥めるノエルの隣で、メイナとクリルが羨まそうに話を聞いている

「でもカノンさん、練習場使っていいの?」

「多分、大丈夫……」

 何度か練習場を壊して、怒られているカノンを心配するメイナ。それを思い出して苦笑いするバルバとカノン。落ち込んでいた会話も少しずつ弾んできた頃、カノンが先に席をたつ

「一応、許可貰ってくるから。後で呼ぶから待っててね」



「大丈夫かな?」

 なんとか許可を貰えて、また急に練習することになったことに、不安そうなリエルと、言った事に少し後悔しているのか、

「どうしようか?本気でいく?ちょっと手加減する?」

 何だかんだで、久しぶりの二人との練習に、テンションが上がるカノン。いつもより念入りに準備運動をしていく

「バルバ。始めの合図送ってよ」

 カノンのお願いに、一呼吸のあと、合図を送ると同時に先攻で、ノエルとリエルがカノンに向かっていく


「相変わらず凄いね。二人とも」

 練習場の外から対戦を見守るメイナ。攻守激しい戦いに、見入っていく

「そうね。時間が合えば私といい勝負すると思うほど……」

 カリアも外から三人の対戦を見守っている。いつもの如く一応本部の午後(ラクト)上位魔術者でもあるカノンとの互角の戦いに、バルバと二人で感心している

「ノエルと対戦してみたいけどな……」

「私もリエルと同じ時間だったら良かったのにな」

 クリルとメイナも、対戦が出来ることを、また羨ましそうに見守っている。少しノエル達が、優勢のまま対戦が進んでいく


「それはもうすぐ、叶う願いだね」


 遠くからクスクスと笑い陽気な声が聞こえる。他の練習場でも、本部の人達が練習をしている姿が見えるなか、不審な人影が、少しずつみんなが集まっている練習場に、近寄ってくる

「そう、それはマリヤも願っていた夢だ」

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ