みんな、あちらこちらでのんびりと
「カリア、これからフラワードか?」
リエル達が眠り、午前になる頃、事務室ではバタバタと忙しそうに出発の準備をしているカリアがいた
「ええ、村の人たちへの聞き取りと魔力調査に……」
「みんなの様子はどう?」
椅子から動く気のないカノンもご機嫌でカリアに声をかける
「落ち着いていますよ。明日、学園見学に行くことになりました」
「メイナちゃんですが……」
「本部の近くで男の人に会ったそうです。そちらも調査しています」
バタバタと女性隊員がカリアの元にやって来た
「カリアさん、出発準備が出来ました。ダングさんも行かれるのですか?」
「ああ、そうしようか。バルバ、後は頼むな」
急ぎ足で三人で部屋を後にする。その後ろ姿を見ながら、大きくため息つくカノン
「アゼルかねぇ?」
「まあ、そこも含めて調べるとしようか」
そう話しながら、ドサッとカノンの目の前に物や資料等を沢山置き始めた
「……なにこれ?」
カノンの質問に答えずに、不敵に笑って机の上にまだまだ置き続ける
「なにって仕事だ。ノエル君達だけが仕事じゃないだろ?」
「おはよう!」
夜が明けて、午前8時過ぎ、ノエルとクリルの部屋に来たカノン。空いていたノエルのベットに、部屋に来て早々横になる
「なんでまたここに……」
朝から騒がしくまた部屋に来たカノンに、クリルは不機嫌そう
「今日は、僕と過ごすことになったから、宜しくね」
ベットでゴロゴロしながら話す内容に、二人は嫌そうな顔
「バルバとダングはドーケムに。カリアは二人と学園見学だから、君達は僕とのんびり。というわけで……」
眠そうに説明するカノンに、二人は今度は不満そうな表情。そんな雰囲気に気づいて、笑って二人に話しかける
「いいじゃない。のんびりとするのも大事だよ」




