ファンタジー世界についての考察(転生者の幼児無双について)
なろうで流行っている転生物。
その中でも人間に転生して成りあがる、というのは多いのではないでしょうか。
人生をやり直す魅力、それは古今東西の人間を惹きつける題材なのではないでしょうか。
さて、転生は正確には『てんしょう』と読みます。
仏教用語で輪廻転生。マジかよと思った人は変換しようとして見てください。『てんしょう』で変換できますから。
こんな日常生活では使わない知識は置いておきましょう。別にてんせいって読む人が多くなればてんせいって読むようになる世界ですので。私が知っているのは重複。『ちょうふく』と『じゅうふく』ですね。正しくは『ちょうふく』です。
話を横に置ききれなかったのでもう一度置いておきましょう。
では、本題に入っていこうと思います。
異世界転生物は現代日本(現実とは並行世界の日本)で不慮の事故や寿命で死に、何かしらの理由で異世界へ知識を持ったまま生まれ変わるお話です。
他の人間には無い異世界の知識や、年齢にはそぐわない知恵を持つ。
周りからは神童と持て囃される。
素晴らしい人生です。何故か周りが受け入れてくれるのは不思議ですね。
大抵の作品が魔力を強化するのに魔力を練る行為をしたり、魔法を発動したりします。
また、言葉を早期に話し、大人顔負けの動きで動き回る。
はい、異常です。恐ろしいです。
優秀な子、では片づけられません。ぶっちゃけ、悪魔憑きとか疑ってもいいんじゃないんですか?
ステータスとか存在している世界だとそういうのも分かるんですかね?
まず、魔力が現実にはないので分からないのですけど、垂れ流すは出来ると思うんですね。
ただ、そこに魔力を練る、言い変えるなら魔法を構築する、というのははっきり言っておかしいです。
我が子は天才だ!!以前に我が子はなんなのだ……?が正しい反応かと思います。
言葉については覚えるだけでいいので大丈夫でしょうけど、前世の知識が邪魔しそう。
歩きはじめるのも1歳前から2歳までにはできるそうですね。ただ、よちよち歩きが限度。
筋肉や体力の関係ですし、バランスも頭のがでかいのです。
魔力で強化していると成長阻害しそうですね。
会話でも状況を見てその場に適した行動をする、というのはなかなかできません。
それに、分かると思うのですが精神は肉体に引き摺られます。
ホルモンやらなんやらの関係ですね。
女性ならわかるんじゃないんでしょうか?
女の日にはイライラしませんか?まあ、お腹が痛くて苛々してるのだと思うんですけど、私は男なので分かりません。
取り敢えず、意識していようがどうしようもない部分です。
睡眠欲、食欲、この二つが赤ちゃんには強いです。性欲の部分が未発達なわけですから。
魔力で弄りまわすのも出来なくはないんでしょうけど、泣かない赤ちゃん、寝ない赤ちゃん、こちらをじっと窺う赤ちゃんというのは恐ろしいです。
異常、異質な存在を受け入れるのはなかなかできません。
赤子の幽霊などが怖いのはそういうのもあると私は思います。
貴族の元に生まれた子供でそう言うのだと、貴族は対面を気にすると思うので寛容な対応はしないと思うんですよね。
まあ、利用価値があるからこそ生かすのはありそうですけど。少なくとも家族の愛は育めそうにありませんね。
ここまで書きましたが、私自身が転生物を否定するつもりはありません。
ただ、無条件に受け入れられるストーリーが違和感を生みだし、しかし原因に気付けないからこそ批判がくるのではないかと、私は思います。
理由なき肯定は狂信者か洗脳されてる人だけじゃないかな。
異常を当たり前と受け入れるには中々難しいですし、信用できる誰かが受け入れてるから受け入れる、というのは無理がありすぎるんじゃないかと。
いくら親が友達がゴキブリを踊り食いしているから貴方もやりなさいと言ってるのを受け入れるなんてできません。少なくとも私には出来ません。
親の事を信用してますが、親の友達を信用できるかどうかは別です。
ましてや、それが普通とはかけ離れた行動などをしているのであれば尚更です。
そんな異常な存在を理由も無く簡単に受け入れる行為が気持ち悪さに繋がっているのではないかと思います。
つまり、内容が面白くても、作者の技量が足りていない、につながるんじゃないかなーと、偉そうに言ってみます。
要は描写不足ですね。
その描写を後の話で入れると後付けが多いと突っ込まれてしまう。
まあ、作品で後付けできる余裕を残しておかないとキャラが動かしにくいのは書いたことある人なら誰でも知っていることなんですが、読者にとっちゃ知ったこっちゃないですし。
作者の描写不足のせいで、登場キャラクターが全てカルト集団に見える。これが批判される原因なんじゃないかなーと私は結論を出しました。
皆さんがどう思うのかは分かりませんが、私としてはこれを押していきたいと思います。
でも、指摘するときに批判しないであげてね?
優しく、回復魔法をかけるように言ってあげてください。