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第四話 この子の為に…その1

あれから半年もたち、春のほのぼとした陽気の中、恒輝は喫茶店の店主として、しっかりと仕事をこなしていく。依然として客入りは変わらず、少ないままだが、常連客はいつもの定位置に座り、いつもと変わらぬ日常が過ぎてゆく…そして、日常の一部となった、『後刻屋さん』こと、未来も仕事に終われているようだ。なんでも、ネットで噂になっていたらしく、都市伝説的な扱いを受けていたらしい。

『どんな未来も変えてくれる後刻屋さん』として…。

そして、今日も、噂を聞きつけた人が未来を訪ねにやってくる。

カランカラン…

「あの~、後刻屋さんってこちらですかね?」

そう訊ねたのは生まれたばかりの子供を抱き抱えた母親のようだった。

「はい、やってますよ。で、どういったご用件で?」

未来は、明るく対応している、ように見えるが恒輝には疲れが出ているのがわかっていた。恒輝いわく、未来が左手をポケットに突っ込んでいるのが証拠だと。左のポケットには、お守りが入っていて、美咲さんから貰ったもので、疲れたり、辛くなったりするとよく触る癖が出る。

恒輝はわかっていて、何も言わない。

(自分から始めた事なんだから、最後までちゃんとやりきれよな…)

内心そう思いつつ、半年前の一件(3話参照)の後からギクシャクしている自覚はあったが、どうすればいいのか、お互いに解らず結局今の今まで引きずっていた。

「もっと簡単な事だと思ってたんだけどな…」

独り言を呟く。

「おっ?悩みごとですか…マスターも若いって事ですかね、ははっ」

常連の男性に、独り言を聞かれてしまったようで、

「え!?あ、いや…まぁ、そんな感じです。あと悩みは何歳でしょうが、あるものじゃないんですか?」

少し、焦ったが冷静に答えた。

「悩みがあっても、ちゃんと悩めるのは若いうちだけだからねぇ…俺みたいな歳になってくると悩みがあっても悩む暇なんてなくてね、なぁなぁで流すしかなくなっちまうんだよ。だから、若いんだから存分に悩みなよ。マスターさん」

「………」

(確かにそう言われれば、なんとも言えない。悩みかぁ…)

「……もし、もしの話ですよ?もし、あなたが、誰かと仲違いになったら、どうすれば、いいのか…分かりますかね…?」

「ふっ…そうだな、俺はすっげー不器用だからな、悩み事、溜め込んじまった時にな、好きだった女に言われたんだけどよ…あんたは、悩み事溜め込んでんの似合わないってな、あっはっはっは!可笑しな話だろ?似合わないって、ただそれだけ、言われてどうしたと思う?」

「さ、さぁ…?」

「悩んでたこと全部言っちまった。それで終わり…」

「へ?それだけなんですか?」

「あぁ、そうさ。結局な、自分独りで悩んでどうしようもなくなったら、誰かに相談すればいい。それで十分さ…やってみればわかるよ、マスター」

「…やってみます」

「頑張れよっ…というわけで、相談に乗ったから、これ(ブレンドコーヒー)奢ってよ~」

「……いいですよ、常連さんですからね。これからもうちの喫茶店、よろしくお願いしますね」

「もちろんさ、だって、あんな可愛い娘いるんだもんなぁ」

「ちょっと!あなた、既婚者でしょうが…」

「見るだけならいいんだよ、セーフだろ!」

「アウトです!……警察呼びます?」

「冤罪だろそれ!?」

「そーですかねぇ…」

「ま、マスターがいつもの調子に戻って良かったな」

「え?そ、そうですか…」

「あぁ、よかったよかった」

恒輝も恒輝で、不調だったようだ。


一方、未来は、

「とりあえず、こちらへ…」

いつもの座席に案内して、座り、

「で、本日はどういったご用件で?」

赤ちゃんを抱えた母親は頷き、話し始める。

「この子が将来、成功するような、名前を知りたいの」

どーも、みっちゃんです。

久しぶりの日常回!と、いきたかったのですが、メタい話…前話との繋がりを考えるとまだ、暗い感じになっちゃいました。すみません、でも、ちゃんと軌道修正してまいります所存でございます‼

で、半分ネタバレに近いんですが…この物語、ハッピーえんどorバッドえんど、どちらがいいですか?

アンケートは、メッセージ、感想どちらでもいいです。

期限は、次回の更新まで。もし、アンケートに誰も答えなかった場合は、更新が止まる原因となりますので、ご了承を…だって、モチベーション下がっちゃうんですよぉ!!

と、いった感じでばいにゃら~

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