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幼き少女の儚い夢

作者: okojo

ーねえ、いつも何処に行くの?

なんで次の冬まで遊んでくれないの。

ねぇ、教えてよ!ねぇ!ー


また、あの夢を見た。夢と言うより、昔の記憶である。忘れたくても忘れることの出来ない記憶。みんなと遊んでいれば忘れる。でもまた夢を見る。白い帽子に青の服を着た少女と遊ぶ夢を。

「チルノちゃーん!遊ぼー」

友達の大妖精の声が聞こえる。

「今行くよー!」

元気に返事を返す。家の外に出ると、一面真っ白な銀世界が出迎えてくれた。

「今日は、いつもよりとっても寒いね」

いつの間にか大妖精が横に来ていた。

「そう?あたいはこれくらいがちょうどいいわ。そんなことより、何して遊ぼっか」

「折角雪が積もったから...雪合戦がいいな」

チルノに雪合戦を挑むなんて正気じゃ無いが、やはり大妖精も妖精なのだ。つまり馬鹿である。

「よーし!あたいが最強ってのを、見せてあげるんだから!」

そうしてチルノ対大妖精の雪合戦が開戦した。結果はもちろんチルノの圧勝。相手は氷の妖精、当たり前である。

「やっぱりあたいが最強ね。強過ぎて困るくらいよ」

「次は何して遊ぼうか?」

「雪だるま作りなんてどう?おーきな雪だるまを作って見せるわ!」

「雪だるま作り...楽しそう。やろうよチルノちゃん!」

地道に大きな雪玉を作るかと思えば....

「氷符【アイシクルフォール】!」

スペルカードを使い簡単に作り上げてしまった。

「すごいすごい!一気にこんな大きな雪玉を作るなんて。」

「もっと褒めてもいいのよ。なんてったってあたいは最強なんだから」

もう一度スペルカードを使い、頭の雪玉を作る。高さ3mほどの雪だるまを、チルノはたった30秒で作り上げた。

「レティにも見せたかったな....」

「何か言った 、チルノちゃん?」

「ううん、なんでもないよ。それより次は何して遊ぶ?」

色々な遊びをしている内に、辺りはすっかり黄金色に染め上げられていた。

「今日はもう帰ろっか、チルノちゃん」

「また明日ね、バイバイ!」

大妖精が帰った後、一人巨大雪だるま前で佇む。

「今日は雪が降って、いつもよりとっても寒くて...」

少女の目から涙が溢れる。

「遊びに来てくれると思ったのに、楽しみにしてたのに、能力も上手く操れるように頑張ったのに...」

少女は待ち望んでいた。ある人物が来ることを。しかし、その夢は叶わなかった。おそらく、今日が今季の冬最高の寒さだろう。今日会えなければ今年は会えない。そんな考えが頭を横切る。チルノが諦めて帰ろうとしたその時....

「なんで泣いてるのかしら?」

後ろからかけられた声に、満面の笑みを浮かべて振り返った。そして、一言だけ発する。



ーお帰り!ー

はいはい、こんにちは。今回は「儚い夢」がテーマでしたがどうだったでしょうか。文字数は少ないですが、しっかりした内容だったと思っています。これからも頑張りますのでどうぞ宜しくお願いします。

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