夜明け
山賊が消えた所で一気に静かになった森の中。
我狼が少年に声をかける。
我「大丈夫か?」
唖然としていた少年は我狼の言葉に我に帰る。
少「あ…うん。」
少「ありがと…」
我「ならば良い。」
そっぽを向いて言う少年。
素っ気なく返事をする我狼。
だが…
少「…?」
少「無い…!!」
少年が異変に気づく。
我「? どうした?」
少年の様子に気付いた我狼。
少「無いんだ…袋が…」
少年の声が心なしか声が震えている。
我「お前が持っていたやつか?」
少「ああ…。多分…山賊の奴らが持っていったんだ…!!」
少年の蒼い瞳とペンダントが揺れる。
少「取り返さなきゃ…!」
ダッ!
バシッ!
走りだしかけた少年の腕を我狼が掴む。
少「何するんだよ!!」
噛みつくように叫ぶ少年
我「お前では勝ち目は無い。」
少「う…。」
素っ気なく、だが幼い少年にとっては重い一言。
少「でも…あれが無くちゃ…村は…!」
少年の眼が変わった。
少「俺の命で村が救えるなら本望だ!!」
我「! おい!」
そう言うと我狼の腕を振り払って走り出す。
まだ13、14歳位だろうか…まだ幼い背中を見送りながら我狼は呟く。
我「全く…無茶をする子供だ。」
ため息をつく。
我「だが…」
我(あの眼…)
少年の瞳を思い出す。
恐怖と不安を帯びた眼だが…
それ以上の覚悟を帯びた眼だった。
我「気に入った。」
夜が…明けていった。
しまった…(汗)
まだ少年の名前が出てない!!
次回までには…出せるかなあ…?
次回はちょっとギャグ入るかもしれません(笑)
でわでわ(^o^)/~~
by作者