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第二シナリオ

こないだは完全に広瀬のペースだったなー…


次こそは!

と漫画喫茶で恋愛少女漫画を読み漁る三島あき。


これなんか、いいんじゃない?!


—《とある恋愛少女漫画》—-

2人でお買い物デート。

彼女が欲しそうに見ていた小物(アクセサリー含)を

彼女に内緒で購入。

帰り際に彼女に手渡す。

「これ、お前が気に入ってたみたいだから、

 ◯◯が別のもの見てる時に買っといた」

なんていう言葉と共に。

「ありがとう…」

とまじまじとプレゼントを見つめる彼女。

—————————————


これだ…

ニヤリ顔が止まらない。


ただなー

こないだの今日で買い物デートなんて…


と漫画喫茶の帰り道、


偶然にも1人でいる広瀬発見。


なんてこったーーーチャンス!!


広瀬のもとに走り寄る。


「あ、広瀬さん?

 偶然だね!!!なにしてるの?」


「三島くん!?びっくり!偶然だね。

 わたしはね、新しいヘアゴムほしいなーって探してるの」


これまたチャーーンス!


「そーなんだー、俺も今から妹に頼まれたヘアゴム探し。一緒にいいかなぁ?」


「え?!あ、うん、いいけど…」


「ほんと?!やったっ!」


半ば強引ではあるが、

なんとか買い物デート??のはじまりだ。


こっちは?!こーゆーのもいんじゃない??

とあーだこーだ話をしながら、

それぞれひとつずつ買った。


満足げな広瀬を横目に

俺はなんだかホカホカした気持ちに…



って、それどころじゃない!!

おれ、サプライズプレゼント買い忘れたー( ̄◇ ̄;)


今回もシナリオ通りとは行かなかったけど、

2人の時間を過ごせた…

それだけでもウブな広瀬にとっては

胸キュンな時間だったに違いない。


だって、俺だよ?

この王子様が買い物エスコート。

間違いないな。


そう自分の世界に浸っていたら、


「買ったヘアゴム、早速つけてみたいの。

 三島くん、最初に見てくれる?」


といつもの上目遣いでお願いされる俺。


可愛いとこあるじゃん!!とニヤつくのを堪える。


「みたいみたい!」



そういうと、近くにあったベンチに座り、

広瀬はヘアゴムを手に取って、

両手で髪を束ね始めた。


うなじが綺麗。


「ねぇ、」


広瀬の言葉に驚いた。

うなじの綺麗さにうっとりして我を忘れかけていたからだ。


「へ?!」


間抜けな返事。


「ケータイなってるみたい、

 両手塞がってて取れないの、

 ポケットに入ってるから取ってくれない?」


「え?あー、うん、わかった。」


って、え?ポケット??コートのポケットに手を入れていーの?!

内心おどおどあわあわしているが

べつにたいしたことないしーーな表情をしながら

広瀬が着ているコートのポケットに手を入れた。


距離の近さにドキドキが止まらないし、

なんか良い香りするし、

俺は目をつむりながら、

ポケットから取り出した。


「え?????」


ポケットから出てきたのはケータイではなく、

赤と緑のチェックの包み。


「ん??????」


キョトンとする俺に広瀬が言った。


「あけてみて(^^)」



あけてみると、

明るい茶色の革製の犬のキーホルダーが出てきた。


「え、これ…」


俺が驚いていると


「この前、自転車の鍵無くしちゃったって友達と話してなかった?

 そのとき近くの席にいたから、聞こえてきちゃったの。

 次は無くしませんようにっていうプレゼント。」



えーーーーーーー?!


瞬きができないくらいに驚いて、

息ができてなんじゃないかってくらい、

ドッキドキが止まらなくて、

俺は小さくお礼をいうのが精一杯だった。



「じゃ、また学校でね、三島くん」



広瀬は今日も俺より先に帰った。


呆然としていると、

広瀬が遠くで振り返りこちらをみた。


「ねぇ、似合う??」

と口パクで話しかけながら、

ヘアゴムを指差している。


俺はうなづいた。


広瀬が笑った。

そして帰っていった。


広瀬の笑顔が頭から離れない。

しばらく動けなかった俺は

キーホルダーを見つめていた。

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