第63話: 作業開始
地下研究所の扉を開けると、ひんやりとした空気が肌を包んだ。私は深呼吸し、仲間たちと共に作業台の前に立つ。今日から本格的な魔法陣の修復作業が始まる。
「みんな、準備はいい?」
私の問いかけに、フィリップスさん、セレスティア、メイド長がそれぞれ頷く。ことりを手に取り、進行と魔力配分を確認する。
> 修復作業の進行状況と魔力配分を教えてください。
【ことり】
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確率: 79%
作業計画は順調です。魔力配分は全員の負担が均等になるよう調整されています。
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[魔力: 87/115] (-10)
私はことりの表示に安心し、全体計画を説明した。「フィリップスさんは古文書の参照と材料管理、セレスティアは魔力補助、メイド長は道具と安全管理をお願いします。私は全体の指揮と魔法陣のコア部分を担当します」
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作業が始まる。フィリップスさんが古文書を広げ、セレスティアが補助陣を展開。私は魔法陣の欠損部分に手をかざし、集中して魔力を流し込む。
「いきます……!」
魔法を発動し、淡い光が欠損部を満たしていく。セレスティアの魔力が私の魔法を支え、フィリップスさんが手順を読み上げる。
(魔法使用 -20)
[魔力: 67/115] (-20)
「順調です、エリアナさん!」
「このまま、もう一箇所……」
再び魔法を発動し、二つ目の欠損部を修復する。魔力の消耗がじわじわと体に響くが、仲間の声が背中を押してくれる。
(魔法使用 -20)
[魔力: 47/115] (-20)
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作業が中盤に差し掛かった頃、魔法陣が微かに脈動し始めた。嫌な予感がして、私はすぐにことりに目をやる。
「魔力の流れが不安定です!」
セレスティアの声に、私は即座に魔力を集中させ、暴走を抑え込む魔法を発動した。
(魔法使用 -20)
[魔力: 27/115] (-20)
「大丈夫、落ち着いて……!」
侯爵様が駆け寄り、私の肩に手を置いて支えてくれる。「君ならできる。皆で乗り越えよう」
私は深呼吸し、仲間たちと連携して危機を乗り越えた。魔法陣は再び静けさを取り戻し、作業は順調に進み始める。
「残りの課題も、きっと解決できるはず……」
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短い休憩時間、私は休憩スペースで侯爵様と並んで座った。温かいお茶と軽食が用意され、仲間たちもそれぞれリラックスしている。
「無理しすぎていないか?」
「大丈夫です。皆がいてくれるから、頑張れます」
侯爵様が優しく微笑み、私の手をそっと包む。その温もりに、私は心から安堵した。
「みんなで食事をすると、元気が出ますね」
「そうだね。君の頑張りが、皆を支えている」
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作業再開前、フィリップスさんが私のもとにやってきた。「次の修復ステップは、より精密な魔法制御が必要です。準備ができたら声をかけてください」
私は頷き、決意を新たにした。
「絶対に、最後までやり遂げます」
**次回予告**
修復作業中に魔力の暴走が発生し、エリアナが緊急停止スキルを使って対処する。時間制限の重みが一層増す展開へ。
第64話「試練と時間への焦り」をお楽しみに!




