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【第III部 開始】異世界の侯爵家に招かれた元SEの私、手のひらサイズの語り箱と秘密だらけの屋敷で溺愛されています  作者: プロンプト時雨
第II部: 調査と成長

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第59話: ルシアの研究

研究室の窓から差し込む朝の光が、机の上の指輪を淡く照らしていた。私はフィリップスさんと並んで座り、蒼の環の刻印を拡大鏡で覗き込む。細やかな線が複雑に絡み合い、どこか既視感を覚える。


「この模様……どこかで見たことがある気がするんです」


私の呟きに、フィリップスさんが顕微鏡を覗きながら頷いた。


「古代宗教組織の紋様に似ている。だが、完全には一致しない。ことり、文献検索を頼めるか?」


> この刻印と一致する記録はありますか?

【ことり】

*************

確率: 68%

類似する紋様が、約300年前の宗教組織の記録に見られます。

完全一致ではありませんが、転生儀式に関連する可能性があります。

*************

[魔力: 105/115] (-10)


ことりの文字が浮かび上がる。私は深く息を吐き、胸の高鳴りを抑えた。


「やはり……転生技術と何か関係が?」


フィリップスさんは黙って古い書物を開き、侯爵様の書斎へと私を誘った。


---


書斎の重厚な扉をくぐると、侯爵様が待っていた。フィリップスさんが指輪の刻印と古文書を並べて説明する。


「この紋様、やはり古代の宗教組織のものに近いようです。転生や魂の移動に関する記述も……」


侯爵様は静かに頷き、私の方を見つめる。


「エリアナ、君の前世の記憶やことりの存在も、偶然ではないのかもしれない。焦らず、少しずつ真実に近づこう」


私はその言葉に、心の奥が温かくなるのを感じた。


---


午後、リリーと共に市場へ向かった。賑やかな声と香辛料の香りが漂う中、私は古物商の店先で指輪を見せる。


「この指輪、何か伝承や記録はありませんか?」


店主はしばらく考え、埃をかぶった帳簿を取り出した。


「昔、似たような品が取引された記録がある。だが、詳細は不明だな……」


私は小さな魔法を使い、帳簿の文字を鮮明に浮かび上がらせる。


「これで読みやすくなったわ。ありがとう、リリー」


リリアが微笑み、私の手をそっと握る。


「無理しないでね。最近、少し疲れてるみたいだから」


「うん、大丈夫。ありがとう」


[魔力: 65/115] (-40)


---


調査の帰り道、リリーとカフェに立ち寄った。窓際の席で温かい紅茶を啜りながら、今日の発見を語り合う。


「エリアナ、すごいよ。どんどん真実に近づいてる」


「でも、まだ分からないことばかり。けど……こうして話せる仲間がいるから、頑張れる気がする」


リリアが優しく笑い、私の肩にそっと手を置く。その温もりに、私は心から安堵した。


---


夜、書斎の明かりの下でフィリップスさんが新たな実験の準備を始めていた。私は静かにその様子を見守る。


「次は素材の組成を詳しく調べてみる。何か分かったら、すぐに知らせるよ」


私は頷き、今日一日の疲れを感じながらも、心に小さな希望の灯がともるのを感じた。

**次回予告**

ことりとエリアナの協力で魔法陣のシステム理解が進み、呪い解除の糸口が見える展開へ。


第60話「システムの理解」をお楽しみに!

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