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【第III部 開始】異世界の侯爵家に招かれた元SEの私、手のひらサイズの語り箱と秘密だらけの屋敷で溺愛されています  作者: プロンプト時雨
第II部: 調査と成長

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第48話: 襲撃者の正体と装置暴走の真相

昼下がり、屋敷の地下牢。冷たい石壁に囲まれた空間で、私は侯爵様、フィリップスさんと共に、昨夜の襲撃者を見下ろしていた。


襲撃者は意外なほど抵抗せず、不敵な笑みを浮かべている。侯爵様は冷静に指示を出し、フィリップスさんが魔法的な拘束を強化する。

以前、屋敷で起きた装置の暴走を思い出し、胸の奥がざわつく。あの時の危機は本当に偶然だったのか――。


「全ては計画通り」


襲撃者は不穏な言葉を漏らす。その目は、何かを企んでいるように光っていた。


地下牢の空気は重く、石壁の冷たさが肌にじわりと伝わる。侯爵様の横顔は鋭く、フィリップスさんは魔法陣を描きながら集中している。

私は昨夜の戦闘の余韻がまだ体に残っているのを感じていた。


襲撃者の視線が私に向けられると、背筋がぞくりとする。


「……なぜ、抵抗しないの?」


心の中で問いかけるが、襲撃者はただ微笑むだけ。

侯爵様は私の肩に手を置き、静かに囁いた。


「油断するな」


その言葉に、少し安心した。

牢の奥では、魔力の流れが微かに揺れている。フィリップスさんが呪文を唱え、拘束の魔法がさらに強化される。

私は、あの装置暴走の瞬間を思い出し、胸が締め付けられる。


---


侯爵様が直接尋問を始める。声は冷徹で、威圧的だ。


「お前の目的は何だ。誰の指示で動いた?」


襲撃者は、秘密結社の一員であることを自ら明かす。


「我々は“呪い”の研究をしている。侯爵の呪いのデータが必要だった」


息を呑む。まさか、あの暴走も――。


「あの暴走も我々の仕業だ。遠隔起動の魔法装置を仕掛けていた。暴走時の魔力反応を記録していた」


フィリップスさんが装置の捜索を提案する。


「屋敷内を徹底的に調べます」


私はことりに相談する。


> 遠隔起動魔法の原理と対策は?

***************

【ことり】

遠隔起動は魔力波を利用した装置連携です。遮断結界で防御可能。

***************

[魔力: 69/113 (-10)]


私は「あの時の危機は事故ではなかった」とショックを受ける。


侯爵様はさらに問い詰める。

「屋敷に仕掛けた装置は何個だ?他にも仲間がいるのか?」

襲撃者は余裕の表情で答える。

「数は言えないが、我々の目的は明確だ」

フィリップスさんは魔法探知具を取り出し、壁際で何かを調べ始める。

> この結界で本当に防げる?

***************

【ことり】

確率: 78%

遮断結界の強度を高めれば安全です。

***************

[魔力: 59/113 (-10)]


尋問の間、襲撃者の態度は終始落ち着いていて、逆に不気味さが増していく。

私は、侯爵様の隣で拳を握りしめ、絶対に真相を突き止めると決意した。


---


襲撃者は「呪いの研究」に興味があることを明かす。


「我々の組織は“不老不死の秘密”を解き明かすために動いている。侯爵の呪いは“時間を操る魔法”の鍵だ」


ことりも狙われている理由を問うと、意識転送技術への興味があると告げられる。


「次はもっと本気で来る」


襲撃者は脅迫的な言葉を残す。


侯爵様は警備の更なる強化を決定する。

「全員、警戒を怠るな」


襲撃者の声は低く、どこか狂気を孕んでいる。

「呪いの力は、我々の理想に必要不可欠だ。侯爵の呪いが解ければ、時の流れすら操れる」

私はその言葉に戦慄し、ことりに「不老不死の魔法は本当に可能なの?」と心の中で尋ねる。


> 不老不死の魔法は本当に可能なの?

***************

【ことり】

確率: 41%

理論上は可能ですが、莫大な魔力と犠牲が必要です。

現時点では実現例はありません。

***************

[魔力: 59/113 (-10)]


侯爵様は襲撃者を睨みつけた。

「お前たちの野望は絶対に許さない」

と静かに宣言した。

フィリップスさんは装置の回収作業を続けながら、

「情報はすべて解析します」

と力強く言った。

私は、敵の本気度と組織の規模に圧倒されながらも、守るべきもののために立ち向かう覚悟を新たにした。


---


尋問後、私は疲労と不安で自室に戻る。


夕方、侯爵様が温かい飲み物を持って訪ねてくる。


「怖い思いをさせて申し訳ない」


「私も戦う覚悟ができています」


侯爵様が私の手を取り、

「君を守る」


その手の温もりに、心がじんわりと癒される。


二人の距離がさらに縮まった気がした。


窓の外は夕焼けに染まり、部屋の中は静かな安堵に包まれている。侯爵様はそっとカップを差し出し、私の手を優しく包み込む。

「君がいてくれるだけで、私は救われる」

その言葉に、胸が熱くなり、涙が滲みそうになる。


「私も、守る覚悟があります」


侯爵様は微笑み、

「無理はしないで。君の笑顔が、私の支えなんだ」

と優しく言う。

温かい飲み物の香りと、侯爵様の優しさに心がほぐれていく。


---


夜、侯爵様が去った後、私は窓辺で夜空を見上げる。


「敵は思っていたより強大だ」


「半年で必ず侯爵様を救う」


それでも私は、改めて決意する。


柔らかな月明かりの下、私は新たな覚悟を胸に静かに目を閉じた。


夜空には星が瞬き、静寂が広がっている。私は窓辺で深呼吸し、これまでの出来事を振り返る。

「怖いけど、絶対に諦めない」

侯爵様のため、仲間のため、そして自分自身のために――。

私はそっと拳を握りしめ、未来への希望を胸に刻んだ。

**次回予告**

次回、二人の距離が急速に縮まる。――第49話「侯爵の想いと時間の恐怖」をお楽しみに!


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