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【第III部 開始】異世界の侯爵家に招かれた元SEの私、手のひらサイズの語り箱と秘密だらけの屋敷で溺愛されています  作者: プロンプト時雨
第II部: 調査と成長

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第47話: 守る者、守られる者

朝、ぼんやりとした光の中で目を覚ますと、見慣れた医務室の天井が広がっていた。体はまだ重く、指先に微かな痺れが残っている。昨夜の激しい戦闘の記憶が、断片的に蘇る。恐怖と緊張、そして守られた温もり。


隣で侯爵様が私の手を握っていた。その手は温かく、私の存在を確かめるように優しく包み込んでくれる。侯爵様の指先が私の手の甲をそっと撫でるたび、心臓が高鳴る。


「君を失うわけにはいかない」


低く震える声が耳元に響く。侯爵様は私を強く抱きしめた。侯爵様の体温と鼓動が伝わり、胸の奥がじんわりと熱くなる。私はその腕の中で、守られている安心感と、心の奥に芽生えた新しい決意を感じていた。


リリーが涙ぐみながら私の肩に手を置く。彼女の瞳は赤く腫れていて、昨夜どれほど心配してくれたのかが伝わる。


「本当に無事でよかった。エリー、もう無理しないでね」


リリーの声に、私は小さく頷く。


フィリップスさんは魔力回復薬を差し出し、落ち着いた声で言う。

「これで少しは楽になるはず」

普段の冷静さの裏に隠された不安が垣間見える。


私はみんなの顔を見渡し、守られている安心感と、心の奥に芽生えた新しい決意を感じていた。自分がどれほど大切に思われているのか、改めて実感する。

「ありがとう、みんな……」

声に出すと、胸が熱くなり涙がこぼれそうになる。

---


医務室の静けさの中、侯爵様は私の髪をそっと撫でてくれる。その指先は驚くほど優しく、私は思わず目を閉じた。


「君がいてくれるだけで、私は救われる」


その言葉に胸が熱くなり、私は小さく頷く。

「私も……あなたを守りたい」


心の中で、強くそう願った。これまで守られるばかりだった自分が、今はこの人の力になりたいと心から思う。


侯爵様は微笑み、私の手をしっかりと握り返す。


「エリアナ、無理はしないで。君の体調が一番大事だ。今日はしっかり休んでほしい」

侯爵様の手の温もりと優しい声に、心がじんわりと温かくなる。


二人の距離が、今まで以上に近づいた気がした。医務室の窓から差し込む朝の光が、私たちを包み込む。


---


侯爵様は、私の手をそっと握り直し、真剣な眼差しで私を見つめる。


「これからは、私が君を必ず守る。どんな危険があっても、君を手放したりしない」


その言葉に、胸が熱くなる。私はしっかりと侯爵様の手を握り返し、まっすぐに見つめ返した。


「私も……もう守られるだけじゃなくて、あなたを守りたい。あなたの力になりたいんです」


侯爵様は驚いたように目を見開き、そして優しく微笑む。


「ありがとう、エリアナ。君のその気持ちが、私にとって何よりの支えだ」


二人の間に、言葉では言い表せない温かな絆が生まれた気がした。


私は、これまで以上に強くなりたいと心に誓う。


侯爵様の手のひらが、私の手を包み込む。その温もりが、心の奥までじんわりと染み渡る。


「……本当に、私でいいの?」

思わず、心の声が漏れる。これまで何度も自分の弱さを痛感し、守られるばかりだった私。けれど、今は違う。侯爵様のまっすぐな瞳に見つめられていると、胸の奥に新しい勇気が芽生えてくる。


「君じゃなきゃ駄目なんだ」

侯爵様は、迷いのない声でそう言ってくれる。その言葉が、私の心の鎧をそっと溶かしていく。


私は、これまでの出来事を思い出す。初めて出会った日のこと、危険な任務で支え合った夜、そして昨夜の戦い――。どんな時も、侯爵様は私を信じてくれた。


「私……もっと強くなりたい。あなたの隣に立てるように」

涙が滲みそうになるのをこらえ、私はまっすぐに想いを伝える。


侯爵様はそっと私の頬に手を添え、優しく微笑む。


「無理はしなくていい。君が君らしくいてくれることが、私にとって一番の幸せだから」


その言葉に、胸が熱くなり、自然と涙がこぼれ落ちた。


「ありがとう……」


二人の間に、静かな誓いが生まれる。これからは、ただ守られるだけじゃなく、私も大切な人を守りたい。そう強く心に刻んだ。

---


食堂では、みんなで朝食を囲んでいた。焼き立てのパンの香り、温かい紅茶の湯気、リリーの明るい声が心地よく響く。


パンの表面はこんがりと焼けていて、バターがじゅわっと染み込んでいる。フィリップスさんが淹れてくれた紅茶は、ほんのり甘い香りが漂い、湯気が立ち上る。


リリーは「エリー、今日は絶対に無理しちゃだめだからね!」と笑顔で言いながら、私の皿に果物をそっと乗せてくれる。

「みんながいるから、安心して休んでいいのよ」

その言葉に、心がじんわりと温かくなる。


侯爵様は私に優しく声をかけてくれる。


「無理はしなくていい。今日はゆっくり休んで、元気な顔を見せてくれるだけで十分だよ」


> 本当に回復できる?

***************

【ことり】

回復率95%。十分な休息で元通りになります。

***************

[魔力: 99/113 (-10)]


> 今後どう備えるべき?

***************

【ことり】

警備強化と魔力管理が重要です。

***************

[魔力: 89/113 (-10)]


私は温かい紅茶の香りに癒され、心が落ち着いていくのを感じた。カップを両手で包み込むと、指先まで温かさが広がる。

みんなの笑顔と穏やかな会話に、戦闘の疲れが少しずつ癒されていく。

「こうしてみんなと過ごせる時間が、私にとって一番の回復なのかもしれない」

そう思いながら、ゆっくりとパンを口に運ぶ。


---


昼下がり、自室のベッドで今日の出来事を振り返る。


「私も誰かを守れる存在になりたい」


そう心に誓い、ことりに「次は何をすべき?」と相談する。


> 次は何をすべき?

***************

【ことり】

仲間との連携を深めることが大切です。

***************

[魔力: 79/113 (-10)]


柔らかな陽射しがカーテン越しに差し込み、私は新たな覚悟を胸に静かに目を閉じた。

心の奥に、これまでとは違う強さが芽生えているのを感じる。

**次回予告**

新たな脅威、仲間との連携、エリアナの成長――第48話「襲撃者の正体と装置暴走の真相」をお楽しみに!


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