第125話: 祝福の獲得
庭園の中央にそびえる古木の前で、私はアレクサンダー様、ことりと並んで立っていた。昼下がりの光が葉の隙間から降り注ぎ、空気は静かに澄んでいる。鳥のさえずりと、遠くで水の流れる音が心地よく響く。
古木の幹に手を当てると、かすかな鼓動のような震えが伝わってくる。長い眠りから目覚めるように、枝先がゆっくりと揺れる。幹の表面はひんやりとして、指先に生命の気配が宿る。
「……動いてる?」
アレクサンダー様が小さく息を呑む。ことりが掌で淡く光る。
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【ことり】
魔力反応、正常。祝福発生確率85%です。
※制約: 魔力消費増大、推定精度低下
[魔力: 40/150]
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次の瞬間、古木の枝先に小さな花が咲き始めた。白や薄桃色の花びらが一斉に開き、甘い香りが風に乗って広がる。花びらが舞い落ち、私たちの肩や髪にそっと触れる。
「すごい……」
私は思わずアレクサンダー様の手を握った。彼も私の手を包み返し、ことりの光が私たちの間で優しく揺れる。
三人で手を取り合い、奇跡のような光景を静かに見つめた。胸の奥に安堵と感動が満ちていく。ことりの光が、祝福の証のように淡く輝いていた。
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やがて古木の根元から、柔らかな光が降り注いだ。その光は私のペンダントに吸い込まれ、青い石が淡く輝き始める。ペンダントの中で、何かが静かに目覚めるような感覚があった。
「ペンダントが……」
私は驚きとともにペンダントを握りしめた。石の奥から、温かな光が脈打つように広がる。ことりが再び光る。
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【ことり】
祝福の力を検出。新たな魔法属性が付与されました。
※制約: 情報断片的、推定精度低下
[魔力: 30/150]
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アレクサンダー様が微笑む。「これで一歩前進だ」
その声に、私は胸の奥がじんと熱くなった。
私はペンダントを胸に当て、静かに決意を新たにした。「絶対に諦めない」
ことりの光が、私の決意に呼応するように強くなった。
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夕方、三人で庭園のベンチに腰掛ける。これまでの苦難や成長を思い返しながら、私はことりとアレクサンダー様の顔を交互に見つめた。ベンチの木肌は温かく、夕陽が庭園を金色に染めている。
「呪詛浄化の準備は整いました」
ことりが静かに報告する。表示の下に、小さく「推定精度: 92%」と出ている。
「必ず乗り越えよう」アレクサンダー様が誓い、私は「私も信じてます」と応じた。
ことりの光が、私たち三人を包み込む。静かな安堵と希望が胸に広がり、私はそっと目を閉じた。
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屋敷の廊下を歩きながら、私はペンダントをそっと握りしめた。窓から差し込む夕陽が床に長い影を落とす。次なる決戦への準備を心の中で確認する。
ことりが光る。
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【ことり】
残るは“純粋な愛の誓い”のみです。
※制約: 恋愛相談の推定精度低下
[魔力: 20/150]
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「絶対に諦めない」
私は心の中で強く誓った。アレクサンダー様とことりの存在が、私の背中をそっと押してくれる気がした。
**次回予告**
母なる祝福を得た三人は、いよいよ「純粋な愛の誓い」へと進む。ことりの真実、そしてエリアナと侯爵の想いが試される時が迫る。
第126話「愛の誓いの準備」をお楽しみに!




