夢
私は夢を見た。いや違う。夢を見せられた。私はある場所に立っていた。そこは天界の更に上に位置する神界。最上位の神だけ存在する事を許された聖域である。そして何故私がここにいるのかと言うと恐らく私とライ姉の母である天空神、セルシアだ。私が当たりを見渡すと周りは当たり一面の花畑だ。そしてその花畑の中にぽつんと一つ宮殿が建っている。自分の力で私が目覚める事は不可能みたいだ。悩んでいても仕方ないか。母様に会うのは面倒くさいが合わなければならないよな。そして覚悟を決めた私は宮殿に向かうのだった。
そして私は宮殿の扉の前に立った。扉の向こうから私の10倍近くのオーラが発せらている。私はあくまで天界では最強の神だ。最上位の神と比べられたら勝ち目はないのだ。やはりこの前帰ろうかと思った私だが頑張って私は扉を開けた。
「久しぶりですね。フーカ。」扉を開けると母様がそう私に話しかけてきた「そうですね。母様。それでどうして私をこっちに呼んだんですか?私は天界を追放された身ですよ。そんな私をどうして神界に?」「ふふ。母が娘を自分のとこに呼ぶのがそんなに不思議ですか?」コイツ自分が今まで何したか忘れたのか?私は母様が嫌いだ。ライ姉はうざいが別に嫌いじゃない。ただ母様はまじで嫌いだ。だって私がやっているゲームのデータを消したり、私が読んでいる漫画の新しい巻を先に読んだらするし、私が読んでる小説のネタバレをしたりするのだ。許さない。後殺されかけた。なので私は「母様。用がないのであれば私は失礼します。今すぐ私を夢から覚まさせてください。」と言うと「駄目よ。フーカ。貴方は神の座を失った。そして貴方のせいでライカも下天した。これはね。許されない事です。」なーんだ。そう言うことか。結局、母様もそうなんだ。やっぱり自分の立場の方が大切か。まぁ仕方ないのかもしんないけどさ。でもライ姉は自分の立場を捨ててでも私の元に来てくれた。なんだかんだいってライ姉の事は好きかな?でも母様は違う。母様は最上位の神として私に罰を与えようとしている。母様は七柱しか存在しない最上位神だ。その娘が何かやらかしたら母様の責任でもある。要するに私は母様の汚点という事であろう。だから母様は私を殺すために夢の中に侵入してきた。最上位神である母様は神界から出る事は滅多にない。だが精神世界でなら親子である私と母様は波長が合うため簡単に侵入可能。しかし私が起きていれば私も簡単に抵抗できてしまう。でも寝ていたら無防備だ。自分より弱い相手なら異能スキルでなんとかなるが自分より強かったら効果ないからな。さて私はこっから出るために母様とやりやわないといけないのか。ここは神界。母様のテリトーリである。だったら絶対に勝てない。……あれ?ここって元々私の夢の中だよな。だからここは神界じゃない?だったらギリギリ勝機はあるかな?まぁやるしかないよね。そして私は母様との親子喧嘩を始めるのだった。