まさかの苦戦⁉️閻魔大王マオ
……フー姉が暗黒神デモーニオと戦い始めたか。フー姉が負ける事は絶対にないが相手は暗黒神デモーニオ、化け物だ。戦闘神イグナムなんかとは桁違いの強さを持つ。まぁフー姉なら大丈夫だろう。そう考えた私は目の前の敵に集中する事に決めた。
「ジヒヒヒヒ、オイ、クソチビ❗️さっさと死ねや❗️」と帝王ゲモンは私に対して、刀を振り回してきたが、私はその刀を笏で受け止め、「死ぬのは貴方です帝王ゲモン。地獄巡り。その一、灼熱地獄❗️」……あれ?灼熱地獄が出ない?すると、
「ジヒヒヒヒヒヒヒ❗️出来る訳ねぇだろー❗️地獄はデモーニオの親分が支配したんだ❗️その技は地獄を支配してないと使えないだろ?つまりテメェお得意の地獄技は何にも使えねぇんだよ❗️」そう言われ、私は帝王ゲモンから強烈な蹴りを喰らい、吹っ飛ばされてしまった。
クソ。今ので骨が何本かイッテしまった。だがこの程度はどうって事はない。しかし、技が使えないのは厳しい。てかなんで使えないんだ?いや地獄落としや閻魔裁判が使えないのは分かる。だってあれは私が閻魔大王になってから編み出した技だ。だけど地獄巡りは、我が家に代々伝わる技だ。そのため閻魔大王ではない地獄議員の父様でも使う事が出来る。だから使えないのが納得出来ないのだ。……いや待てよ。これ暗黒神デモーニオが地獄を支配したの関係ないわ。「私の力が封印されてる?」と呟くと、
「あれ?もうバレたのか?」と私の後ろから声が聞こえた。私が後ろを振り向くとそこには、
初代地獄議員、議員長ユーデリア・ダイアが立っていた。
「何故貴方がここにいるんですか。貴方は初代閻魔大王に無限地獄に幽閉された筈です。なのに何故貴方がここにいるんですか?」と聞くと、
「何故だと?そんなもの決まっているだろう。暗黒神デモーニオ様が俺を開放してくれたからだ❗️」と言ってきた。さらに、
「さてと。18代目閻魔大王マオよ。貴様の家に代々伝わる地獄巡りは初代閻魔大王と俺が共に考えた技だ。故に封印するのは簡単な事なんだよ。」宣言してきた。
コイツのせいかよ。コイツのせいで地獄巡りが使えないのかよ。ていうかコイツが開放されたって事は、まさか歴代の閻魔大王が地獄に落とした、罪人達全てが開放されたって事?と私が絶望していると、
「ジヒヒヒヒ❗️お前の考えている事であってるぜ❗️デモーニオの親分は地獄に幽閉された強者を10人開放した。そしてその10人が全員テメェの命を狙ってる。さらにテメェはデモーニオの親分が地獄を支配したため、いくつかの技が使えなくなり、テメェらに代々伝わる地獄巡りは、初代地獄議長のユーデリア・ダイアが封印した。つまりテメェはもう終わりなんだよ。」
帝王ゲモンがそう言った時に、私の周りには、帝王ゲモンとユーデリア・ダイアと他に9人の気配を感じた。全員が私を狙っているようだ。……ヤバいこれ死んだかも。