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迷宮第五階層 現状

今の世界観や迷宮とは、アンデッドとは?等の説明が多いです。

 「シッ!」 

 短く息を吐いて刀を抜いた。下半身に重点を起き、腰の回転も加えた一撃はあっさりと人の首を落とした。いや、()()()()()()がより正確だ。25年前だったら通報されている。だが今は違う。()()()()()()()()()()()が世界を破壊した日から。 

 「だとしても、あまりいい気分じゃないよな」

 そう言って青年は、さっき殺した()()()()()の胸を切り開き心臓部分から薄く赤く光るひし形の物体を取り出した。親指ほどのサイズしかないそれはアンデッドストーンと海外では呼ばれ、日本で死人石(しびとせき)と言われてるが、どちらかと言うとファンタジー世界になったというジョークで魔石なんて言われてる。というか、こっちが主流だ。そしてこれが()()()()()()()()()()()()。 

 

 何があったか説明しておこう。でも説明苦手だから要所だけ話すよ。

 

 25年前、2032年に隕石が落ちた。

 隕石は爆散し世界に落ちた。

 落ちた場所は赤い霧に覆われて、中を調査しようにも入って出たものはない。

 そんなこんなで1ヶ月後霧が突如消え塔が出現した。

 そして入口辺りから行方不明になってた人達かが現れた。

 しかし、行方不明者たちは次々と周りの人間を襲った。()()()()、後に伝わる事件だ。  

 噛まれれば感染し、死に至り、そして動き出す。また人を襲う。その連鎖で日本は人口の半数を失った。

 世界でも同じように起こり、沢山の国が消滅した。 

 

 政府はアンデッドと呼称し、自衛隊に排除を命じたが、防衛に精一杯で打つ手なしだった。なぜなら、アンデッドに通常武器は効かないからだ。頭を潰しても再生し、ミンチになっても時間をかけて再生する。  


  悪夢だったのだろう。防衛ラインもどんどん小さくなり、政府の中枢である東京までアンデッドが侵行したとき、科学者の一人がある物質を発見した。 

  

 ()()()と呼ばれたそれはアンデッドの心臓部にありアンデッドの再生を阻害するとのこと。アンデッドは人間のように体に害のになるものは排出されない。その機能も失ってるからだ。故にそれは溜まり心臓部で結晶化するそうだ。

 

 また、人体と適合することによって人間に超人的なパワーを付与される。そして武器だけではなく様々な用途に使用でき後の生活の基盤になる。 

 

 魔石の出現で人類は希望見いだした。しかし魔石は取れる量が少ない。いまだに土地の殆んどがアンデッドの領域だ。そして塔から次々と出てくる、際限がないのだ。しかし少しずつ、少しずつ塔の近くまでアンデッドから支配圏を取り戻し、遂に塔の攻略に出た。

 

 塔の中は、洞窟で入り組んでいた。また、上に上がるかと思いきや下に階段が続いている。中には多数のアンデッドそして下に行けば行くほど強力で未知のアンデッドがいるとのこと。これを踏まえ政府はこの塔をこう名付けた。


     -アンデッドラビリンス-


 国は迷宮(ラビリンス)を攻略するため組織を創った。探索者ギルドと呼ばれる者だ自衛隊だけでなく、市民からも条件が合えばなれる。その条件とは、

  

 魔石との適合率10%以上であること 


 これだけだ。適合とは、魔石は体に埋め込むと人体に溶け込み血となり肉となる。それによって通常とは比べ物にならないくらい肉体が強化される。また、その人間に異能を付与される。何も無い所から炎を生み出したり、肉体を鋼に変えたり等千差万別だ。これを発現できる数値が10%なのだ。

 

 それ以下は異能を発現できない。また、拒絶反応で一生ベッドの上なんてこともあるのだ。      

 

 また、迷宮は赤い霧の成分が含まれており魔石と適合してない人間はアンデッドとなる。故に政府はこの基準を設けたのである。

  

 ただ探索者に成りたいと言うものは多い。なぜなら魔石が高く売れるからだ。生活の基盤に必要でありリスクを犯してもそれを上回る有益なのだ。最高ランクの探索者だと1日に家が立つ位の額を稼ぐらしい。

  

 「僕もそれくらい稼げたらな~」

 

 なんて無理か。と呟くの僕、明月俊(めいげつしゅん)はため息をはいた。髪は黒で短く若干癖毛だ身長は高くもなく低くもなく、細身だかしっかりと鍛えられてる。顔も悪くない、ただ少し抜けてる所があるのが良い所でもあり悪い所でもある。

 

 「ア゛ァ゛ァ゛ァ゛ァ゛ァ」

 

 彼が洞窟を歩いてると目の前に男のアンデッドが現れた。服はボロボロで筋肉やら内臓やらが目に見えるがもう一年も過ぎると慣れた。

 

 俊は緊張することもなくサッと刀を構えた。人型のアンデッドは力は強いが遅い、冷静に対処すれば初心者でも倒せる。 

  

 アンデッドに向かって走り、懐に潜り込むと加速と体の回転を利用して切り上げ。 

  右肩を切断し返す刃で首を断った。

  アンデッドはそのまま再生することなく倒れた。


 俊はアンデッドから魔石を取り出すと、アンデッドは赤い霧となり俊の体に吸い込まれた。

   

 赤い霧は生物を進化させる事ができる。しかし、進化の過程とは途方もなく長い。それを一瞬で行うと生物は体が変化に耐えきれず崩壊する。 

 

 これがアンデッド化の現象だ。肉体が朽ちてもなお、再生する。そしてまたボロボロになる。 


 アンデッドが人を襲うのは進化の過程で自身の染色体の種類を増やすため。  


 感染するのは噛まれた時に赤い霧の成分が含まれてるからとの事だ。


 ではなぜ探索者は大丈夫なのか?


 それは魔石が赤い霧の効果を抑制するからである。魔石が進化の速度を緩めるため、進化というより強化されるのだ。


 これで10体目、俊は腕時計を操作するとホログラムが投影される。 

 これはステータスを写せる道具だ。ギルドに入ったら必ず貰える。

 何でも鑑定の異能を持つ人が開発したとか。



 明月俊   job 刀剣士

 適合率11.8%

 攻60→61

 速74→75

 防13→13.5


異能 雷(纏い)

 jobskill 

 攻撃力上昇 切断力上昇 速度上昇 防御力低下


「やはりこの階層ではもう上がらないか」

  

 約1年、彼は五階層でずっとアンデッドを倒していたがステータスの伸びに悩んでいた。 

 

 適合率は探索者になってから少ししか上がらず、防御力の伸びも微量。


 ステータスはjobとその人間の体格や才能で変質する。

 例えば、俊の刀剣士は攻撃力、切断力上昇、速度上昇、デメリットとして防御力低下があるが、大剣士だと攻撃力上昇大、筋力上昇、速度低下などメリットとデメリットが存在する。

 

 それを補うのがパーティーなのだか俊はソロだった。迷宮は危険な場所だ見知らぬ人とパーティーを組む奴などいない。通常は知り合いと組んだりするのが普通だが彼の友人はあいにく適合率がなく探索者になれなかった。故にソロで潜るしかないのだ。

  

 ソロで行けるのは、10階層と言われてる。それよりは下は最低でも2人でないと進めないと言われてる。俊は五階層、あと半分で行き詰まる。

 

 辟易とした気持ちで彼は6階層に進んだ。

 

 


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