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私達、『パーティ鷺宮』です。  作者: ai-emu
第8章 再開の宴
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第61話 浮遊大陸サンマリオス①

昼食後、ノリコの魔力が底をついたため、今日の特訓は中止し、明日に持ち越すことになった。午後からは、気分転換のため、湖の畔を散策しながらの探検となる。ヒカリは、浮遊大陸サンマリオスについて、ミライの知識があるため、大体の地形、天候などは把握しているものの、隈なく歩いたわけではないので、詳しくは知らない。何で丁度いい機会と思いヒカリも午後の探検に参加していた。

「しかしヒカリ、ここはほとんどお前の物なのに、何も知らないとはどういう見解なんだ?」

大陸について、詳しく知らないヒカリに、タケルが茶々を入れる。

「仕方ないじゃない。ミライと契約したのも、一月くらい前の話だし、私だっていろいろやっているから忙しいのよ。ここを調査する時間なんて、あまり取れないんだから。」

他愛のない事を話しながら、ヒカリたちはテクテクと湖畔を散策していく。休憩をはさみながら四時間ほど歩くと、人工物である町が遠くに見え、黄金色に色づく穂をたわわに付けた小麦畑が広がっている。小麦畑を見ながら、タケルが言った。

「ヒカリ、これは明らかに自生している感じではなく、栽培している感じだぞ。それに、遠くに見える町、あれはどう見ても廃墟と言う感じではない。今現在誰かが暮らしている感じだ。」

「そうね…、でもとりあえず町の中に入ってみましょう。ここにいるメンバーは、何かあってもそうとでもなるメンバーですし。でも、警戒だけは怠ってはいけませんね。」

町まで、警戒しながら歩みを進めるヒカリたち。門までたどり着き、門番がヒカリたちに話しかける。

「お前たち、何処から来たのだ?身分証をみせろ。」

「私たちは、地上からやってきました。地上では身分証として有効な、ギルドカードしかないのですが、これでもいいですか?」

ヒカリたちは、ギルドカードを見せながら、門番に答える。

「ギルドランクAの”ヒカリ=サギミヤ”、ギルドランクAの”タケシ=サギミヤ”、ギルドランクAの”タケル=サギミヤ”、ギルドランクAの”ノリコ=サギミヤ”、ギルドランクAの”サトヒサ=サギミヤ”、ギルドランクAの”ヒトミ=サギミヤ”と。お前たち、その若さで全員ランクAとは、すごい実力だな。歓迎しよう。ようこそ、天空都市『エデンズシティ』へ。」

「少し伺いたいのだが、この町で一番いい宿は何処か教えてくれ。それと、地上で流通しているお金は、ここでも使えるかな?」

サトヒサが、門番に聞いた。

「地上で流通しているお金は、この町でも問題なく使用できるが、圧倒的に物資が不足しているから、その分物価が高い。この町での『1テラ』は、地上では『1000テラ』だ。ランクがAだから心配ないと思うが、あまり高い買い物はするな。地上に比べて、スリや置き引きなどの犯罪が多いからな。一応自警団はあるが、そこまでは手が回っていないのが現状だ。しっかりと自衛しておいてくれ。

あとはいちばんいい宿屋だな。この通りを1キロほど歩いた場所にある『木枯らしの楓次郎亭』が、この町では一番安全でいい宿だ。その分宿泊料金が高いがな。」

「ありがとうございます。」

門番にお礼を言って、ヒカリたちは町の中に歩いていった。町を散策しながら、教えてもらった宿屋まで歩いていく。途中の店でも、店員に、同じ質問をするが、皆『木枯らしの楓次郎亭』と答えているので、一番安全でいい宿屋のようだ。なので、ヒカリたちは、『木枯らしの楓次郎亭』で泊まることにする。

『木枯らしの楓次郎亭』は、通りを散策している時に見かけた宿屋よりも、たしかに安全面ではずば抜けているようだ。建物は頑丈そうな石造り、すべての窓には鉄格子がはめられ、外からの侵入を防いでいる。入り口をくぐると、食堂兼宿屋と言うオーソドックスな造りをしていた。宿屋の女将らしき猫人族の女性が対応した。

「本日は、『木枯らしの楓次郎亭』へようこそ。食事ですか?宿泊ですか?一番安い部屋で金貨5枚となっています。一番いい部屋ですと、1部屋で10人ほど泊まることが出来ます。料金は、1部屋で金貨100枚となっています。」

女将の問いかけに、ヒカリが答えた。

「とりあえず5泊お願い。部屋は、一番いい部屋でお願いします。」

「5泊ですね。金貨500枚になります。現金で前払いでお願いします。」

ヒカリは、金貨500枚を、カウンターの机の上に置く。女将は、金貨を数え終わると、部屋の鍵を渡して、案内を続けた。

「では、お部屋のご案内をいたします。お部屋は、3階の一番奥、310号室です。部屋の中には、トイレとお風呂があります。お風呂は、いつでも利用可能です。部屋の中は、リビングとキッチン、風呂、トイレのほか、寝室が5部屋ございます。料金には、お食事の代金は含まれておりません。1階の食堂で召し上がれるか、お客様自身で食材を購入してキッチンで作られるかしてください。」

ヒカリたちは、女将から鍵を受け取ると、部屋に入っていった。部屋に入ると鍵をかけて、さらに結界魔法で部屋全体を覆い、外部からの侵入を遮断する。その後、6人でリビングのソファーに座った。ヒカリは、キッチンで作ってきたお茶を皆に配り、一息入れてから話し出す。

「これで5日間はこの部屋を拠点に活動できるようになったわ。私とタケシは、明日仕事があるから一度カランに空間転移テレポートで戻って、明日の午後にもい一度ここに来るけど、タケルたちはどうする?」

「そうだな。俺とノリコは、2人の子供が心配だから、一度ヒカリたちとカランに戻りたい。サトヒサたちは、ここで寝て明日の朝市からこの町の情報収集を頼みたい。」

「分かった。ヒトミと2人で、町を散策しながら情報を集める。」

「よろしく頼む。午後にヒカリたちをこの部屋に戻ってくるから、そこで中間報告を頼めるか。とりあえずは、ここの宿の期限を迎える五日後までは、この町、いや浮遊大陸サンマリオスについて、分かる限り調べておいてくれ。

ヒカリ、申し訳ないんだが、軍資金を用意してくれないか?どうもこの町には、ギルドがないみたいだ。たとえあったとしても、この様子だと、口座からお金を下ろす事は無理だと思う。」

「分かったわ。ところで今2人は、いくら持ち歩いているの?」

サトヒサとヒトミは、机の上に現金が入った小袋を置いた。ヒカリが中身を確認するが、中にか銅貨と銀貨がほとんどで、金貨は入っていなかった。

「門番の話を信じるのなら、ここの物価は、地上の1000倍よ。モノによっては、さらに上がるわね。だからあなたたち2人が持ち歩いている現金、地上では大金かもしれないけれど、ここでは大した額にならないと思う。

だから私からの依頼として、軍資金を用意するわ。」

そう言うと、ヒカリは、何処からともなく2つの小袋を取り出して、2人の前に置いた。

「この小袋の中には、それぞれ金貨1万枚入れているわ。これを軍資金として、ここを調べてほしい。」

目の前にある小袋には、金貨が1万枚も入っている様子はない。現に、膨らんでおらず自分たちが財布代わりにしている小袋よりも、一回り小さいのだ。しかし、袋の中身を見ると、たしかに金貨がぎっしりと詰まっている。持ち上げてみて分かったが、金貨が1万枚入っているのにも拘らず、とても軽いのだ。

「ヒカリ、この袋は何?金貨が1万枚入っているのにも拘らず、とても軽いし、それに膨らんでもいない。」

ヒカリは、サトミの質問に答えた。

「この袋は、『闇の革袋ダークポーチ』と言って、闇魔法の一つである『闇の倉庫ダークスペース』を、持ち運びサイズにしたモノよ。いろいろな大きさがあるから、欲しかったら鷺宮雑貨店で取り扱っているから、購入してちょうだい。」

ヒカリは、簡潔に『闇の革袋ダークポーチ』についても説明をする。こうして、サトヒサとヒトミによる5日間に及ぶ、浮遊大陸サンマリオスの調査が始まった。

話の矛盾点を修正しつつ、加筆しています。


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