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私達、『パーティ鷺宮』です。  作者: ai-emu
第6章 光の神子の結婚式
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第50話 ヒカリの結婚式

テラフォーリアに引き込まれてから2年の月日がたった。ヒカリが19歳の誕生日に日に、タケシからプロポーズを受け、長く待ち望んだヒカリは快く承諾した。

今日は、ヒカリとタケシの結婚式と『光の神子』を含めた6人の『龍神の神子』の大神殿迎合式典が合わせて、カランの町にある光の大神殿で行われている。

コロラド王国では、金色の女王(クインメシア)と、世界のすべてを作り出した龍神6神を祭神に据えた『メシア教』が国教となっており、州都となっている町には、それぞれの神を祀る大神殿が建てられている。ここカランでは、『光龍フレクシア』の光の大神殿があり、ヒカリの結婚式はそこで行われた。この総本山で結婚式を行えれるのは、カランでも領主の家族か、領主に仕える貴族くらいなものだ。いくら大商人と言えど、この大神殿で結婚式を上げる事は出来ないのだ。

そんな場所で、ただの一般人であるヒカリが、結婚式を挙げれたのは、ヒカリが伝説上の存在でしかなかった『光の神子』であることが知れわたり、カランの住民ならば、誰でも知っている周知の事実になっていたからだ。そして、神殿側とヒカリたち、鷺宮家の都合と思惑が一致したからに他ならない。そのため、ヒカリが結婚するのを機に、本格的に『光の神子』を迎えるため、神殿側から打診され今日に至っていた。ちなみにタケシが『闇の神子』であることも、周知の事実である。

本日、ヒカリが身に纏っているドレスは、この日のためにカランに店を構える有名服飾店の「オートクチュル」のオーナーが、自ら仕立てた特注品のウエディングドレスだ。

真っ白なシルクの生地には、細かな刺繍が白の絹糸で所狭しと施され、光に反射してドレスを引き立てている。背中から床に長く伸びるトレーンには、金糸と銀糸で絡み合う2匹の龍が天に上るように刺繍されている。これは、カランの守護神であり、ヒカリを守護する『光龍フレクシア』を金糸で、結婚相手でであるタケシを守護する『黒龍ダークネス』を銀糸で模したものだ。

身に纏うすべての小物はシルク製で、手袋や下着に至るまで、この日のために作られた特注品だ。これらすべてが、オートクチュルからヒカリにプレゼントされたものだ。

トレーンの裾を持つ4色のドレス姿の4人の女の子たちは、この日のために、カラン中の5歳の女の子の中からから選ばれた子たち。この抽選には、カランに住む5歳の女の子全員が参加したらしい。貴族だろうが平民だろうが関係なく、ヒカリ自らが抽選をした。女の子が纏っているドレスもシルク製で、色は緑青赤黄の各魔法の属性を現した色。もちろん特注品であり、ヒカリのドレス同様、オートクチュルの工房が手掛けた。

ドレスを引き立てる宝飾品も、カラン一の宝飾店「カマンドール」が、ヒカリのためにプレゼントしたものだ。黄金に輝くティアラには、小さいながらも色とりどりの宝石で彩られている。耳飾りや胸飾り、腰まで伸びる長い黒髪に映える髪飾りは、どれも控えめながらも豪華な輝きを放ち、それを身に纏うヒカリを引き立てている。

ヒカリが履く靴は、白牛を呼ばれる白く光沢の皮を持つ魔物から採られ、カラン一の靴職人が、この日のために制作したものだ。もちろん、ヒカリにプレゼントされた。白牛の肉は、結婚式の後にカラン城で行われる晩餐会に出される予定である。

控室で、サトミと話していたヒカリが申し訳なさそうに言った。

「サトミさんの時は、身内のみのささやかなパーティーだけだったのに、私の時は、こんなに派手になってしまったのが、少し申し訳ないです。まさか、神殿と領主様が主催してくれるなどとは、夢にも思っていなかった。」

「ヒカリちゃん、私は籍だけ入れるだけでもいいと思っていたのに、ヒカリちゃんたちが、バーガルの別荘で、パーティーまで開いてくれたのがとても嬉しかったんだよ。その時、結婚式の真似事までしてくれて。

それに今日のヒカリちゃん、とてもきれいだよ。それに今日は、ヒカリちゃんが主役なんだから、胸を張っていかなくちゃダメ。」

「きれいっていても、このドレスも装飾品も、すべてプレゼントされたものだよ。それにサトミさんやリョウコにマナミ、それから、お城の晩餐会で着る私のドレスも、装飾品もすべて、オートクチュルとカマンドールからのプレゼントで1テラも払っていないのが申し訳なくて…。」

「2つのお店のオーナーが言っていたじゃない。『光の神子』であるヒカリちゃんをもてなすのは、カランで商売する者にとっては当然の義務だと。我々は、たまたまドレスと装飾品扱っていたから、プレゼントしたまで。他の神子様の服も、我々が用意するのは、町の同業者からの依頼だと。食料品を扱っていれば、食材を提供しているのだと。

ヒカリちゃんは、ここカランでは、すでに有名人で誰よりも大切にしないといけない存在なんだから、こんな事で渋い顔をしたら、町のみんなに顔向けできないよ。私だって、この後ダーカルに行けば、ヒカリちゃんのように、特別扱いされるんだから。」

サトミは、気にしたら負けだと言うかのように、ヒカリを励ました。

「そうだね。町のみんなの好意なんだから、ありがたく受け取っておかないと、だめだね。それに、年末年始の時に、神子関連の行事では、開き直ると心に決めたんだから!」

「そう、この心意気。私ももう開き直っているんだから。」

「ヒカリ様、サトミ様。そろそろ式の時間ですので、最終の準備をお願いします。」

城から派遣されている侍女さんが、式の時間を教えてくれた。ヒカリは、侍女に手伝ってもらいながら、最終準備をする。そして、侍女にエスコートされながら、サトミとともに控室を後にした。

今日、カランの光の教会には、様々な来賓が席を埋めている。まずは、闇、風、水、火、地の各大神殿から、それぞれの大神官が光の教会の大神官とともに、祭壇の前に立っていた。祭壇には、光龍フレクシアの神像の下に2匹の猫が寄り添って転寝をしている。1匹は白猫で、光龍フレクシア本人であるフレア。もう1匹は黒猫で、黒龍ダークネス本人であるムーンベルト。大神官たちに紹介した時は、皆すごく驚かれた。

あと神殿にいるのは、鷺宮家の面々と、商会で働く従業員一同。冒険者仲間の『炎帝の鉾』のメンバー全員と、カランのギルドマスターであるドルマン=タリリア。ナリスタリア州州牧でカラン城城主、カカリア=ドンホーテの名代として州宰のタリス=テテリス、各州牧の名代。あと、コロラド王国国王の名代として、第4王女であるメーリア=サンダレスという豪華な面々が揃っていた。神殿の外では、カランの住民のほぼすべてが、カラン城へと続く大通りを埋め尽くしていた。

顔をシルク製の薄いベールに包まれ、タケシの元へと進むヒカリ。式が始まる鐘が鳴り響く中、ヒカリは、お爺様である鷺宮タカヒロに引率されて、大神殿い造られた赤絨毯の花道を、優雅にゆっくりと進んでいく。

祭壇の前でヒカリを待つタケシは、漆黒のタキシードに身を包んでいる。ヒカリが、光の保護色である白に身を包んでいるのに対して、タケシは、闇の保護色である黒に身を包んでいるだけである。

しかし、コロラド王国では、この先の結婚式の衣装が、男性が漆黒の黒色、女性が純白の白色の衣装に身を纏うようになる。またこの挙式より後に、一般にも門戸を開く各大神殿、とりわけカランの光の大神殿は、結婚式を行うのに、数か月待ちとなる人気の式場になる。『光の神子』が結婚式をした大神殿なので、自分たちもその威光にあやかりたいと思う者が後を絶たないからだ。特に今日この日を選ぼうとすると、とてつもない倍率になる。

お爺様からタケシにヒカリの右手が手渡され、タケシの引率の下、祭壇の下の壇上へと上がっていく。結婚式が厳かに執り行わられていく。

「本日は、顕現なされている光龍フレクシア様と黒龍ダークネス様の下に『光の神子』である鷺宮ヒカリ、『闇の神子』である鷺宮タケシの結婚の儀を執り行われた事を誇りに思う。」

結婚式は、大神官の聖書からの朗読で幕を開けた。そして、誓いの儀に入っていく。

「汝、鷺宮タケシ。」

「はい。」

「汝は、光、満たされる時も、闇、満たされる時も、傍らに立つ女性と永遠に過ごしていく事をここに誓うか?」

「はい、誓います。」

「続いて汝、鷺宮ヒカリ。」

「はい。」

「汝は、光、満たされる時も、闇、満たされる時も、傍らに立つ男性と永遠に過ごしていく事をここに誓うか?」

「はい、誓います。」

「汝らに訊く。今、光龍フレクシア様と黒龍ダークネス様の御前で誓った言葉を、永遠に守る事を再び誓うか?」

「「はい、誓います。」」

「それでは、誓いの証として、神々の御前の前で誓いの口づけを。」

タケシとヒカリは互いに向き合うと、タケシはヒカリのベールを取り、ヒカリの肩に両手を回して抱きしめると、ゆっくりと唇を合わせた。長く短い接吻が終わると、大神官が式の終了を宣言した。

「この瞬間をもって、二人は永遠に結ばれた。光と闇が、今日この場で一つになるという事実、世界を昼の夜もなく、あまねく照らして下さる神子様を迎え、ますますの発展を願い結婚の儀を終了する。

続いて、『龍神の神子様の迎合神事』を執り行う。それでは、各龍神の神子様、祭壇までお越しください。」

大神官の言葉で、リョウコ、サトミ、マナミ、ケンジが祭壇に立つヒカリとタケシの横に並んだ。6人の前には、それぞれの大神殿の大神官が立っている。

「神子様、神々を我々の前に具現化してください。」

大神官の言葉で、4人は神々を具現化し、先に具現化されていた光と闇の神の横に並んだ。大神官は、神々が具現化したのを見届けると、儀式を始めた。

「これより、神子様迎合の儀を始める。本日は、この場に6神の神子様がすべて揃っているため、同時に6つの神殿の迎合の儀を執り行いたいと思う。

今日この日、我等の時代に、神子様を迎えられて事は、とても誇らしく思う。また、この場には、『光の神子』様と『闇の神子』様の他に、『風の神子』様、『水の神子』様、『火の神子』様、『地の神子』様がおられる事実。また、祭壇上には、6神すべてが顕現なされている。この光景は、今この場にいる者の心に永久に刻み込まれるだろう。」

ヒカリたちを神殿に迎える儀式が厳かに始まった。それぞれの大神官が、各神殿に伝わる神器をそれぞれの神に捧げてから、神子たちに手渡していく。神器を手にヒカリたちは光の大神殿を出た。

教会の外では、正装した騎士団が護衛する馬車が、止まっており、その中で一番豪華な馬車にヒカリとタケシが乗り込んだ。その後ろの馬車には、サトミたち神子が乗り込み、その後ろに、大神官が乗る馬車が続く。その後ろに鷺宮家の面々と、来賓の乗る馬車が十数台続いていた。

馬車が民衆の間を、ゆっくりとした速度で進んでいく。ヒカリは、民衆に向けて、軽く手を振りながらカラン城に向かっていった。

話の矛盾点を修正しつつ、加筆しています。

話の内容を、大幅に改稿しました。

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