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私達、『パーティ鷺宮』です。  作者: ai-emu
第3章 マイホームを買おう!
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第26話 見聞を広めよう

指名依頼を終えた光莉達一行は、当初の予定通り、カエデテラスへと続く街道を商隊の護衛をしながら歩いていた。今回ギルドで積極的に依頼を受けるのは、カランから借り受けている元宿屋を買い取るためのお金儲けの目的がある。それならついでに、見聞を広めるために、あちこち回ろうという事になり、今に至っている。

光莉たちは、物見遊山を兼ねてコロラド王国を一周しようと計画しており、後2~3ヶ月は、カランに戻らないつもりでいる。ちなみに、元宿屋は、校長先生と鍵沼さんを筆頭に、玲子と智美さん、あと戦闘が苦手な数人の女子に任せている。多分、日帰りで出来る依頼を中心に受けていると思うけれど。

セイルンでは偶然にも、毅たち男子組と合流していた。毅たちは、セイルンから出たテラテクス討伐隊に交じっていたのである。ケルン城で顔を合わせた時は、正直驚いたものだ。毅たちも、『魔法剣マジックブレードの柄と籠手』を欲しがっていたのだが、今は材料が手元にないので後で作ってあげようと思う。毅たちも、別の商隊の依頼でカエデテラスまで行くらしい。光莉は、毅とカエデテラスで待ち合わせることにして、その場は別れた。

セイルンを出て10日余り、カエデテラスの城壁が見えてきた。カエデテラスまでは、盗賊の襲撃が数回あったが、やんわりとお相手をした。今回は、光莉が手を出すこともなく、他の女子たちだけで撃退して見せた。盗賊さんは、たかが女子に守られている商隊を襲い、返り討ちにあったのだ。

カエデテラスは、エンダレス山の麓にある町で、周りに良質な鉱山が多数存在している、鉱石の都だ。町の市場には、食料粉や日用品に交じって、鉱山から採掘された様々な鉱石が売られていた。この町には、その鉱石を加工する鍛冶屋も多く、それに伴い武器屋もたくさん軒を連ねていた。光莉たちは、宿をとると、早速町の散策に出かける。光莉は、鉱石の中から、水晶の原石を買いだめていく。加工された石よりも、原石を購入した方が安く済むからだ。光莉の作る魔道具には、精霊を宿らせる水晶石が、必要不可欠だからだ。ケルンでは、領主から水晶石を買い取り加工していた。さらに、数多くの宝石の原石も大量に購入していく。

原石の購入金額の合計、しめて金貨700枚。普通に考えれば結構な額なのだが、光莉が受けた指名依頼の報奨金と、作った魔道具(魔道具に関しては光莉の言い値)を売った金額の合計が、一生遊んで暮らせる程あり、この程度の散財はなんとも思わなかった。なんせ、あの慰労会があった日だけで、光莉が手にした額が、金貨1万枚を軽く超えていた。

翌日には、毅たちもカエデテラスに到着し、光莉たちが泊まっている宿屋に合流した。夕食を食べ後に、男衆が使う大部屋に光莉たちが集まると、光莉が開口一番に言った。

「そういえば、毅たちは、魔道具『魔法剣マジックブレードの柄と籠手』を欲しいと言っていたわね。多佳子たちの分も含めて作ってあるから、好きなのを選んでいいわよ。今使っている剣に加工できるから、してほしいのなら言ってね。」

そう言うと光莉は、闇の倉庫ダークスペースから大量の剣と籠手を取り出した。これは、前日に武器屋を回った光莉が、量産品の安価な剣を数百本(使用するのは柄の部分)、一番安い鉄製の籠手を数百組買い、買い溜めた水晶の原石の一つを加工して製作したものである。男性陣は、自分の使っている剣に加工してほしいと言ってきたので、光莉は、魔方陣を刻んだ水晶を、柄頭に入れ込んだ。選ばれなかった剣と籠手は、再び闇の倉庫ダークスペースの中に放り込んでおく。

光莉は、今後の予定について、コロラド王国の地図を机の上に広げて毅たちに話した。

「これからの行程だけど、私たち女子組は、トロビケナササタ州の州都フルーテアまで行ったら、フワンソワ州の州都テアスリアに抜ける。その後、海岸沿いにある町ラークスに向かい、カロリア海を船で渡って、マクリドナ州の州都バーガルに行く。後は、また船上の旅となり、ゲルマニア州に渡って州都ベルルンを目指し、王都ロンドリアに入って、カランに戻る予定だけど、…毅たちは、ここから何処に移動するの?」

光莉は、地図から目を離して、最後の部分だけ毅を上目遣いで見て話した。光莉にしては珍しく、毅についてきてほしい感じだ。毅は、苦笑いをして、光莉から目を逸らそうとしたが、光莉の沈んだような溜息が聞こえたため、すんでのところで思いとどまる。過去の経験から、このような表情をした光莉のお願いを断ると、後が怖いことを思い出したからだ。

「分かった、光莉。どうせ俺たちも暇だから、お前たちと一緒にこの国を回ろう。」

光莉は、毅の言葉を聞くと、途端に満面の笑顔になって毅にくっついた。皆の冷たい視線に、毅は、苦笑いを浮かべて、深い溜息を吐くしかなかった。

ヒカリたちは、2ヶ月かけてゆっくりと、コロラド王国を見て回った。各地で特産品を買い漁り、時々依頼を受けて小銭を稼いだ。その間光莉は、常に上機嫌だった。それは、テラフォーリアに流れてきてから、いや、地球にいたころから数えても、毅とこんなにも長い期間一緒に行動したことはなかったからだ。

光莉は、毅のことが好きらしい。毅も満更ではない感じだ。手を繋いで仲良くロンドリアの市場を歩く2人を見ながら、多佳子たちは、2人をそう評した。そして、2人を見ながら、「私たちも頑張ろう」と、女子たちは、密かに恋心を燃え上がらせるのだった。

話の矛盾点を修正しつつ、加筆しています。

話の内容を、大幅に改稿しました。

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