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私達、『パーティ鷺宮』です。  作者: ai-emu
第3章 マイホームを買おう!
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第20話 ギルドでお仕事しよう②

毅を隊長とするグループは、カランの北にある森での魔物討伐を数件請け負った。討伐対象の魔物は、すべてBランク以上だ。中には、パーティを組んで討伐しなければいけない程の強力な魔物もいる。毅たちは、森の中を虱潰しに探していった。

最初に見つけたのは、ゴブリンの巣だ。小さな洞窟を行ったり来たりしながら、緑色の肌を持つ醜いゴブリンがいた。ゴブリンは、討伐依頼を受けていなくても、見つけ次第駆除してもよいことになっている。一匹自体は大した報酬はなくても、ゴキブリ並に、一匹見つければ、数百匹のコロニーがあると言われるくらい繁殖力が強い。ほかっておけば、そこらの環境が荒れるだけではなく、人的被害もバカにならないことになる。

「野郎ども、まずは、ゴブリンの殲滅から始めるか!」

「毅、そのセリフ、一度言ってみたかったんでしょ。」

「分かった?まああれだ。みんなも言ってみたいセリフがあったら、どんどん言ってくれていいぞ。こんな事でも、楽しんでいかなくちゃ精神が参ってしまうからな。」

「そりゃ言えてる。」

毅たちは、爆笑しながらゴブリンの殲滅を始めた。程なくして、ゴブリンのコロニーは、全滅していた。毅たちは、ゴブリンの死体から、左耳を切り落としていく。これが、ゴブリン討伐の証になるからだ。

ゴブリンを殲滅してから森の中に足を踏み入れる。ゴブリンの流した血に引き寄せられたのか、いきなり大物が現れる。依頼対象にもなっているBランクの魔物ラリアークだ。それも今回は、10匹の大所帯でお出ましになった。

「依頼書の一つにあったラリアークだな。解ってるとは思うけど、こいつの全身が売り物だから、なるべく傷を付けずに仕留めること。査定金額が下がないようににしないとな。」

「毅、もう光莉ちゃんの尻に敷かれているのかい?」

「どうしてそこで光莉の名が出てくるんだ?…まあ、なんにしてもだ。今日はこいつらを仕留めたら終了しよう。ちょうど1人2匹ずつ当たるな。」

毅は、担当する目の前のラリアークと対峙した。さて、どうやって倒そうか。とりあえずは、神経を微塵切りにしてみようか。毅は、頭の中で魔法を構築する。これは、光莉に教えてもらった方法だ。簡単な魔法なら、無詠唱で発動することが出来るが、今回は、相手の神経を切り刻む魔法だ。それも、今考えたもので、使うのも初めての魔法だ。

そして、ラリアークに右手を向けて、発動キーカオスワードを唱える。

神経切断ネルブカッティング!」

魔法の発動とともに、ラリアークの体を黒い魔方陣が通過していく。瞬間、ラリアークが地面に倒れた。脳からの伝達経路である神経をすべて切り刻まれたため、体を動かすすべての筋肉を動かすことが出来なくなったためだ。程なくして、ラリアークは、呼吸が出来なくなり窒息死した。

毅は、ラリアークの体に、刺し傷ひとつつけずに倒してしまったのだ。毅は、この先魔物の討伐時に、「神経切断ネルブカッティング」を多用することにした。なんせ無傷で勝利を収めることが出来るのだから。

その日の夕方、カランに着いた毅を待っていたのは、宿屋を守る真奈美だった。

「おかえり。毅、とその仲間たち。戦果はどう?あまりにも不甲斐ないと、後で光莉ちゃんにどやされるわよ。」

「どいつもこいつも、光莉、光莉って言いやがる。まあ、光莉に後でどやされるのは勘弁願いたいから、仕事は、きっちりとこなしてきたぞ。ほれ、後ろにあるやつがそれだ。」

毅が指を指した場所には、荷車に積まれた大量のラリアークが、無造作に積まれていた。真奈美は、それらを一瞥すると、悪戯っぽく微笑みながら、毅をからかった。

「まあ、初日の成果としては、上々かな。光莉ちゃんが帰ってくるまで、魔物狩りに勤しむんでしょ毅は。」

「ああ、俺は、…いや俺たちには、光莉には、償いきれぬ恩があるからな。こんなことで返せるとは思わないが、出来る限りは、光莉のために隣に立って戦いたいと思う。それは、あの時一緒にいた真奈美だって、そう思うだろう?」

「…、そうね。私だって、光莉ちゃんのためなら何でもしたいわ。まあ、こんな所で立ち話もなんだから、その荷物をさっさとギルドに届けちゃいましょ。」

毅と真奈美の会話に、疑問を持った仲間の一人が、毅に聞いた。

「なあ、毅、昔光莉ちゃんたちと何があったんだ?毅は、昔から光莉ちゃんの家に雇われている武家の家系で、玲子ちゃんと真奈美ちゃんは、光莉ちゃん付きのメイドだって話だろ。それとさっきの話は、何か関係あるのか?」

「ああ、そのことが大きく関わっている。お前から見ても、今の光莉、少しドライすぎると思わないか?ここに来た時でも、自分の意見に反対したクラスメイトを、当然のように切り捨てていった。そして、血を、いや、目の前で人が死んでも、どこか達観したような目で見ている。」

「確かにそんなところがあるな。光莉ちゃんには。それは、毅たちにだって言えることだろ。

あのクラスメイト達を置き去りにしていった時は、正直驚いたな。一応選択肢を与えて、自己の判断に任せる。そして、その判断を尊重していると言えば聞こえはいいんだが、実際には、切り捨てていったようなもんだしな。」

「小さい頃の光莉は、あんな性格ではなかったんだが…。ある事件をきっかけに、光莉は変わってしまったんだ。光莉の家の実情を知っている者としては、当たり前の変化だったんだがな。光莉がいまだに皆と仲良くできているのは、真奈美と玲子のおかげでもあるんだ。そばにいたのが俺だけだったら、今頃はどうなっていたのかは解らん。」

そうこうしているうちに、ギルドに到着した毅たちは、とりあえず、今日分の魔物討伐の完了報告をした。

「ミンファさん、とりあえず、本日分の完了報告をしに来たよ。これは、お土産、今日は、ラリアークを10匹狩ってきた。ラリアークは、裏口に持って行ったけど、それでよかった?」

毅は、カウンターの上に大きな麻袋を一つ置いた。ミンファさんは、毅たちパーティ鷺宮に、ギルドで説明をしてくれたキツネ族の獣人のお姉さんだ。

「うわあ、ゴブリンが湧いていたんだ。それも討伐してくれたんだね。ありがとう。ラリアークとゴブリンの討伐の報酬は、明日にでも出てると思うから、明日確認に来てくれる。」

「分かった。じゃあまた明日の朝に来るわ。お休み、ミンファさん。」

総意って、毅は、ギルドを後にした。

話の矛盾点を修正しつつ、加筆しています。

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