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二人の暇人

新作です…‼︎

現役高校生(一人暮らし)が書くんですから、リアル感は半端じゃない作品になる気がします…!

「ああ、忙しい」「今日もバイトだ」などなどの文字が同級生のインスタを見ているとよく目に留まる。

 磐田楓はそんな同級生のストーリーに適当にダブルタップしていた。

 九月の下旬、午後4時。いまだに半袖でも余裕で出かけられる異常気象の日本。

 楓は午後9時になるのを待っていた。

 楓の持つ唯一の暇つぶし相手、いわゆるヒマ電の相手である菊川琴乃である。

  楓と琴乃は同じ通信制の高校に通っていて、お互いバイトも何もせず、ただただ暇を持て余す生活をしている。

 高校最初の夏休みは冷房のよく聞いた部屋でゴロゴロして終えた。

 楓は靴を引っ掛け1Kの一人暮らしの城を後にする。

 家を出て10分弱歩くと、名古屋市営地下鉄、本山駅前のスーパーに着く。

 本山駅周辺にはなんでも揃っているし、名古屋尾中心街である栄や名古屋駅にも20分足らずでアクセスできる便利さから人気の住宅地となっている。

 スーパーで切らしていたみりんやらの調味料からにく、野菜などをカゴにぶち込む。親からの仕送りで生活している楓はできるだけその仕送りに手をつけたくなく、自炊するようにしている。

 買ったものをマイバックに詰めてスーパーを後にすると、楓のポケットでスマホが自分の存在をアピールするかのように震えた。

 チャットアプリの通知である。

 相手は楓の唯一んヒマ電相手の琴乃である。

『起きた、ヒマ?』

 いつもは午後7時にならないと目を覚さないことのが珍しく5時に起きている。

『ごめん、今買い物行ってる』

『あと何分くらいかかる?』

 即レスである。この言い方は恐らく…いや、ほぼ絶対にヒマ電の誘いである。

『あと15分くらいかな』

『おけ、10分ね』

『おっと?』

 それ以上は返信が来ず、楓は足早に家路に着いた。

 楓が急いで買ったものを冷蔵庫に詰めていると、スマホが震えた。

 ふと時間を確認すると先ほどのメッセージのやり取りからちょうど10分だった。いや、まあ、おかしいのだが…。

 5コールほどで楓が電話を取ると『遅いんだけど』という不機嫌な声が飛んできた。

「ごめんごめん」

『よし許す』

 許してもらえたようだ。

『そういえば磐田、何買いに行ってたの?』

「みりんとか、主に切らしてる調味料」

『え?』

 琴乃が訝しげな声を出した。

『え、みりんってみりん風調味料のこと?』

「いや?本みりん」

『やっば』

「え、何が?」

『みりんって、分類上は酒類だから未成年買えないはずなんだけど、え、年確されなかったの?』

「されてないけど」

『え、なに、身長自慢?』

「んなわけ」

 確かに、楓は顔立ちはともかく、雰囲気は落ち着いてる方だし、身長に関しては180センチと、大きい方なので高確率で年齢を上に見られる。

 逆に琴乃は身長が151センチと、よく中学生に見間違えられている。

『まあいいや、今日さ――』


 今日も他愛のない雑談に没頭する、時には一緒にゲームをしたり、お互い、一人暮らしの寂しさと、持て余した時間を潰している。

 こんな関係性が一番楽だし、楽しいし、とにかくベストだと思っていた。

 そう、あの時までは…。

こんな楽な関係の二人の今後に乞うご期待!

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