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海外生まれ育ち日本人の人生の現実と希望 

作者: たく

「自分の実際の人生経験、実話を元に」


初めて目が覚めた瞬間、

自分と違う周りのみんな、

自分と違う環境、

何もかもが違う。


自分の感情が芽生えるたびに気づかされる現実、

そんな中で過ごす毎日の話。


日本人としてインターナショナルの学校に通う、

いろんな国からの生徒がそこら中にいた。

いろんな生徒に会うたびに「Where are you from?」と聞かれ、

最初は「Japan!」と笑顔で答えることが出来ていた。


時がすぎていくと同時に思い始めた、「あれ、おかしいな…」

そっと耳を現実に傾けてみると聞こえて来たのは

「おい中国人」「うわ、アジア人だ」

あれ、馬鹿にされている?そう思い始めた。


外で歩いているだけでも、

こっち見ては笑われる


自転車に初めて乗って嬉しかった時も、

笑われて、信号でも誰も止まってくれない


こう現実を気付かされ始めてからか、

みんなと違う自分が恥ずかしくなって来た。

自信がなくなって来た。

隠れたかった。


こう言う理由で学校にも行きたくなくなって、

親に連れていかれると泣き散らかす日々、


そして問題児として、

もうどうしよもなくなって来た。


そんな自分が情けなかった。


それなのに…


なのに…


一つの希望の光が


国籍や見た目が違うとか御構い無しに、

いつでも優しくしてくれる子が。


毎日話しかけようとしてくれて、

毎日遊ぼうと誘ってくれて、


しかも明るく笑顔で。


そんな笑顔、僕には勿体無い

それでもこんな僕に付き合ってくれる


理想的な友達の彼は僕のストーリーの主人公


ヒーローだ



彼と過ごす時間を大切に

そして彼が優しく紹介してくれて友達も増えた

いや、増やしてもらったが合ってるかな。


彼とずっと一緒の学校で家も近くて

そのおかげで安心感がすごくて

ちょっとずつ喋る自信もつき始めた

そんな優遇される幸せな毎日


そのまま高校生になった


ここで初めてクラスが変わり、

毎日一緒だった彼と過ごす時間もこれから減るかもしれない。


そこで自分の中で思い切って決めた

いつまでも誰かに頼ってちゃダメだ、甘えていちゃダメだ、

ここからはなるべく一人で頑張ってみよう


そう意気込んで高校生活が始まった



緊張しながら踏み込む新しい世界

そこにはふたりの日本人の姿が

男の子が一人、女の子が一人

そのふたりの姿、自分に見覚えが


少し思い出してみると…


それは自信がなく全く馴染めなかったあの頃のぽつんとした自分の姿に似ていた

やはり自分とは違う周りのみんな、慣れない環境

きっとふたりも自分のような現実に押しつぶされているのだろう


ある日、勇気を振り絞って笑顔でふたりの日本人に話しかけてみる


「こんにちは…」

と頭を下げて言った。


誰かに自分から話しかけたのは初めてかもしれない。

緊張で若干の震えが、それが声にも響いてしまってた。


声小さかったかな…

返事返してくれるかな…

ちゃんと話せるかな…


いろんな感情が湧いて来て、不安で仕方がなかった。


すると笑顔で「こんにちは!」とふたりは元気よく返してくれた


ちょっとびっくりしながら頭を上げた。

自分が初めて馴染めてる感じがして、

初めて友達を作れた気がして、

とにかく嬉しかった。


自信を持つことの重大さを実感する。


自信を持って思い切って話しかけられたのも彼らが自分と同じ日本人だったからこそ。


やはりどんな環境の中でも、なんらかの繋がりがある人がいると安心できて、


一人じゃない、


そう思えてそれが自分の自信につながる。


それから徐々に日本の会話が弾み、

最後にいつでも話せるように連絡先も交換した。


学校の中で初めて

「楽しかった」「またすぐに会いたいな」

そんな感情が湧いてきた。


家に帰って改めて思う。

こんな僕と出会ってくれてありがとう。

繋がってくれてありがとう。


周りが違う環境の中で、

日本人の僕らはやるべきことに協力し合いながら全力で向き合った。

みんなと一緒ならできる、みんながいれば大丈夫。


その思いを胸に、

皆んなで切磋琢磨しあって成長していった。


ここ最近では自信がもっとついてきた。

次第には自分が馬鹿にされているようなことは無視できるようになって、

しっかり自分と違うことを受け止めてくれる人たちに

外国の言語でも話せるようになった。

そう、今では日本人だけでなく、

外国人の友達もたくさんできた。 


今の僕に恥はない。


自分の生まれた場所、姿、身元、

その全てをしっかり受け止めて、

今は前だけを見て進み続ける努力をしている。


言い訳しても何も変わらない。

変えられるのは、行動だけだ。


この全ての経験を心に、今は卒業間近。


今一度自分の自信、そして幸せと笑顔の源となった友達のみんなに感謝を伝えたい。


「本当にありがとう」


最後に悔いのないよう、大切な人に伝えたい言葉、


それは…


「大好きだよ」


高校最後、自分の海外での思い出を残したく、初めての挑戦で書いた小説です。海外に住んでいることもあり、日本語に多々誤りがある可能性がございますが、ご了承ください。読んでくださり誠にありがとうございました!

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