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戦って見せます。ある悪役令嬢の場合

作者: stenn

世界には転生して『悪役令嬢に』というお話が溢れている。いや――溢れすぎている。だけれどどれも違ってどれもいい。私はいつもそんな本を読み歩いていた。


 所詮は物語。そんな事あるはずなんて、ない。そう――思っていたのだけれど。




「りかいしました」


 悟ったのは五歳の時。商家の跡取り娘として生まれた私は取引先の某貴族の所に一緒に付いてきていた。花の舞い散る世界。甘い香りが鼻孔をくすぐる。そんな中で花を――人様の家で――手折るという遊びをしていた時に出会ったのは世にも美しい少年だった。


 ――ああ。理解した。ここはどこかの漫画だったり、ゲームだったりそんな物語の中だと。五歳。前世の記憶とまじりあってぶっ倒れたのは仕方ないと思う。


 なぜそう思ったのか。気でも触れたかと思うかも知れないが、『貴族』『金持ち』『美形』なんてコロコロ転がっている世界なんて無い。現実なんて苦々しいもので実際は何かが足りなかったりする。それに中世風だ。よくある。よくある。実際の中世なんて考えただけでも恐ろしい。教科書で教えられた町並みと風俗に絶句したのをよく覚えているし――ムレムレの鬘なんて死んでも被りたくはない。被らないと人権なさそうだし。ということで比較的穏やかで清潔なこの世界はどこかの物語を現実にした世界なのだろうと思う。まぁ。異世界なのだろう。


 異世界転生なんてするとは思わなかったけれど。


 キタコレ。と思うはずもなく。私はこの世界がどんな物語か知らない。何一つ聞きなじみが無かったが、前世の記憶と同時に与えられたのは『未来の映像』で。所謂千里眼や未来視と呼ばれる物かも知れない。


 で。その未来が『悪役令嬢』の例に漏れず処刑されてる……。若くして死ぬらしい。多分主人公――あの庭で会った少年に恋をして身を滅ぼすんだろうなということはなんとなく分かった。


 悲鳴のような願いだけが心の中に焼き付いている。


 ここで『関わらないように頑張る』とかひっそり暮らすとかが定番なのだろうけれど、なんだろう。


 がっつり関わって早十数年。このまま行けば私死ぬわ。確実に死ぬわ。多分、きっと。でも――私はやっぱりあの子が好きだしな。


 ……好きだし。


「――俺は君が好きです」


 黄昏が校舎を包む。静寂に満ちる空間。その中で澄んだ声がひときわ響いて私は顔を上げていた。さらさらと流れる蜜色の髪。とび色の瞳。白い肌を紅潮させて私の幼馴染――ブライト・ルーセ――は『誰か』に告白していた。


 ……悲しいのは私ではないということだ。教室に入って第一声を聞いた。その瞬間に思わず身を隠し隙間からその光景を盗み見る。


 ああ。今日も愛らしくて可愛らしい私の幼馴染。誰に対しても優しく昔から私はこの少年が大好きで大切だった。関われば――死んでしまう。そう分かっていても好きになることは止められない。多分何か物語で決定されているのだろう。その少年の告白にじりりと胸が焼き付くようだ。苦しい。悲しい。そんな感情を飲み込んで、多分『ヒロイン』で在ろう告白相手に目を配る。


 ……。


 ……。


 固まる事三秒。眉間の皺を揉みほぐしてから再び見つめた。


 うん。対面に立っているのは男だ。どう見ても。私も一度紹介してもらったことはあるし、見かけたこともある。たしかブライトの親友――エドガー・ノア――だ。金目の黒髪。優しい面差しのブライトとは違ってきつめの印象を受ける。整いまくった顔立ちと並外れた運動能力を持ったハイスペックで男女共にとても、とてもオモテにになる。


バラが飛んでいるように見えたのは恐らく気のせいだろう。


 ――この世界ってBLだったんだと遠い目になる。腐ってはいなかった為にその辺は疎かったのだが、友人が訳の分からない単語を叫び悶えていたのを覚えている。


「そうか」


 ……うん。死にたいな。今すぐ殺してほしいと願った。


 何が悲しくてキスシーンなんぞ見せられなきゃいけないのか。ここから出は良く見えないけど多分そう――なのだと思う。顔に似合わずぐいぐい行く幼馴染が憎いし、私の不運も憎い。というかエドガー……まんざらでも無いよね。そっちか。皆泣くと思う。というか私が泣きそうだ。


 死にたい。逃げたい。と考えて、身を捩る。思わず隠れていた教壇に頭をぶつけて鈍い音が響いた。


「だれだ」


 気づかないはずはなくて咎める言葉に私は内心悲鳴を上げていた。出るしかない。引きずり出されるよりはいいのかと気まずそうに這うように出ていく。


「れ、レトレーネ?」


 レトレーネ・カスペルという名前は私の名前だ。上ずる声に私はバツが悪そうに視線をずらし、ひょこひょこと謎のリズムを付けながら自分の机を漁る。ここにいるのはノートを忘れたからで……別にブライトの後を付けていた訳ではない。


 私は困ったように笑顔を向ける。


「あ――。忘れ物をね。……ええと。私にはお構いなく。はい、続き――どうぞ」


 踵を返そうとすると睨まれた。蛇に睨まれたカエルのごとく固まってしまった。隣で泣きそうな顔をしているブライト。もしかしてヒロインだったのか。と考える。


「どうぞと言われてできるかよ――つぅか、てめぇ。言いふらさないよな」


 この国は宗教でまとめられている国と言っていい。宗教は国の繁栄は婚姻にありというくらいで……まぁ。認められていない。公にしてしまえば迫害というものを受けてもおかしくは無かった。


 尊い。ああ。尊い――と友人なら影から応援するのだろうけれど。なまものの方が好きな子だったので。


「レトレーネ」


 ブライトまで疑うような視線を向けられて不快感が募る。そこまで信用されていなかったのかと。というか口に出してしまえば泣きそうなのに、何が悲しくて自分で自分の傷を抉らなければならないのか。


「つ――言いふらさないわ。失礼ね。大体私の親友よ。ブライトは」


「しんゆうねぇ」


 エドガーの何か引っかかる言い方にぐっと私は口を曲げていた。どんな思いで『親友』と――分からないだろうねと突っ込みたくなる。


 嫌だ。帰りたい。かえり……あ。


「違うの?」


 不安げにブライトを見ればなぜか視線を逸らされた。そうか。私は親友ですら無いのか。なら、なぜ子供の頃暇があれば私の家に遊びに来たのか分からない。まぁ、ご両親の意向だったのかも知れないけど、あんなに嬉しそうにお話してくれたのに。遊んでくれたのに。泣いてくれたのに。


 私は親友にすらなれないと笑うしかなかった。これまでの人生なんだったんだろう。彼を好きだった小さな私は一つも報われなかったらしい。


「そう。残念ね――でも。安心して? 言わないから」


 もう行かないと。私は踵を返す。


 こんなところで泣かないし。


「君は――いつでも無表情なんだね? こんなことでも取り乱さない」


 なんだよ。その感想。確かに鉄面皮だとか、感情の起伏が乏しいとか言われてきたけど。傷つかないわけではない。感情が表に出にくいだけだ。


 そう言う誤解が処刑される要因なのかも知れないといま思いついた。


「あら? 十分傷ついているわよ?」


 もうガタガタだよ。不整脈と嫌な汗しか出てないし。というか……エドガーに毒入りクッキーでも差し上げようか。なんかもう未来の通りに死んでもいい気がしてきた。どうせ死ぬのなら一矢報いたい。すごく悔しい。


 というか。男に負ける私ってなに。


「そうは見えねぇけど?」


 よし。不幸の手紙から始めよう。剃刀入りで。


「そう――。ああ。ブライト。想いが通じて良かったわね――これからどうする気か知らないけれど……もう二度と会うことは無いわね」


 びくっと肩が揺れた。なんで傷ついている顔をしているのかが分からない。泣きたいのはこちらの方だ。けれど――半ば反射的にその髪に触れようとして止める。昔のように泣いていたら慰めるのが私の役目だったのだし。行き場を失ってしまった手を握りこんでから『ごきげんよう』とその場を後にした。




――泣かないの?


子供の頃そう聞かれたことがある。ブライトを虐めていた――ブライトもブライトだけれど――男の子たちから殴られた時言われた言葉だった。泣かないのと言われても――痛くないし。悔しくないし。そんなやせ我慢を言って柔らかな髪を撫でると心地よさそうに少年は目を細めた。


 だいたい――ブライトが泣いているから泣けなかっただけだ。私は『大人』なのだし。


 だからか。泣きたくても泣けない。悔しい。泣きたいほど悲しいのに。苦しいのに。胸は痛いのに。


 家のベットでごろりと寝転んで天井を見上げ――自身の机に目を滑らすと、そこには一輪の花が花瓶に生けられていた。まぁ枯れ――ドライフラワーで触ったら崩れ落ちること確実な古びた花なのだけれど。


 ぶっ倒れた翌日におどおどとした顔で持ってきたくれたものだ。天使のように可愛い少年。優しくて泣き虫で。とても大切で。


 ……悪い虫が。


 思い出して胃がきりきりと唸る。頭痛まで発症しそうで飛び起きるとエドガーにする嫌がらせの数々を考えてみる。


 面倒だから最終的に殺害とかすればいいんじゃない。道ずれって事で。――どうせ処刑なんだから。ああ。でも――とブライトが泣くな、と考える。というか『このありさま』で未来の私はどんな事をして処刑されたんだ。それが分からない。なんだか処刑されるような悪事も思いつかないのに。


 うーん。と考えつつ悔しまぎれの嫌がらせを思い浮かべていると軽いノックがして、扉が開いた。因みに私の家お金持ちだけれど――自慢でなく――使用人はいない。平民だし。そう言った意味で人を使うことに慣れていない一家だったりする。なので入ってきたのは母だ。おっとり系の母は事情も知らずにこやかだ。


「レーネちゃん。ブライト君が見えてるけど――」


「は?」


 追い返し――という前にこなれた様子で部屋に入ってくるブライト。それを確認し『ごゆっくり』という母親が信じられなかった。


 まま――。という叫びは誰にも届かない。しかも扉をきっちり閉める信用。それを確認してからブライトは居心地が悪そうに指をすり合わせた。


 相変わらず仕草が可愛い。――やはりヒロイン……。


「あの」


「何しに来たの? 高々知り合いが私の部屋に来るのはおかしいと思うわ」


 私はひらりとベッドから降り近くの椅子に腰を掛けブライトを睨むように見た。さらに困ったように眉尻を下げる。


「怒ってる?」


「――関係ある?」


 怒っているけれども。というより死ぬほど悔しいし、苦しい。それをなるべく表情に出さないようにして私はブライトを見た。


 ほんとうに。一体何をしに来たんだろうか。――謝りに来たのなら帰ってほしい。酷くみじめになるだけだから。


 疲れを吐き出すように溜息一つ。


「あのね。どうせもう何も期待できないからいうけれど。もう砕けているし――私は貴方が好きだった。その好きな人間に玉砕して、あまつさえ友達でもないといわれたら傷つくわ。傷つくし――悲しい」


 いうとブライトは瞠目してから床に視線を落とした。力なく言葉が薄い唇から洩れる。


「……ごめん。俺は――」


「謝って欲しいのではないわ。――もう関わらないで欲しいのよ。帰って」


「聞いて、レーネ(・・・)」


 愛称は家族以外は呼ばない。当然ブライトにも呼んでもらったことはない。その愛称を呼ばれて私は弾けるように顔を上げていた。そんな事許した覚えは無いと――睨む。


「何?」


「俺は――君が好きだ」


 似たような台詞を先ほど男に吐いてなかったか。お前と言いたくなる。が――が。分かっているのにそれでも『嬉しい』と感じてしまうのは心がちょろすぎないか。と情けなってきた。


 『は?』と剣呑な言葉を吐き出せば『ごめ――』と訂正する。真っ赤で泣きそうな顔で。だから。泣きたいのはこっちだと。


 そして始めに否定したのはそっちだろう。


「はいはい。それはエドガーに言おうね。私忙しいの帰ってくれない?」


 わざわざ席を立ってぐいぐいと背中を押す。昔は細くて軽かったのに今や重いってどういう事だ。さすが貴族の嗜みとして鍛えている人は違う。そして動かない。悔しい。顔だけは可愛らしいのに。


 ……かえれ。


「いや――あの」


「何よ」


「エドガーには付き合って……」


「情事聞くほど暇では――って。まって」


 私はあることに気づく。気づいてしまった。普段なら『天才かもしれない』本気で思っているところだけれど――もしかしてブライトがここに来たわけって。


 ごくりと唾を飲み込む。


 当たっていたら最悪だ。


「もしかして。隠れ蓑にしようと?」


「え? かくれ――?」


 不思議そうにぱちぱちと目を瞬かせた。長い睫がバサバサと言っているような気がするのは気のせいだと思いたい。


「私と付き合っている振りをして……エドガーと。なんて……鬼畜」


 わなわなと震える唇。にブライトは困惑した表情を浮かべた。『いや、なにを?』とか『まって』とか困惑気味に呟いている。だが――そうだ。きっとそうだ。友人が唯一貸してくれた薔薇小説――友人曰く初級――がそんな感じだった。


 ベッドまで走って乱暴にクッションを持ち上げる。力いっぱいそれでブライトを殴りつけた。


「そんな子に育てた覚えはないわ。い、いつからそんな」


「いや――そもそも育てられた覚えも……。あの。レーネ?」


「あの男ね。あれを抹殺しないとまともな――」


 性癖はもう置いておいて。その性格を強制しなければ。ブライトは元来素直で真っ直ぐ。それをこんな人を利用するような人に……。恋心を利用するなんてなんて卑劣清まりない。ぶつぶつと思案していると突然肩を掴まれた。


 そのまま抱きこまれるのだが――意味が分からない。ぱちぱちと目を瞬かせてしまう。暫く考えて顔を上げると不安そうな光を灯した双眸が私のそれとかち合って、ドクンと心臓が跳ねた。刹那に顔が赤く染まっていくのが分かる。


 期待をしてしまう。どうしても。それが裏切られると分かっていても。それが悔しかった。悔しくて。悔しくて。低く声を響かせてしまう。


「放してくれる?」


「嫌だよ。レーネ聞いてくれないし」


 と言いつつ腕に力を込めるのは戴けない。


「――エドガーに言ってやるから」


「うん。いいよ。アイツには付き合ってもらってただけだから」


 ――もしかしてエドガーって心が海のように広いのだろうか。そして。私を抱きすくめているブライトはもしかして――浮気性なのかな。でも今更私に――というのは考えられない。


 というか。未来の私ってもしかしてブライトを殺すのではないだろうか。何しろうっすらしか見ていない未来だ。この性格変化を正そうとした結果ではと考える。であれば性格強制は無理だったんだろうなと遠い目をしてしまう。


 未来の私はどうやら頑張ったらしい。


「ねぇ。僕が親友ではないと言った意味を?」


「その通りなんでしょう。というか。本当に放して」


 恥ずかしいし。意味が分からないし。頼むからエドガーの元に帰ってほしい。身じろぎするけれど放してはくれなかった。


 期待をさせないでほしい。私は人の物を取るという趣味などないし。いくら好きでも――嫌だ。


「昔はよく抱きしめてくれた」


「だって泣いてたから」


「……うん。だから俺が君を抱きしめてる」


「はい?」


 どういう事か分からない。何が『だから』だろうか。そもそも私は泣いてなどいない。――苦しくなんてない。


 悲しくなんて――ない。


 痛くなんて――無いんだ。


 それに気づくとぽろぽろと涙が溢れた。止めようとしても止まらない。どうしてか分からない。困惑で目を見開くしかできない。それに気づいたブライトは宥める様にポンポンと私の背中を優しく叩いていた。


「ごめんね。あの時はエドガーに練習台になっていて貰っただけなんだ」


「れん、しゅう?」


「ん。レーネへ告白するために――」


 ドクンと心臓が跳ねる。歓喜に沸く。けれど――。


「きす、してた」


「してないっ――」


 弾けるようにブライトが私の顔を覗き込む。ゆらりと双眸が揺れているのが見えた。信じて欲しいそう言っているようにも。


「していない。よ。けれど――君を傷付けたことは謝る。だって……本当にあんな現場を見てむ何一つ取り繕わないのが悔しかったんだ――せめて泣いてくれたら。喚いてくれたら……顔に出してくれたら」


 不安に思わなかった。と力なく付け足した。長い指が私の頬を撫で涙を拭う。それがなんだか恥ずかしくて視線を逸らしていた。


「べっ、別に付き合っていないし。幼馴染なだけだし――親友でも無いのなら私には怒る資格なんてないし……だから。別に」


「うん。親友で無いね。君は僕の好きな人だから」


「……」


「……うへ?」


 さらりと言った後で顔がゆでだこのように染まっているのはどういう……というか私の顔も赤い。耳まで真っ赤だろうと思う。


 現行でさらさらと言葉が出てくるのに練習とは一体。混乱しながらふとそんなことが浮かぶが宝石のような双眸に覗き込まれて思考が止まる。


 触れられた頬が異様に熱い。真摯な視線に絡めとられて隠すことも出来なかった。


「レーネは僕が好きだといったよね。ねぇ、それは今でも?」


 震える声。泣きそうな顔。


「――つ」


 当たり前のこと。嫌いになれるはずがなかった。ずっとだ。ずっと想ってきた。どこかで壊れると知っていても。夢の通りに不幸な道を歩くとしても。


 誰かがこの人を好きでも。


 私はきっとこの人が好きだ。


「ねぇ。付き合ってくれるかな?」


「……信じていい?」


 ポロリと涙が零れて、それを大きな手が拭う。顔が近くこつんと当たった額は冷たくて絹のような髪質はどこかくすぐったかった。


「――うん。傷付けてごめん」


「大好きだわ」


 ――そんな言葉は重ねられた唇に飲まれていった。




 その後。付き合うことになったのだけれど――私は思い出していた。そう。ようやくここがどこかと思い出した。


 あの。やはり薔薇が舞っている本の世界じゃないか。と――。どうやら本番はここから。やはりブライトはヒロイン枠だったことが悲しくなるわ。こんなにかっこいいのに。で――ブライトを守り抜く私は本の通りの悪女に見えただろう。


 来るなら来るがいいわ。好きな人を守って死ねるなら本望。悪女だろうがなんだろうか、処刑だろうがどんとこいっ。ヒーロー(エドガー)なんて叩き飛ばしてやる。


 どうやってって……物理ですがなにか?


「勝ち抜いて見せましょう」


 そんな私の決意を知ってかいらずかブライトは幸せそうに笑っていた。

続きません。

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