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試験運用所  作者: ミクロネイア ハル
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File1-2  花を喰らい舞うもの

 この妙なカリスマ性がある声に、記憶のタンスが引き出されてひっくり返るような、恐怖と不協和感が心の古傷に塩を塗られる刺激に引きつ釣られるようにその男の話を聞くことにした。


「瀬戸場学園で行われた試験にご参加してくださった、宿毛 伊予すくもいよさんのお住まいの電話で待ちが言わないでしょうか」

「はい、そうですが・・。こんなヤブ遅くなんですか?」


 泣面に釘を差さように頬をかすねていく、その声に喉を詰まらせつつ耳を傾ける中、心の腰に気合を入れ、喉に引っかかった恐怖を腹に収め体制を整えて、要件を聞いた。


「失礼しました。ですがそんなに身構える仲でもないでしょ。四季ちゃん」

「そうですね、トワイライト レイアさん。でっ何かようですか」


 一般的に考えて失礼極まりない男 御門 レイア。別名トワイライト レイア。

 かつて異世界の業界創造人兼、家出してきた私達兄妹の面倒をみてくれた、恩人でもあるキナイと共にミドリムシで、世界を掴んだ男である。


 そしてキナイを亡き者にした男でもある。


 そんな男が切り出したことは「今後の人類のために子供を生んでほしい」という内容であった。

 常識的に考えて、大企業のお偉いさんが自ら録音される、可能性がある電話でそんな話を持ちかけてくる、時点でおかしいが生物学について仕事をする中でも、生物学に触れる機会が多くあった、私にとってはすぐに意図がつかめた。


 なぜなら単純に考えて、子供を作るのにわざわざ兄ではなく、女性である私に頼んできたところに焦点はある。

 少し解説するが男女が別れている生物にわ、異性のみが引き継げる情報がある。まず男性は、男か女かを決める遺伝子を持っいる。細かいことは端折るがY遺伝子が組み込まれたら、男になるこれだけで十分だ。


 ここから重要。女性の場合は、身体能力を決める遺伝子とわ全く関係ない、ミトコンドリアといわれる、エネルギーを作る器官を継承する。


 ミトコンドリアは大昔酸素が毒だった時代、二酸化炭素を作ることでエネルギーを作る微生物であったが、別の生物の体内にとりいれられ、現在ではほとんどの生物たちの、身体能力を司取る器官となっている。


 ちなみに、大半のオリンピック選手がお母さんのミトコンドリアの性能が高いから、身体能力があれほど高いのだ。もちろん努力もあるだろうが。


 話を戻すが、受話器越しながらもまるで、壁ドンと股ドン両方やられたあげく、胸の肉を捻れあげてくる。現実なら超が付くほどのセクハラ的なカリスマ性に、気持ち悪さを抱えながらも蹴り切り飛ばす感じに、言葉を並べた。


「あんたの性玩具になるきはない!」


 部屋の静寂さを巻き込みながら、威嚇をしながら怒鳴っり切ろうとした。しかしながら向こうも、予想がついていたのであろう黄昏トワイライトの名にふさわしい、言葉を吐いた。


「大丈夫なんですか、逃げて・・」

「・・・」

 その言葉を聞いた途端、レイアのカリスマ性の影に隠れていた、愛なき性欲の衣に包まれた者たちの姿が照らし出され、背を向ければ女という生物である以上、了承したような形となる光景が見えて、逃げるための足を砕かれた。


 そして私の下した決断は「兄の判断に任せます」と言い電話を切ったのであった。


 

 


 

 


 


チョトだけ性的要素は、くわえましたが、女性じゃないと出せない演出に個人的にも満足しています

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