第1章 『異世界で最強を目指してみる』 第一話 「終わりの始まり」
誤字等が合った場合、申し訳ありません。
青年は荒れ狂う海に身を投げ、深い海の底目掛け沈んでいく。
やがて月明かりは届かなくなり、肺に大量の水が入り込んでいく。
(これで楽になれる、もう辛い事なんて起こりはしない)
青年は目を瞑る、これで全てが終わると思い、楽になれると思い、青年は安らかに眠るのであった。
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目を明けると蒼い空が何処までも広がっている、横を見れば海があり海水が雪崩のように押しせめてくるが青年の数メートル先で留まり引いていく、逆を見れば太陽の日差しで輝く砂浜が広がっている。
「どう...して..俺は...」
青年は大粒の涙を流し涙は砂に染み込んでいく 。
青年は体を起こし立ち上がるが、頭にあり得ない程の激痛が走り、青年は体を小さく埋め悲鳴じみた声を上げた、しかし数秒たつと嘘のように痛みは消えさる。
(ここは何処なんだ?流されてきたのか?)
青年は頭を回転させ、今の状況を確認しようとしているが、さっぱり分からなかった。
「はぁ、人里まで歩いて行くか」
ため息を吐き、何処にあるか分からない人里を目指すのであった。
海から離れ数時間歩き、森を見つけ更に森の中で数時間あるき回った。そして日が暮れてきた頃に問題が起きた。
「もう日が暮れるな、ここ森だからやっぱり熊とか出るのか?」
さっきまで自殺をしようとした奴が言うセリフかよ、と呟き苦笑する。
(早く人里を見つけないと本当にまずくないか?ていうか俺って数時間も歩けるような体力なんか合ったけ?半年間と言えども部屋に引き込もってたのに疲れは全然無いしそれに、崖から海に飛び降りたと言うのに怪我1つない...)
こんな事があり得るのか?と疑問を思うが、今考えても仕方がないと思い頭を横に振る。その時近くから狼の遠声が上がる。
《アウゥーーーーーーーーーー》
「これはまずくないか・・・」
次の瞬間背後に鋭い視線が入り背中に冷たい物が流れる。
後ろを向くが周りは数えられない程の木々や草などが邪魔をしていて、さらには日は沈み掛けていて暗い、そんな中で鋭い視線を送ってくる正体が分かるはずもない。
(まずい!まずい!まずい!まずい!)
鋭い視線を送ってくる正体は分からないが直感が危険信号を発してくるのである。
「これってさっきの狼とかかな?本当に俺は運がないな、ちくしょうが!」
青年はゴクリと喉を鳴らし、意を決し勢い良く走り出すが同時に背後から複数の足音がなり、追ってくる。
「おいおい一匹じゃないのかよ!」
青年は何故か混乱が消えていく事に驚き笑う、こんな状況なのにどうして冷静で居られるんだ俺は?と小さく呟く。
「一度死にかければ、どんな時でも平然になれるのか?」
(今そんな事考えても意味ねー!もっと速く走る事だけ考えるんだ!)
青年は走る走るとにかく走る木々を避け走る!すると、月明かりが前方から見え始め出口が見えてくる。
「あと少しだ!うぉぉぉ"!」
青年は出口へ突っ込むがそこには足場が無く断崖絶壁になっていたのだった。風のせいでバタバタと服がはためき合い音をたてながら落下していく。
下を見ると視界一面が木で覆い尽くされている。
「何だよこれ!結局死ぬのか俺?だったらさっき死なせてくれれば良かっただろ!」
大地から飛び出ている直径10メートルの巨大な岩へ、体が勢い良く叩きつけられると、肉と血が飛び散り内臓が破裂するように辺りに散りばむのであった。