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動き始めた陰謀


クウガがクラムを追って街に入ると突然男が刀で切りつけてきた。

「うおっっ!!」

すんでのところでかわし抜刀して切り捨てる。

「何だいったい・・・」

切り捨てた男の刀に見覚えがあった。

「これって軍の―――」

軍の刀には対アガルタ戦を考慮して特殊な呪がかけられている。一般には流通していないものだ。男は一見普通の服装だが、その下に皮鎧が覗いている。太刀筋からしても素人ではない。

「こいつら・・・軍人か?」

とりあえず屋敷のほうへ向かうと、屋敷の前で男達が数人、呆然と座り込んでいた。その向こうには警衛の兵達の姿がある。屋敷から女衆が出て兵達の怪我の手当てをしていた。

「クウガ!!」

リズがクウガの姿に気付いて手を振りながら駆け寄ってくる。その後ろに続くのは警衛部隊隊長のワッセだ。

「無事だったか」

「隊長・・・いったい何が?」

「賊の襲撃だよ。クラム様は詰め所に向かわれた」

「賊?こいつらか?」

座り込んでいる連中を指で示すとワッセは頷いて見せた。

「近寄らないほうが良いぞ。クラム様が術をかけてるはずだ」

「術?」

「炎縛牢。中から出ようとすると燃やされてしまう結界術だ。目には見えんが火の精霊が取り囲んでいるはずだ」

「そんな術が・・・」

目には見えないが触れれば死んでしまう。この連中は今死の恐怖に晒されているのだ。

「クラム様にしか使えんよ。『白炎』の名を持つあの方にしか」

「『白炎』?」

「何だ知らないのか?もう3月経つだろう。クラム様はルーニエに3人しかいない特級魔導師のお一人。二つ名は『白炎』。全てを灰燼へと帰す白き炎を操ることができる唯一のお方だ」

「そんなに偉いのか!?」

特級魔導師となると王侯貴族に匹敵する地位にあるということだ。まだ30半ばであろうクラムがそのような立場にあろうなど―――

「変わった方だからな。我々のような下々の者と交わることを当たり前に考えておられる。汚れ仕事も厭わないし、酒を飲んでバカ騒ぎして、我々と雑魚寝なんて日常茶飯事。そういう方だ」

時折見せる高貴な振る舞い―――そういう立場にあったのならば納得は行く。アルマの里の里宰の態度が特に改まっているわけも。

「そういえば随分手ひどくやられているようだが・・・」

ワッセの腕や頬には手当ての跡がある。

「ああ。かなりの手錬だ。しかし・・・商隊に偽装して侵入してくるなど・・・」

「そういえばこいつら軍人じゃないのか?」

「なんだと!?」

「こいつらの持ってる刀は官給品だろ。しかも服の下に皮鎧をつけてる」

ワッセは倒れている賊の一人に駆け寄ると服を引き剥がした。やはり皮鎧をつけている。

賊も皮鎧をつけていることはあるが、そもそも護ることを優先した軍のものと動きやすさを優先した賊のものとはまったく違うのですぐに分かる。賊が身につけているものはワッセたちと同じもの。落ちている刀もやはりワッセたちと同じものだ。

「どういうことだ・・・」

とワッセがつぶやいたところにクラムが戻ってきた。

「クラム様!」

ワッセが駆け寄り耳打ちするとクラムの眉間に皺が寄った。

「分かった。とりあえず逃げ出した連中は粉々にしてやったし問題はなかろう。こいつらから身元を聞き出せば良い」

そういうと座り込んでいる男の横にしゃがむと

「これからたっぷりと時間をかけてお前らのことを聞かせてもらおう。安心しろ、拷問は得意だ」

「ひっ!!」

「もういいぞ、連れてけ」

クラムの言葉にワッセたちが賊の生き残りを連行していった。

「お前は大丈夫なのか?」

とクウガに向けられた言葉に

「一人切り捨てた。軍人っつっても俺らからすりゃあ素人だ」

「それもそうだな」

クラムは微笑んだが表情は暗い。

「とりあえず鉱石を運んでおいてくれ。俺は事後処理がある」

「分かった」

とクウガは鉱石を隠してきた場所へと急いだ。


翌日、襲撃の跡はすっかり取り払われ、いつものハンガの街に戻っていた。

クラムの姿が見えなかったので詰め所へ向かってみると、詰め所ではまだ慌しさが残っている。

「お、どうした?」

クウガの姿に気付き顔なじみの兵が訊いてきた。やはりいたるところに手当てした跡がある。

「クラムは?」

「クラム様なら隊長と一緒に郊外の農村に向かったよ」

「農村?」

「昨日の襲撃で死んじまった奴が一人いてな。そいつの家族に会いにいってる」

話を聞くと、商隊を装って入ってきた賊が商隊ではないといち早く見抜いたものがいたのだという。まだ若いその兵は集まりつつあった住民に逃げるように告げると、襲い掛かってきた賊と対峙し、背後から首をかき切られて亡くなったそうだ。

「いい奴だったんだがな。鼻も利くし腕も立つ。残念だよ」

「なんでクラムが行ってるんだ?」

「クラム様はそういう方だからだよ。敵には厳しいが、味方はとても大切になさる方だ。俺達がこうしてすぐに治療を受けることが出来るのもクラム様が大量に薬を買い付けてきてくださるからだ。他の街なら助からないような怪我でも助けてくださる。本当に優しい方なんだ」

と包帯が巻かれた腕を見せてきた。

薬というものは高価なもので一般人が簡単に入手できるようなものではない。それを兵の一人ひとりまで十分に行きわたるほど潤沢に常備しているところなど県城でもそうはあるまい。

「今は家族に弔慰金を渡しに行ってるんだろう。軍からも出るが大した額じゃないからな」

「クラムが?」

「あいつは大家族の長男で稼ぎ頭だったんだ。まだ幼い兄弟もいるそうだから、彼らが路頭に迷うことがない程度の金を渡しているはずだ」

特級魔導師ともなれば国からそれなりの報酬は得ているはずだ。だがクラムは自身で稼いでいる。金銭的に余裕があるのは分かっていたが、華美な生活は一切していないところを見ると、こういう時のために使っているんだろう。

「俺がここに配属された頃に見回り中に賊に襲われて死んだ奴がいたんだが、そいつの家族に会いに行かれて、その場で叩頭されていたよ。あれほど高位の方が民草に対して地に頭をつけるなんてって驚いたもんだが」

らしいといえばらしい気がした。昨日ワッセに教えられるまでそんな立場にあることすら気付けなかったのだ。自身の立場には頓着していないのだろう。

「俺らはあの方のためになら命を捨てても構わないと思ってる。でも俺達が死ねばあの方が悲しむからな。俺達は意地でも生き残らなきゃいけないんだ」

その言葉の裏に亡くなった仲間への哀悼を感じた。悔しくて仕方がないのだろう。

「連中の素性は割れたのか?」

「北のウラムスの連中のようだな。ウラムスの領主宛にどういうつもりか問いただす書簡をクラム様が送っている」

ルーニエ北東部、ドラゴニアと国境を接するウラムス。木材の生産が盛んな地域だと聞いたことがある。屈強な戦士を輩出することで有名なフーラーのお膝元とあって剣闘を含む闘技の盛んな場所らしい。

「連中の狙いはアルマ鉱石じゃないのか?」

「軍人がそんなもん狙っても意味がない。精錬には炎術師が必要だし、それが可能な炎術師は国に管理されてる。それにウラムスはドラゴニアのアンビエントを主に使っているはずだ」

「アンビエント?」

「マチス鋼と同じように魔力を伝道する金属だ。マチス鋼より伝導率は落ちるらしいが、ドラゴニアの連中が使ってるくらいなんだし、実用には問題ないんだろう」

「じゃあ・・・」

「生き残ってる連中はクラム様が不在の間に屋敷を襲うように命じられただけのようだ。連中の頭はクラム様が粉々にしちまったんで、狙いがなんだったのかが不明だ」

「粉々?」

「初めて見たが恐ろしい威力だったぞ。馬も人も肉塊になって飛び散ってた」

さすがは特級魔導師といったところか。

「ま、狙いが分からないとどうしようもないな」

「それもそうだな」

そのまましばらく待っているとクラムが戻ってきた。

「どうした?こんなところで」

「いや、姿が見えなかったから・・・」

「ちょっとな」

やはりクラムの表情は晴れない。

「俺は何をすればいい?」

「いつも通り過ごしててくれれば良い。女衆もお前がいたほうが安心できるだろ。昨日はワッセたちのおかげで無事だったが」

「分かった」


何が出来るわけでもないので大人しく屋敷に戻りトウカに何か仕事がないか訊くと門扉の補強を頼まれた。昨日の襲撃で少し破損しているらしい。

トウカの指示を受けながら破損した部分を取り外し、木材を切断しているとトウカが大きくため息をついた。

「どうした?」

「ん。クラム様が心配で・・・」

「特級魔導師なんだろ?一番心配ないじゃないか」

「そういう意味じゃないわ。昨日の襲撃で一人亡くなってるそうじゃない。またクラム様が心を痛めてらっしゃるのかと思うと・・・」

「一兵卒のことでそこまで気に病むのか」

「お優しい方だから。特に若い兵が死んでしまうとお辛いようだから」

「自分達は怖くないのか?ここが狙われる可能性が一番高いんだろ?」

「怖くはないわ。私達は皆身寄りがなくて行く当てなんてなかったのを拾っていただいて―――下女なんて道具でしかないのが普通なのに、クラム様は人間として扱ってくださる。そんな方のために尽くせるなんて最上の喜びだし、例え死ぬことになってもクラム様のためなら何も怖くない。でも―――」

「死ぬわけには行かない?」

と訊くとトウカは頷いた。

トウカも警衛の兵達と同じなのだ。クラムに対しての敬愛の念はとても強い。命を投げ捨てても構わないとまで言わせるほどに。だが、だからこそ『生き残る』ことを優先させる。クラムに苦しんで欲しくないから―――

なんて自分とは違う想いなんだろう。ただひたすら自身が生き残るためだけに闘い続けてきたクウガとはまったく違う。

その姿に感じたのは憧憬―――

自分はこれから何を願って生きていけば良いのか―――ずっと探していたが、その答えが見つかったような気がしていた。



なだらかな丘陵が広がるラダン地方はルーニエ有数の大河、モルスを抱え、農業が盛んな地域だ。非常に広い畑が広がり、美しい光景を描き出しているが、その裏では貧富の差が激しい。

土地を持っている地主は裕福だが、その畑を実際に耕作する小作農は地主への上納と国への納税の二重取りで困窮していた。

数軒の家が点在する農村―――ここがカリムの故郷だという。

ワッセの後について一軒の家を訪ねるとあの希望に溢れた面差しによく似た中年の女が出てきた。カリムの母親だろう。

すぐにクラムの姿に気付き家の奥に母親が声をかけるといかにも農夫、という感じの良く日に焼けた精悍な男が出てきた。こちらが父親か。

怪訝そうな表情を浮かべた父親にワッセが事情を説明すると、母親がその場で泣き崩れた。


何度見ても心がざわめく。


数千年という時を経て感情などとうになくしていたはずの己の中でざわめくもの―――これは果たして己のものなのか、それともあの少年のものなのか。自分でも分からなくなっている。


父親は拳を握り締め、小さく震えていた。

クラムは静かに歩み寄り、父親の前に膝を突き地に手と額をつけるとしずかに告げる。

「申し訳ございません―――」

まだはるかな未来を持っていたはずのカリムを死なせてしまった―――今のクラムに出来るのはこれだけだった。

「クラム様!」

父親が慌ててクラムを起こそうとしたが

「ご子息を死なせてしまった責任はすべて私にあります」

配属されてわずか半年―――いつもはきはきと敬礼してきていたあの表情に申し訳ないという想いだけが広がっていく。

「息子も兵士です。命を落とすことは覚悟していたはずです。それでもあなたのような方のために戦って命を落としたのなら満足でしょう。どうか顔をお上げください」

そんなはずはない―――道半ばで絶たれてしまった生に満足なんてできるわけがない。

クラムは頭を上げ静かに立ち上がると懐から袋を取り出した。

「これを」

父親に手渡し

「このような形でしかお詫びできず申し訳ございません」

ともう一度頭を下げると踵を返した。


「さて、何が出てくると思う?」

ワッセに副隊長のセロ、里宰のキルトを集めて今後の方針を話し合うことになった。

「クラム様を敵に回すということは国を敵に回すも同然でしょう。ウラムスにとっての利がない」

「いや、連中ドラゴニアへの編入を狙っておるのかも知れん。中央よりドラゴニアの方が近いのだからな」

「だがそれではわざわざこんなところを狙う理由があるまい」

ワッセは地図を広げると

「ウラムスとここはルーニエの北東端と南西端という正反対の場所だぞ?クラム様がいらっしゃるということ以外では何もない場所だ。国への反逆を企てているのなら、シグネマにでも攻め込んだほうが早い。それに連中はクラム様がお戻りになられたら逃げ出そうとした。クラム様を狙っているわけではないはずだ」

「やはり屋敷を狙っていたのならマチス鋼でしょうか?」

「それなら屋敷を襲え、ではなくマチス鋼を奪って来いとでも言うだろう。頭が独り占めでも考えていたのかも知れんが」

「となると―――」

狙いはマチス鋼でもなくクラム自身でもない。

「クウガだな」

クラムの言葉に全員がぎょっとした。

「あれは逃亡奴隷でしょう?なぜそんなものを」

「さてな。剣闘の世界は良く分からん。だがあいつが逃げてきたことで面子を潰された奴が居るはずだ。あいつの飼い主か、興行主か。ウラムスは闘技が盛んだ。何らかの繋がりがあって不思議じゃない」

「なぜこの時期に?」

「あいつはこのあたり以外じゃまだ追われてるはずの奴だ。何処から漏れたかは知らんが、別に緘口令を敷いてるわけじゃないんだからいずれ漏れることになるだろうとは思ってた。あいつを拾って3月が過ぎた。頃合だろう?」

クラム以外が全員黙ってそれぞれに思案を始めたが

「どのみちウラムスから返答がきてからだ。それまでは警戒を強めて置く必要があろう。連中を取り返しにこんとも限らんからな」

「そう・・・ですね」

「ウラムスへペルニスを飛ばしたついでに一人呼んである。3日もあれば来るだろう」

「分かりました」

警備計画はワッセの仕事なのでクラムは詰め所を後にすると、キルトが追ってきた。

「クラム様」

「どうした?」

「クウガのことですが・・・本当にこのまま匿うおつもりですか?」

「心配は分かる。俺もまさかいきなり力づくで来るとは思っていなかったからな。完全に俺の落ち度だ。だがこうなってしまった以上、クウガを渡すわけにはいかん。降りかかってくる火の粉は払うまでだ。そうでなければカリムが浮かばれん」

「ですが・・・」

「呼んだのは『蒼穹』だ。二度とこの街のものに手出しはさせん」

「『蒼穹』!?リムル様ですか!?」

特級魔導師リムル=ハスハ。『蒼穹』の二つ名を持つ高位結界の使い手だ。結界を自在に操り防御だけではなく攻撃にも利用する中々の知恵者で、歴代の特級魔術師としてはクラムの次に若く、現在40半ば。術師としての手腕だけではなく美貌も有名で、有り余る富をその美貌を維持することに投入しているため、見た目はまだ20代の美しさを保っていた。

「あいつがいるとなれば手出ししてくる馬鹿はおるまい。あいつは血を見るのが大好きだからな」

男の血を見るのが大好きという残虐性から吸血姫などと呼ばれている。

「クウガあたりはあいつの好みのど真ん中だろう。あてがえば嬉々として守ってくれるさ」

「大丈夫・・・なのですか?」

「問題はなかろう?甚振られるとしてもクウガだけだ。それに近いうちに鉱山の屑石を運んできてもらう手はずになっているし、彼らにしばらく逗留してもらえ。腕っ節の強さなら並みの兵では勝てん」

「分かりました」

キルトは不安そうだが、頷くと里府へと走っていった。

吸血姫などとあだ名されるリムルだが、実際には殺戮を好むような性格ではない。屈強な男達を集めて度々闘技大会を開催しているが、それは殺し合いではなく闘技として純粋に楽しむためだ。実際、大会でリムルを十分に楽しませたものは敗者であっても十分な褒賞を与えている。剣闘も嫌いではないらしいが積極的に楽しみたいと思うものではないらしい。

クラムは屋敷へと戻りながら思いを巡らせる。これで今できうる限りの策は講じた。あとは黒幕を見つけ出し叩き潰すだけだ。


そこにある生をただそこにあるように終わらせたい―――それだけのことがなぜこれほどまでに難しいのか。この世界が終焉へと向かいつつあることには気付いていた。ならばせめてその瞬間まで―――


「お久しぶりでございます。クラム様」

妖艶―――としか表現できそうにないほどに美しい女。

「リムル殿。このような辺境くんだりまでかたじけない。状況が状況ゆえ一騎当千の方に来ていただくしかなく」

「構いませんわ。暇ですもの」

椅子を薦めるととてもしとやかな振る舞いで着席した。

「現在の状況は書簡にて差し上げたとおりです」

「『白炎』を敵に回そうなど命知らずがいたものでございますね。それで犯人の心当たりはおありなのですか?」

「ウラムスの領主からは慌てて調査に向かわせるとの返答がありました。あの文面からすると領主は関わっておりませんな」

「他の可能性は?」

「実は今、公領ジグより逃げ出した逃亡奴隷を匿っております。今回の襲撃はおそらくその者狙いなのではなかったかと」

「奴隷?」

「紹介します。入れ」

と声をかけるとクウガが緊張した面持ちで入ってきた。

「クウガと申します。公領ジグにて剣闘士をやっておりました」

「あら!まあ!!」

明らかに喜んでいる反応だ。

「は、初めまして。クウガといいます」

「お初にお目にかかります。リムル=ハスハと申します」

「こちらに滞在の間、これをお付けしますので好きに使ってくださって構いません。とはいえあまり経験が豊富ではないので程ほどにお願いいたします。まあ、剣闘一筋でしたので気は利きませんがその辺はご容赦ください」

リムルは早速立ち上がるとクウガの身体を見分する。

「良い身体ねぇ~」

「あ、ありがとうございます」

「じきにアルマの里の鉱夫たちがこちらに来るでしょう。そちらにも話を通しておきますので、お好みの者がいればどうぞ」

「鉱夫!?良い身体してるんでしょうね~」

「腕力でいえばそいつよりございますよ。剣技はございませんが」

「楽しみだわ。とりあえずよろしくね、クウガ」

これでリムルのほうは問題ないだろう。

ウラムスのほうもあの長くくどく書き連ねた文章からすると本当に寝耳に水のようだ。

残るは奴隷商の線だが、ハンガにいたのではまったく情報を集めることができない。そこでクラム自ら中央に赴くことにした。

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