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僕の親友はすごいんです!

 ウンウン唸っている時に僕はあることに気づいた。


「確定した水魔法陣と符術魔法陣比較したら付与された支持魔法陣わかんじゃね?」

「・・・(ぽんっ)」


 ちょっと固まっていたグレンさんが手を叩いて早速比較し始めた。人のこと言えないじゃん!


「このメンバーのうちすでに二人がやっちまっている、つまりウォルフくんも何かあるはずだ!」

「ねぇよ。僕さっき来たばっかじゃん」

「もう、ノリが悪いなぁ。なにかないの?」

「無茶言うなって。だいたい俺はツッコミ気質だ」


 え?結構ボケ・・・いや、言われてみれば結構良いツッコミをしてくれているような気も?うーん?


「芸人目指してるわけないんだからそんなに悩む必要ないだろ、それよりせっかくだから検証も続けようぜ?魔力余ってんのか?」

「細かく設定するとなると足りないかな、代わりにお願いできる?」

「誰に言ってんだよ」

「親友の天才様(笑)」


 そう言ってとりあえず足りない部分の説明をすることにした。しかしどう説明したもんかな、抽出とか精製とかって概念あるのか?


「えーとね、まずこれは取り出したかった二酸化ケイ素だけじゃなくて他の鉱物とか、別の物質との化合物が混ざってるんだよね。だから最終的に純粋な二酸化ケイ素だけを取り出したいわけで・・・」

「まてまて、目的が変わってるって、俺らがほしいのは純度の高い水晶じゃなくて純粋な土属性魔法陣な?そのニサンカケイソ?に括る必要はねぇから」


 頭を冷やせと?確かに試したい魔法は土魔法の初級『結晶化』だもんな、なら金属じゃなくてもいいわけで・・・塩・・・とか?


「ウォルフくんって塩の分離はわかる?」

「塩か?一回水に溶かして・・・ああ、なるほどそのイメージか。やってみるわ」


 イメージは土の塊に含まれる塩、それが一度水に溶けて蒸発してさらに大きな塊になるその繰り返し。

やがて周りの土も洗い流され純粋に塩のみの塊になる・・・と。


 イメージが二人の間で固まったらウォルフくんが魔力を練り始めた。綺麗に循環する魔力が青と茶色のみに変わりそれが混ざり離れ少しずつ茶色のみに変わっていく。やがて茶色系統のみになりそれが魔法陣を描く。


 こうして見ていると本当にウォルフくんは天才だと思う。ここまで綺麗に魔力をねり無駄なく扱う純粋な人種は見たことがない。シン兄ちゃんは人種とは思えないほどの膨大な魔力を持つことで天才だと言われているけどウォルフくんはその卓越した操作力が強みだよね。だって今の段階で一番隊のみんなより上の操作力だし。


 ウォルフくんの周りで綺麗に踊る魔力を眺めていると横からそっと魔法陣の紙を渡された。見比べろということらしい、ウォルフくんも気づいてよりゆっくりと陣を組んでいく。ふむふむ、ここがちょっと違うけどほぼ一緒だな。このへんは元の製作者とウォルフくんの魔力操作練度の誤差だろう。もしかしたら最初の製作者もこうやって作ってたのかも。


 色筆で違う箇所を書き足してOKサインを出す。そうしたところでウォルフくんが綺麗に魔力を散らして魔法をキャンセルさせる。キラキラしていて綺麗だな。


「機嫌よさ気だな、ウォルフくんの魔法はそんなに綺麗なのか?」

「うん、無駄が一切なくて芸術の域だよ。魔力の総量は人種の枠を出てないけど年齢を加味するとかなり順調に器も大きくなってるし、総合的に考えて皆と手合わせしてもかなりいい線いくよ?」


 親友相手とはいえ僕がここまで褒めるのは珍しい、グレンさんはもちろんウォルフくんも驚いてる。でもそれくらいウォルフくんはすごいんだよ!自慢できる機会があるならそれはもう自慢しまくるね!

  

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