表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
6/136

赤ん坊だから仕方ないんです。ええ、仕方ないんですよ分かりましたね?(大事なことだから2回いいました)

仕方ないんですよ。

あのあとぶつぶつと愚痴をこぼしながらもお爺さんは私を拾ってくれました。命の恩人ですね。とても感謝しています。恩返しできる年齢まで是非元気でいてほしいものです。


今はお爺さんに抱えられて移動中です。本当は転移するほうがお爺さん的には楽だし速いらしいのですが、私が亜種であろうと妖精だったのが仇となりました。なんでも妖精は他種族の転移方法だと分解されてしまうらしいです。大きくなったら妖精特有の転移方法を覚えさせると宣言しておりました。私としてはそのへんもいろいろ検証したいところですが、これは諦めるしかないかもしれませんね。転移対象がどうやっても死んでしまう以上実験できません。実験の為に他者を殺す趣味はありませんから。


あ、ここまで全てお爺さんの独り言を聞いて判断しているだけですよ?私は赤ん坊ですから「あー」とか「うー」しか喋れません。


そうこうしているうちに少し開けた場所に到着しました。日差しが暖かいですね。太陽が天辺より少し傾いているくらいですから現在はお昼時でしょうか?通りで小腹がすいて「ぐ~っ」…。

…失礼しました。いや、仕方ないじゃないですか。私赤ん坊ですもん。身体は欲求に忠実なんですよ。ミルクは消化も速いんです。3時間おきに飲まないとお腹すいてしょうがないんですよ。というわけでお爺さん、ごはんくださーい。


「ふむ?腹が減っとるのかの?じゃがすまんのう、赤ん坊にやれるようなものは今は手元にないんでな。家に行くまで我慢しとくれよ?おお、泣かんでいい子じゃなぁ」

ご飯ないんですか、残念です。まあ、家にいったら何かあるのなら我慢しますよ。さっきまで生死の間にいたんです、いずれ解消される空腹くらいどおってこと「ぐーっ」…、どおってことないんです。本当ですよ、お爺さんそんな顔しないでくださぁい。


「おお、元気な腹の虫じゃの。ではさっさと帰るとするか」

お爺さんが懐から何か取り出しました。あれは…笛?でも音がしませんね。ああ、鳥笛でしょうか?人には聴こえないけれど鳥には聴こえて特定の鳥を呼び寄せるってやつですよね。状況的には帰る為によんだんですよね?おお、これはまさかファンタジー感溢れる展開ってやつでしょうか?何がくるか楽しみですねぇ。


「すぐにグリフォンがむかえにくるからのぉ」

答え言っちゃったー!?え、でもグリフォンくるの?グリフォンに乗れるの?わぁーい、初グリフォンですよ。ファンタジックな展開来ましたよ。前世の家族に自慢できますね。もう会えませんが。神様伝えておいてくれないかなぁ。


それから数分後、頭上にばさりと羽音がして2メートルくらいまえに全長5メートル超えの翼を持ち、鷹のようなキリリとした頭部、大型の猫科の動物のような胴体の獣がこちらをむいて降り立った。


うぉーっ!本物のグリフォンだよっ。ちょっと私の知っているやつとは違うけど格好いいことにかわりはないっ!ああ毛がふわふわぁ。翼の羽はしっとり滑らかでつやつや~。ファンタジー最っ高!



もふもふしたい…

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ