妖精種
「それでは、今日は昨日の続きからですね。精霊族についてです」
「あ、あの、精霊なんているんですか?」
「疑問になるのも仕方のないことね。では、精霊族・・・精霊とは何か?それについてからやりましょう」
「精霊とは何か?定義としては魔力が意思を持った存在と言われています。では魔力とは何か?皆さんは知っていますね?そう、大地に満ちた星のエネルギーです。私たちが体内に持っている魔力ももとは大地のエネルギーであり、それを呼吸と共に取り込み、自分のものとしたことで私たち自身の魔力として扱えるのです」
「私たちが体内に取り込み自身の魔力として扱うように、大気に満ちた魔力がそれ自体に意思を持ち力をふるう存在となったもの、それが精霊です」
「ならなぜ精霊は幻といわれるのか?なぜ私たちには見えないのか?答えは今私たちの目の前にあります」
「『あなたは大気の魔力が目に見えていますか?』これが答えです。大気中の魔力が視えない私たちにその魔力の塊である精霊が視えることはありません」
「ならばなぜ精霊の存在が確認されているのか?それが精霊族という分類の理由です。そう、精霊族にはもう一つ種族が存在していますね?妖精種です。彼らは私たちにも見える存在です。残念ながら過去に起きた乱獲によって現在妖精種は私たちの前から姿を消してしまいました。しかし彼らが存在していたことは現在も生き続ける長寿種によって証言されています。そしてその妖精種の証言によって精霊の存在が明言されているのです」
「妖精種は精霊がはっきりと見えていたそうです。それはつまり、彼らは大気に満ちた魔力を識別できることを明言していることと同一なのです。彼らは人族、魔族とは明らかに違う種族でした。人の姿をした精霊、それがいま私たちの間で主流である学説です」
なんてことだ、僕のルーツがものすごい勢いで説明されてるよ。これってそのうち自分のルーツを調べる為に旅に出るっていう話じゃないの?え?あ、メタ発言でしたねすいません。
んん?しかし僕ってステータスには魔族表示なんだよね?でも妖精亜種って書かれてもいるし・・・他の種族とのハーフはそっちに引っ張られる?でもそれなら妖精亜種が精霊族に分布されるはずもないし・・・亜種についてはその種族の特徴が顕著な方に分類されるって昨日言ってたからそれか?なら僕の顕著な特徴ってなんだ?僕人族よりのクウォーターエルフって言えるほどだぞ?エルフの特徴もないのに・・・?
「先生、明らかに違うというのはどういうことでしょうか?妖精種はそんなに分かりやすい特徴があったのですか?」
「実は私も実際には見たことがないのです。私が生まれたときにはすでに妖精種は姿を消していましたから。しかし、伝えられている話によれば、彼らはその大きさが明らかに違ったそうですよ」
大きさ?おおきさ、おおきさ・・・・妖精の大きさ・・・・え?まさか・・・・妖精って・・・?え?
「彼らの大きさ、それは、成人していても私たちの手のひらほどの大きさだったそうです」
「大地の魔力を目視できるほど魔力に適性があり私たちの手のひらほどの大きさの生き物、それが彼ら妖精種でした。そして、それこそが彼らが乱獲されることとなった原因です・・・彼らは・・・魔道実験の媒体として乱獲されたのです」
「っっ!!?」
妖精種の乱獲の理由を聞いた生徒の何名か―――主に女子生徒が悲鳴をあげそうになった。想像したんだろう、他の生徒もうつむいてしまっている。・・・お爺ちゃんたちが必死に隠そうとするわけだよ。そのくせグレンさんが僕で実験したいとかこぼす理由もなんかわかった気がする。
あとはあれだね、僕が魔族って表示される理由、大きさが妖精種じゃないからか~。そっか・・・よかったー!僕魔族分類でよかったよー!実験材料にされるところだったホント助かった誰だかわかんないけど神様ありがとー!!たぶん死神様じゃないよね?この世界の神様かなぁ?今度教会行ってみよう。
「さて、精霊族についてはこのくらいにしましょうか。次はいよいよ魔法について、魔力操作も行います。皆さん媒体の準備を行ってきてください。これはあなたたちがこれからずっと使うものを準備してくること。簡易媒体ではだめですよ?では、準備期間を設ける為次の講義は来週です。しっかり準備してきてくださいね」
おお、いよいよ魔法使いデビューだね風の魔石の杖をしっかり準備してこよう!・・・貴水晶はまだ出来上がってないし普段使いは風の魔石にするつもりだから問題ないよね?ね?




