小話9 トールの一日 午前
ユニーク20000突破記念
朝、お日様が登る前におきてまず家の周りを一周ランニングがてら罠の確認。
今日は玄関とは反対側の窓の下に罠が発動しているのを確認、でもその下の転移魔法陣が発動していないから逃げられちゃったみたい。
そこで僕はそのすぐそばの木に駆け寄り木を5回ノックする。こんこんこんこんこん、ぱかり。
樹の幹の一部が開いて中から現れたのは小さな粘菌生物(カメラ付き)。我が家の最強防犯部隊腐海の生物最古参、バク子さんの可愛い分身体、バッキー5号である。ちなみに16号までいる。号数と同じ数をノックしないと出てきてくれない気難しい奴らでもある。
ある日プルプル震えたと思ったら突然分裂して17匹になったバク子さんには驚かせられたが更には勝手にそれぞれ住処を定めて改造してまで住み着いたのにはドン引きした。本体はもちろん本家である家に住んでます。一番おかしいのは13号で、家の門付近にある岩にいる。どうやって中をくりぬいたのかなぁなんてついつい遠い目をしたものだ。
とにかく出てきたバッキー5号から機能のカメラ映像を出してもらう。犯人がバッチリ写っていたらおいしい蜜がしを提供しよう。8号なんかはのんびり屋さんで夜もぐっすりだから写っていないことも多いんだ。まじめに監視カメラワークを行っている子に悪いからこういうことは成功報酬にしている。
カメラは映像抽出機に差し込んでしばらく放置、その間に朝食準備に入る。
まずはお湯を沸かして手作りのベーコンもどきと玉ねぎっぽいものを入れてスープづくり。コンソメの素はないから塩胡椒と少しハーブを入れて風味付け。ベーコンから出汁が出るからこれだけでも結構美味しい。
次に罠の確認ついでに庭で収穫してきた各野菜を切って簡単サラダを作成、ドレッシングはマヨネーズ、からのタルタルソースです。昨日の夕飯の残りの鶏肉の照り焼きがあるからそれも添える。ん?マヨネーズ作成が大変?・・・魔法って便利だよね?
棚から買い置きのパンを取り出して、スープ、サラダをよそってテーブルに並べたら準備は完了。お爺ちゃんやお客様がいたら呼びに行くところなんだけど今はお爺ちゃんはノルドに行ってていないから一人でご飯。たまにカズラさんたちが突撃してくるけど。今日は睡眠欲をとったらしい。
行儀が悪いがご飯を食べながら映像を確認、犯人がバッチリ写っていたので衛兵さんに提出を決定する。
カメラは僕の化学チートではなく魔道具部隊の技術の粋を集めた結晶・・・らしい。確かにソフトがテープやUSB、CD-ROMじゃなくて石っころだしね。意味わからん。ハードもよくわかんない形だけど。レンズついてないただのキューブだよ?もう理解は諦めたよ。利便性を確認するモニターになってほしいとお願いされて設置をしたんだけどこれがなかなかに便利。モニター期間終了後もそのまま使わせてもらっている。
食べ終わったら腐海の入り口に朝と昼のご飯を用意しておいておく。朝ごはんは僕と同じメニュー、決して残飯処理ではない。お昼は植物らしく栄養剤を投入。お食事じゃ取れない栄養素もあるとかないとか。気に入っているようなのでいいと思います。なんかね、栄養剤のあるなしで動きのキレとか葉っぱや花の輝きが違うんだ。
洗濯物を洗濯機に放り込み稼働させる。学校にいく準備を初めて、バッキーに報酬を渡して出発。衛兵さんに提出物があるときは早めに出て城門へまず向かう。そこで家への不法侵入の被害届と映像を提出して犯人の指名手配手続きをする。家に来る奴はだいたい他でもやってるから犯罪撲滅の手助けになっているようです。実際なんか王都の犯罪率が低下したらしい。
手続きが終了したら今度は本当に学校へ向かう。ここで大抵同じコースの人や知り合いに出会う、今日はテトのようだ。
「テト~。おはよう」
「トールくん、おはよう」
最近僕が成長したからまだ成長していないテトとはだいたい同じ身長になった。並んで歩くと小学生の登校風景である(笑)そのままあとはお昼まで授業を受けて午前中は終了だ。




