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小話8 トールはっちゃけ事件簿(byグレン)

新章と思ったのですが思いついたのでこちらからリハビリがてら。

 俺は現在老師の家で古代の大魔法を再現するための魔法陣の開発を行っている。

まあたまに老師の実験室を借りて新薬の実験も行っているが家主の許可もとってあるから問題ないだろう。


 ああ、自己紹介が遅れたな、名はグレンという。


「グレンさん、壁に向かって何を真剣に話しているんですか?時々トールもそれやりますけど・・・」

「気にするな、仕様だ」

「え?仕様って?」

「だから仕様だ」

「あの」

「仕様だ」

「はい」


 さて弟子の理解も得られたことだし続けるか。


 なぜ今回こんな席を用意したかといえば全てはウォルフくんの一言から始まった。

そう、『トールのキャラが壊れた』という一言だ。めったに見せないトールのはっちゃけぶりにウォルフくんは困惑していたようだ。しかしあんなもので戸惑っているようではトールと今後も付き合っていけない。あれはキレると何をしでかすかわからないからな、そこで以前のはっちゃけ事件を教えようと思ったわけだ。


「はぁ・・・つまり全部俺のせいでしょうか?」

「いや、ただ単に話したらリアクションが面白そうだっただけだ」

「・・・」


 話を続けよう、そう、あれはトールが7歳の時・・・




――トール 7歳――


「襲撃者がうざい」

「なんじゃいきなり?」

「いきなりじゃないよ!ずっと我慢してたんだから!毎日毎日ドッカンドッカンうるさいんだよ!」


『ドッカーン!!!』


 まただ、また罠が発動した。

お爺ちゃんは高名な研究者というやつらしく研究成果も財産も屋敷の中にザックザク、それを狙って侵入者が後を絶たない。正直に言おう、うざい。


 もちろん侵入者よけに罠が各所に設置されている、今の音もそれだ。

そう、この音がうるさいんだ。だって夜中もなるんだ、安眠妨害って言葉知ってるかな?


「トール、目が据わって「寝不足ですが何か?」すいません」


 育ち盛りに安眠妨害、僕の貴重な成長が阻害されたらどうしてくれるんだろうか?


「そうだ、静かになればいいんだ・・・そうだよね?そうしよう。ふふふふふふ~」

「(ガクブル)」


 こうして僕は早速作業を開始した。


「たんたーん、たたたたたんたんたたたた♪(ガガガガガガ)」

「たらんたらったたったたんたらったたった♪(ざっくざっく)」

「たらったたったたった♪(とんかんとんかん)」


「できあがりぃ」


 その日の夜、侵入者が家周辺に張った細い糸を切った瞬間それは静かに始まった。

「?(今日はやけに静かだな?罠のネタ切れか?)」

「(油断するな、周囲の魔力探知を怠るなよ)」

「(わかってる、よし、ドアに攻撃系の魔力の気配はない、単なる物理防御の魔法だ)」

「(蹴破られるのを防ごうということかもな、今まで何人も来ているだろうし修理が手間なんだろう)」


 ガチャリ、侵入者は静かにドアを開け――階段から転がり落ちてくる巨大鉄球にふっ飛ばされていった。カッキーンといい音がしてたね!

もちろん落下地点にはお爺ちゃんに作ってもらった新たな罠――後に改良され諜報部行きとなる転送魔法陣だ、今回の行き先はグレンさんの研究室の巨大な水槽の中である。今頃新薬研究の協力者になってくれているだろう。


「うちは静かで新薬研究も進む、一石二鳥な素晴らしい結果だね」

「どういう作りなのかさっぱりじゃのう」


 結構簡単な作りだよ、家のまわりじゅうに張った細い糸を切ると対応する先端につないであった巨大鉄球が転がり始めてちょうどドアが開けられる頃にぶつかりに行くだけさ。窓にも同じような仕掛けが振り子式であるかな?


「予想進路と違う場所から侵入されるとぶつかる音でうるさいのではないか?」

「ドアや窓自体には防音とクッション効果のある結界が張ってあって被害が出ないんだよ。ドアや窓が開けられて初めて結界が効力を失うのさ」

「一度発動したら終わりなのは?」

「実は罠をかいくぐった直後の床に移動魔法陣が張ってある」


 発動済みの罠を見て油断したところで転移しちゃうという結果さ。もちろんその後もドアというドアに同じような罠が張ってあったりw


「しかしよくこんな罠を思いつくもんじゃのう、物理重視な罠なんぞ盲点じゃ」


 僕は教育系の某連動系番組が好きだったんだ。







「ということがあってな、あの時は良い実験協力者が定期的に手に入って非常に助かった」

「結果をよく聞くと物理的な罠の意味は何もないですね」

「物理的なものの意味はただの趣味と手間を掛けさせる侵入者への嫌がらせだそうだ」

「嫌がらせですか」

「嫌がらせだ、ベテランの諜報員が魔力感知により罠の有無を確認したあとドヤ顔で侵入したと思ったら幼児にも作成可能な落とし穴にハマるざまぁwな状態にするのがいいらしい。ああこれは9歳の時のことだったなあれは確か・・・」

「・・・僕なんで親友やっていられるんだろう?」

「類は友を呼ぶからだな」

「僕はまだ何もしていません!」

「心配するな、その内するようになる」

「・・・(白目)」


明日からはきちんと本編を進めます。

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