場合によってはの続きが気になりました
次の日、私にミルクを与え終えたお爺さんがおっしゃることには・・・・
「あ、育休とらんと・・・」
・・・育休とかあるんですね。
そんなわけで現在お爺さんの職場に向かっています。というか着きました。なんとお城です。私を抱きかかえて出勤、育休取るから~と宣言したお爺さんに職場の同僚さん?たちは阿鼻叫喚の図を披露してくださいました。どうやらお爺さんは職場のお偉いさんで、重要ポストを埋めている方で、お爺さんでないと片づけられない仕事が山ほどあるようです。お爺さんは見た目60過ぎでそろそろ引退だと思うのですが引き継ぎ等は全くできていないのでしょうか?それとも引退自体ないんですかねぇ。
「育休とかっ、育休とかっ、何考えているんですか!?このくそ忙しいときに!」
「老師~、昨日突然いなくなったと思ったら赤ん坊連れてくるとか、何やったらそうなるんですか~?」
「・・・老師の子供?」
「えっ?マジで?老師いつの間に結婚してたんですか!?嫁さんは美人ですか!?」
「お前ら落ち着けって、でも老師、実際問題今あなたに休まれると国が滅びます」
「おい、誰もヒルダとシンに突っ込みはなしか?」
「そんなことより早くその種類片づけて。ってゆうか人手が足りなさすぎる」
私はしゃべれませんから突っ込みはできませんねぇ。しかし皆さん隈がひどいです。ちゃんと寝てますか?お城はとんだブラック企業だったようですね。絶対に就職はしないようにしましょう。
お爺さんの頼られっぷりを見るとお爺さんに育てられたというだけで就職できそうですもんねぇ。というかこのあまりの仕事の忙しさ・人手不足をみると就職させられそうで怖いです。
前世ではいろいろ経験してきましたが、うっかりブラックなところに入ると・・・息子夫婦の離婚問題を思い出してしまいました。結局原因は忙しすぎて同じ家にいるのに顔を合わせることが週に1度あるかないか、これなら一緒にいる意味がないとお嫁さんの寂しさが限界だったことでした。息子は仕事を辞めてもう少し時間に余裕のあるところに再就職したんですよね。最終的にラブラブで3人の子宝に恵まれましたよ。結論としては「忙し過ぎよくない」ですね。人間余裕って大事です。
「あ~、忙しいのは分かっておるがこの子の面倒はわししかみれんしのぉ」
「お手伝いでも乳母でも雇えばいいでしょう。この高給取りがっ」
「いやいや、この子は特殊じゃから・・・」
「なら特例を認めます。仕事場に連れてきなさい」
「いやいや、昨日わしの屋敷を見たラーファに叱られたばかりじゃぞ?わしの屋敷より汚い此処に毎日連れてくるなんぞしたらわし今度こそラーファに殺される・・・」
「今あなたが仕事を休めばラーファに殺されるより前に国が滅びます」
「・・・・」
「・・・・」
若干キレ気味の女性が老師に仕事場の現状を突き付け、老師は私の世話を理由に仕事を休もうと丸めこもうとしています。これはしばらくかかりそうですねぇ。っと、おや?誰かこちらに来ますよ?
「へぇ、ほんとに赤ちゃんだぁ。ぼくぅ?おなまえなんていうのかなぁ?おねえちゃんにみ・せ・て」
赤い髪をポニーテールした18・9くらいの女の人が私に向かいあって何やら術を放ちました。
「へっ?え?なにこれ?ステータス文字が全然読めな~い」
「なに?」
「ちょっとまて・・・本当だ」
「老師、これはいったい・・・」
「じゃから特殊じゃと言ったじゃろうが」
「もしや・・・妖精種ですか?」
「亜種じゃがの」
「ふぇ?妖精種ってステータス見れないんですかぁ?」
「いや、この場合表示文字が違うと考えるべきだろう」
「うっわ、何それ興味深い。妖精種なんてめったに見ないし・・・研究してみたいなぁ」
「お前らこんな赤子に何するつもりじゃ?場合によっては・・・」
「「「「すいませんでした」」」
・・・漫才?とりあえずお爺さんありがとうございます。そしてここには二度と近づかん。最っ高に身の危険を感じたわ。
「・・・はぁ、仕方ないですね。この子の平穏のためにも老師が在宅になることを認めます」
「在宅かのぉ」
「休むなんて現状どうやっても認められませんよ。せめて仕事持ち帰ってください。週1でそちらに伺いますから」
「むぅ・・・、まあそこら辺が妥協点じゃの。ああ、仕事回収には必ずサーシャが来てくれ。サーシャがだめな時はジェットじゃ。他の者はだめじゃぞ、トムが危険じゃ」
「心得ています」
「え~、私も行きた~い」
「この子トム君っていうんですね」
「トム君トム君、お姉さんにも会いたいよね?ね?」
「だぁ~ぶっ」
「ふむ、ダメみたいじゃな。トムもよくわかっておるわぃ」
私も自分の身が可愛いのでまじめに嫌そうな顔してあげました。
主人公がいつまでも0歳だと話が一向に進まないのでとりあえず乳児期編終了。
でもそのうち小話で何話かは書くかもしれない。お爺さんの職場メンバーの突撃お宅訪問とか初めての家事とか。




