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前半 自公の関係60年史

筆者:

 本日はご覧いただきありがとうございます。


 ちなみに僕の母方の祖母の家系は皆、創価学会だったのですが、両親兄弟姉妹に説得されながらも祖母と母だけは拒み続けたそうです。

そして結果として家族関係は崩壊したそうです。


まぁ、「浅からぬ縁」があるということです。



質問者:

 (筆者さんだけでなく、おばあさんやお母さんから特徴的だったんですね……)


 今回は自民党と公明党の関係と政教分離ということらしいのですが……。



筆者:

 ちょっと世間の言う「政教分離」について「憲法学の政教分離」と比べて誤解があると思ってしまったので、ちょっと解説していこうと思うんです。

 もちろん、ちゃんと認識していらっしゃる方も多くおられると思うので「念のため」という感じではありますがね。


 その前に前半では、まず自民党と公明党の歴史と現在の選挙制度の問題についてみていこうと思います。



・1963年(昭和38年)

 この年の東京都議会議員選挙(都議選)では17議席を獲得し、このころから地方での自公連立が徐々に始まっていったようです。


 ※ちなみに、創価学会が新宿区信濃町に本部を構え、東京都から法人格の許可を得ていることから都議選を公明党が最重要としており、党内では都議は国会議員と同等の「格」があるそうです。



・1967年(昭和42年)

 衆参両院で45議席を獲得し、国会第3世党に躍進。



・1969年(昭和44年)

 創価学会を批判する藤原弘達の著書『創価学会を斬る』の出版中止を、公明党が自民党幹事長田中角栄に働きかけていたことが公になる「言論出版妨害事件」が発生しました。


 翌1970年にかけて、創価学会が同様の行為を常習的に行っていたことが露見し、日本国憲法第21条で保障されている「言論の自由」を侵すものとして社会的な批判を受けることになりました。


 日本共産党は国会で徹底追及を行い、池田代表(当時)の証人喚問まで要求しましたが、当時の佐藤栄作政権は野党分断を狙って要求をかわし続け、池田代表の喚問は回避されました。



※この時に池田会長は政界に進出しないことを明言するともに、公明党議員は創価学会の役職から全て離れ、追及はそこまで苛烈ではなくなりました。


 以降しばらく、公明党は沖縄返還協定法案(1972年)、PKO法案(1991年)などの重要政策で自民党に対する事実上の閣外協力をするようになります。



・1979年(昭和54年)

 鈴木俊一(無所属ながら第2次岸内閣で内閣官房副長官を歴任し自民推薦)

の都政の始まった79年~95年で初の都議会与党入り。


 それまでの国会では「野党路線」だったものが、この頃から日米安保条約を容認し、原子力政策推進の立場も明確にするなど政策でも「自民党路線」にシフトするようになりました。



・1998年(平成10年)

 その後新進党と合流するために一時解党し、自民党と不仲になりますが、再度公明党は一つになります。


 第2次橋本改造内閣が7月の第18回参議院議員通常選挙で前回の改選前の61から45に大幅に議席を減らし、総辞職。同月30日に小渕恵三内閣が自由党と公明党に声をかけ、自自公政権になりました。

 当時から組織票に定評があり、そこに着目したと言われています。


 それ以来自公は蜜月の関係を築いていっています。


 大体こんな流れです。



質問者:

 地方では60年代からの連携なんですね……。

 都議が国会議員と同等だなんて知りませんでした……。


 思ったんですけど、その後の自民党は公明党と離れられなくなったんでしょうか?

 2012年以降は自民党の単独過半数時代も長かったと思うんですけど……。



筆者:

 過半数だけでは実はダメなんですね。


 「絶対安定多数」という考え方があります。


 両議院には17の常任委員会があり、各委員会の委員は獲得議席数に比例して配分されるので、これら全ての委員会で委員の半数を確保し、かつ委員会の招集や採決を決める権限や可否同数の場合の委員長決裁権をもつ委員長を出すのに必要な議席数は現行では衆院では244、参院では137となるです。


 現在、衆院では自民党の単独絶対安定多数ですが、参院では単独過半数すら取れていないのです。参院では公明党を含めて「絶対安定多数」というのが実情です。



質問者:

 なるほど、全ての委員会の委員長を出すことができれば政策を牛耳れますものね……。



筆者:

 また、現在投票率が低いことから“組織票”というのが非常に大事になってくるんです。


 公明党が選挙区で擁立していないところでも、自民党に投票してくれるという「友党」という関係から小選挙区で僅差で勝つことが可能なのです。


 そのために、自民党の「衆院単独絶対安定多数」すらも公明党に支えられていると言って良いと思います。

 一部の言論界では「公明党は自民の生命維持装置」とまで揶揄されているほどですからね。



質問者:

 それはちょっと面白い言い回しですね。



筆者:

 度々「自民党と公明党の間に亀裂が入った!」みたいな報道がされますけど、

 まず確実に「茶番」と言っても過言ではないです。


 歴史的な大スキャンダルが起きたり、公明党以上の組織力を持つ団体が出てこない限りにおいては関係を切ることはないでしょう。


 今のところマスコミに対して力があるためにその事象が起きる確率はかなり低いように感じます(起きたとしたら何か別の“圧力”がかかった場合)。



質問者:

 以前は小選挙区制度(=1つの選挙区で1人が当選)が問題だというお話でしたが……。



筆者:

 小選挙区制度は1人しか当選しないので党公認がもらえないと当選できない(参院で2位以下当選や衆院比例当選では大臣になりにくい)ことが問題なんです。


 党総裁(首相)の意思に反すると公認取り消しになってしまうんで、事実上の首相の衆参同時支配の状況になってしまっているんです。三権分立がこの時点で崩壊しています。


 そして、自民党と公明党が蜜月となるとその支援を受けるしかないから関係を永遠に切れない。という構図が生み出されてしまっているのです。


 中選挙区制度(=1つの選挙区で複数の方が当選)

だと小選挙区より「全取り」が起きにくいんです。自民党支持率が50%とかあるわけじゃないですからね。


 事実、比較的リベラルだと言われている東京都でも2021年の衆院選挙では25分の18が自公でしたが、2022年の参院選挙は中選挙区制度なので自公は6分の3です。


 小選挙区制度では僅差で落選の可能性が高く、死票(=国民の意見が反映されない票)が多くなります。

 相対的に見て死票が少なることからも中選挙区制度以上が良いのです。



質問者:

 日本は大統領制度ではないですから首相と国会が同時に占領される可能性が高いですよね……。



筆者:

 また立候補には、一般人にはハードルが高すぎるんですよ。


 お金で買収は確かにいけないが公職選挙法で選挙期間中は労うために弁当代1食1000円1日3000円までしか出せない状況(公職選挙法施行令 第129条)は巨大組織との利権を生みやすいのです。


 家族以外じゃまず、「無料で運動員」をやってくれる人材がいないので、そうなると宗教団体や大企業の支援を得ている人間でないと当選しにくいという選挙制度の構造があります。


 自民党としても6万~60万人しか信者数がいない統一教会とすら関係を切ることができなかったことを考えると、

 数百万人に影響力がある組織がバックについている公明党を無碍にできるとはとても思えないんですね。

 


質問者:

 そうなるとどうしたらいいんでしょうか?



筆者:

 とにかく投票率を上げないと自公には勝てません。


 民主党政権に交代した2009年衆院選挙の際には投票率は69.28%と、小選挙区比例代表並立制を導入した1996年以降では過去最高を記録し、公明党も10議席減少しています。


 このように、70%ぐらいの投票率があれば組織票をも乗り越えられることを意味しています。



質問者:

 なるほど……。投票率を上げていくのはやはり必須なわけなんですね。



筆者:

 「小泉旋風」と言われた時は60%台後半の投票率で自民党が圧勝しましたが、

 今どう見ても自民党を支持している人は少ないですからね。


 また、基本的に公明党は自民党の動きに追従する流れを見せていますが、「平和の政党」を謳っていることから9条改正を含む憲法改正には反対しています。


 まぁ、9条の解釈を変えることで集団的自衛権を持ったりしているので正直なところ9条改正に関してあんまり意味がないのではないのかな? と思えてしまいますけどね。

 

ここら辺の考え方や自公連立についても池田氏が死去以降どう変化するのか注目ですね。


 また別の項目で触れますけど、最近では緊急事態条項の方がリスクがありそうですから。



質問者:

 うーん、そこらへんも難しい問題ですよね。



筆者:

 ここまで自公の関係を簡単に振り返ったところで、

 次に憲法の規定する「政教分離」とは何か?

 そして、宗教と政治の関わり合いについて考えてみたいと思います。

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