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彩  作者: 藤沢冬歌
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ゆっくりまったり日常小説

日常の一ページをそれとなく書き綴った小説です。

 起きた。朝、六時から俺の生活が始まる。起きて、学校に行って、帰ってくる。それだけの、平凡な生活。

 友達もまあまあいる。親は、やさしい。何一つ過不足ない生活を送っている、高校生。

「晴樹(はるき)、何それ。小説?また」

「あぁ、小説。秋原(あきはら)さんの新作」

 秋原彩(さい)先生。俺がはまりだしたのは、中一ごろから。生き様や死などが、リアルに描かれている、いわば小説の中の入った気分になれるような作品を作り出している。…というのが俺の感想だ。

 また、なんか言ってたが、そう、俺は暇さえあれば本を読んでいるような人間なのだ。まぁ、小説だけは、多いかもしれない、平凡な高校生だな。俺は。

 俺の名前は水野(みずの)晴樹。自己紹介は、今まで書かれていた通りだ。部活は帰宅部だし、たまに今話してるやつ、そのほかにもあと二人、一緒にマックに食べに行ったりする、平凡な高校生。

 そして、今話してるのは、小学生のころからの友達の一人、青木祥(あおきしょう)だ。小説が好きな親友でもあるが、こいつはそれほど小説が好きなわけではない。今こいつは、野球部の活動に励んでいる。俺を割としつこく誘ってきたが、俺は断った。俺も中学までは野球をしていたが、何分暑さに弱く、夏の練習などついていけない。そのためだ。

 もう一人男友達はいるが、他校の友達だ。オレらが今通っている高校は、県内でも有名な進学校、英建(えいけん)高校。通称、「エイコー」だ。

 うちは、勉強もまぁできるが、部活が強い。俺は、大学か専門学校に行きやすいとこがよかったからここにしたが、祥は、部活目当て、と言っても過言ではない。「何部が強い」ではなく、「全部強い」から。かなり部活の設備が整っている。一応、私立なのだ。

 で、もう一人はというと、普通(と言っては悪いが)の公立女子高校に行った。海精(かいせい)|高校。

「そうだ、晴樹、今日お前んち行っていい?今日、部活早上がりなんよ」

 そうか、今日は始業式。つまり、午前授業で昼まで部活なのか。

「あー、悪い。今日、川田とマック寄るから…お前も来る?」

 ここから十分のところに、ちょうど川田の家と俺らの学校から同じくらいの距離の場所にマックがある。こいつはこの学校の近くに家があるから、部活終わりでも早めにこれるだろう。

「川田はいいの?」

「確認とる?別にいいんじゃね?」

「聞いとけよ」

 はあ、手間が増えるね。俺らの仲だったら連絡はいらんだろ。いやでも、親しき中にも礼儀あり、なのか。

「おけー。じゃあ、もう部活だろ?電話でいいか悪いか聞いとくから」

「あぁ、ありがとう。じゃあね」

 あー、面倒くさいねぇ。だいたい川田と俺同じとこにいないから向こうの状況分からないじゃんか。そう思いながら俺はスマホを起動した。

「水野君」

 えぇ…このタイミングで教師に呼ばれるのか…ていうか何かしたかな、俺。

「はい、なんですか」

「あぁ、あなたに一つ頼みたいことがあるのだけれど、いいかしら」

 ダメと言えない。そして、俺の目の前には書類が見えている。ああ、あれは確か重要な書類だな…荷が重いですね、なんて言いたかったが、やっぱり無理だ。

「はい、なんでしょう」

「あぁ、ありがとう。そのねぇ、あの書類、保護者会で使うものだから、体育館に持って行ってくれるかしら?」

「あぁ、いいですよ」

 体育館。よりによってそこか。まぁ、うちの学校に帰るときに何か頼まれごとをされて下駄箱からのアクセスが良い場所なんて一つもないし。仕方ない。

 それに、うちの高校は一年生が四階というのはつらすぎる。入学して、「君たちは四階だ」と言われたとき、えっ、つらくね…?と思った。何分、四階に上がるのは小学生以来だし、小学生の時だって入学していきなり四階ではなかった(それは当然のことだが)。

 もちろん学年が上がるごとに階層は低くなっていくが、朝練から帰って来てぐったりしているのを見るとほんとに「こんなに楽していいのかな」という罪悪感さえ。

 そうつまり何が言いたいかというと、この書類、重すぎ。書類っていうか、紙の山。いや、かなりきつい。冊子に加えて紙のセットが三。つまり、一人当たり一つの冊子と三枚の紙だ。それを四十人分だから…。つまり、俺が中学まで運動していなければ「あ、これ駄目だね」とあきらめていただろう。

「うわっ、重そう。手伝うよ、少し。半分、持たせて」

 誰。と思って振り返ると、そこにいたのは見覚えのある女子、というか友達だった。

「お前、まだ帰ってなかったの?」

「うん、今日はね、塾がないから。ゆっくりしようと思って」

 こいつの名前は矢野遥佳(やのはるか)。超優等生。定期テストではいつも学年十位以内に入っていて、授業中も超真面目、つまり、模範人間だ。「一位とかじゃないのかよ」というかもしれないが、超進学校の、160人中、十位以内だからな?この埼玉県内でも、割と頭いいほうだ。それでいて、こいつ運動もできるからなぁ…。

 そう、こいつはバスケ部のエースなのだ。いや、もちろん周りも強いしワンマンチームではないが、にしても強い。中学の時から見ているが、中学の時も県大に行っていた。

「ありがとう、じゃあ半分持ってもらう」

「ほい、任せて…って!重い!」

 反応がテンプレだねぇ。そこまで模範的とは…。

「そういえば朱莉(あかり)は元気?」

 こいつの今の発言で分かったと思うが、俺と祥と川田と矢野、こいつらでいつも中学の時遊んでいた。つるんでいた。いやー、あの時は楽しかった、なんては言うが今も楽しい。充実しているのだ。

「あぁ、それなら、今日会うんだ」

「えっ、まじか。ちょい、私も行っていい?」

「ああ、いいよ、多分。川田に聞いてみるよ」

 こいつは積極的だなぁ。小学生の時からそう。まぁ、その積極性のおかげで注目されて頑張って、という感じなのだろうが。

 まぁ、ちょうどいい。祥のことと併せて聞いてみよう。

「あー、もしもし、川田?あのさぁ、今日マック寄ろう、っていたけどそれ、祥と矢野も一緒でいい?」

「あー、いいよォ。最近、二人と会ってないし。元気かどうかも気になるしね」

 確かに。川田以外は同じ高校だからいつもみんなあってるけど、そうか川田は違う高校なんだった。そしてここの高校のメンバーで川田と会えてるのは帰宅部の俺だけ、というわけだ。

「はい、ありがとう。じゃあ二人に伝えておくね」

「はいー、じゃあねーまた後でー」

 おっけい、これであとは祥と矢野に伝える、と。

「だって、オッケーだってさ、矢…野…あっ」

「あっ…」

 油断していた。軽くなったし俺なら片手で持てるでしょ、という風に。そしてそのまま、電話を片手間でカバンにしまおうとし、そして書類は一切見ず、片手で持っていた。

 まぁ、ここまで言えばわかると思うが、つまり片手間で携帯をカバンにしまおうとしたため、もう一方の腕がぶれて書類が落ちた、というわけだ。

 ズルズルズル、と。まぁ、階段だから滑る。そして、番号、というか保護者会の席順になっていたであろう物が床に散乱。あぁ、片付けんのめんどくさくなる。

「あー、落とした」

「ああ、そういえば矢野、これ番号順になってたんだ。並べなおすの手伝って」

「バリめんどい!あんたがやってよ」

「お前、博多弁出てるぞ」

 こいつは、中学の時博多からこっちに転校してきたのだ。埼玉県にきて、博多弁が伝わらなくてかなり練習したらしい。まぁそれでも、さっきみたいに気が抜けると博多弁は出てしまうらしい。

「あぁ、そうね、ありがとう。ほら、それよりも。さっさと拾うわよ?朱莉を待たせると悪いし」

「おぉ、ありがとう」

「えーと、まずその冊子になってるやつあるでしょ。そうそうそれそれ。それが一番上にあったから。それを、一番から三十五番まで並べて。うちのクラスの一番は相原。じゃ、頼んだ…」

「ちょっと待ちなさいよ、何が『じゃ』よ。あんたが落としたんだからあんたが拾いなさいよ。私はこのプリントを拾ってあげるからさ」

 重いほうを…。まぁ、俺が落としたんだから当たり前だけどもさ。

 えーと、川田にラインで『少し遅れるかもしれません』っと。

 あー、にしてもダルい。これ全部持ってきたのかと思うとちょっとすごいと思う。三十五冊、まずは一番の相原からならべなければ。




 


作者の送っている日常、または理想としている日常を書いています。こうすればいい、や、こうしたらもっと良くなる、などほかにも文法でおかしいところ、逆に面白かったところなど、いろいろ意見ください。(関係ない誹謗中傷は避けていただけると嬉しいです)

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