六話 俺の体、俺の顔
俺は森を歩いていた、もう朝日が出てきて明るい。
「はぁーいきなり異世界で、いきなり女神に出会うしなー。」
俺は考える事を保留にしていた事柄を歩いている道中考えていた。
向こうには友人がいる、だが友人以外には俺には何も無い・・・。
だが二度と会えないといわれるとかなり寂しいしつらい、胸が締め付けられるようだ。
胸に手を当てる、そこには控えめながらもしかっかりとしたふくらみがあった。
「それでもって女体化か・・・、まずこのぶかぶかの服をどうにかしたいなー」
今の服装はぶかぶかのジーパン(中はぶかぶかのトランクス)にぶかぶかのTシャツにぶかぶかのネックセーター、そしてぶかぶかのジャケットだった、靴も28cmだったのが24くらいになっていた。
「俺の元の身長が178cmだったが今の服装の状態だと160cmくらいか・・・20cmくらい縮んだ・・・。」
体系は胸が控えめなためスレンダーといってもいい体系だった。
歩いていると池を発見した。さっきの湖みたいなものではなく小さい池、水はとても澄んでいた
「ここが本当に瘴気だらけなのか疑問に思うぜ、目に見えるものって先入観もってるからかな?」
瘴気とは無味無臭らしく俺はまったく気にならない一度怖い思いをしているがもう女神様の祝福をうけているのでここの水を飲んでもあまり問題ないのだ、(実はちょっとおなかが痛くなる)
女神様の祝福とはようは加護のようなもので女神様に瘴気から守ってもらえる。
他にも色々あるらしいが俺は瘴気から守ってもらうためにうけたのでそれしか知らない。
よく考えたらこの世界のことまったく知らない・・・。
「もっと女神様に色々聞いておけばよかったわ・・・。そうだ!念話で、でも色々世話になりっぱなしだしあまり手間をかけさせたくないなぁ・・・。わからないことがあったら聞く感じで行くか!!」
そんなことをつぶやきながら池を覗き込んでみた。
「これが、俺?」
その池の水に映っていたのはとても可愛らしい黒髪黒目の目がパッチリしている和風の美人というよりかは可愛い印象の美少女が居た。
「俺、なのか・・・?年齢も14歳で通じそうだわ」
自分の外見が信じられないことになっていてびびる俺
「これで身体能力もとんでもないことになってるんだもんなぁ・・・。ちょっと試すか」
丁度開けた場所があるのでそこで色々やってみることにする。
森の広場といった感じの場所である。
「まずは・・・軽くジャンプしてみるか。」
ピョンとジャンプしてみたら普通のジャンプである、
「あれ?普通のジャンプ・・・?」
そう 普通のジャンプなのだ、影秋が昔の状態で全力でとんだとしてできる普通のジャンプを今の影秋は軽くジャンプしただけでできてしまった。
「なんかとんでもないな・・・。」
その後色々と試してみた
普通の木がへし折れるくらいのパンチを本気を出さずにできるし
ジャンプも高く飛ぼうとするだけ高く飛べる。
足も意識すればするほど早くなる。
後この体異常に強いのだ耐久的な意味で、木がへし折れるレベルで殴ったのに手が痛くない、皮すらすりむいてない。触ってみるとプニプになのにすりむいてない。
己の体に戦慄し恐怖した。
「なんだよこの体・・・。」
これからはセーブする方針で行くことにする。
意識できっちりセーブできているみたいで、日常生活で力が強すぎて制御できないなんてことにはなりそうにないことわかり多少ほっとした影秋であった。
「とりあえず、森からとっとと出たいそろそろ森も見飽きた!!」
俺は走り出した、人間には不可能な速度で走ることができる。
「これ・・・楽しいわ!!」
今まで運動はそこそこであった影秋はとてつもない爽快感を覚えた。
人間ではありえない速度で走り人間ではありえない反射神経で木々をさけ森を駆け抜ける!!
己が風になったかのような感覚であった。
「うははははははは。たのしーこりゃ悪くないかもしれない、気持ちがいいしなぁ!!」
色々考えていたことが馬鹿みたいに消えていく。心がすっきりしていく。
影秋は深く考えすぎて負のループに陥っていたのだ。
本来は深く考えない性格な影秋がやっと復活したのだった。
「お?草原が見えてきた!!」
やっと森を抜けられそうだった。
「にしてもこのぶかぶかで動きにくい格好してるのにこんなに早く動けるなんてすげぇわ!!
街についたらちゃんとしたサイズの服を買おう!!」
影秋は忘れているのである・・・。ここが異世界で、日本のお金は使えないということを。
草原にでた影秋はあたりを見回した。
誰も森に近づかなかったのか草が覆い茂っている。
「道は・・・どこだ?」
道らしきものを探す。ちょうどくぼんで昔人が通ったであろう後を発見したのでそこを通ることにする。
「ふーやっとこさ人の手が入った場所までこれたよ、もうお昼かな?太陽が真上だわー」
草原にはのんびりとした時間が流れている。
風が吹き草を撫でる。心が緩やかになっていくのを影秋は感じていた。
「ん?音が聞こえる・・・?」
草原を撫でる風の音以外の雑音・・・それが聞こえたのだ。
「なんだ・・・鉄がぶつかる音・・・?」
影秋は音のするほうへの足を動かすのだった。
そこには馬車が三台あり、内二台が転倒して道をふさいでいた。
剣を構えた人間が4人に弓が3人魔術師らしき人が4人いた。
そして馬車の中にも人の 気配を感じだ。
(気配て・・・なんでこんなんわかるんだ俺・・・)
そこに居る人間はみな怯えていた。何に怯えているかというと。
「ガアアアアアアアアアアアアアアアアアア」
「レッドドラゴンだ!火を吹かせるな!!!」
ドラゴンにであった・・・。
その様子を影秋は目撃し唖然とするのであった。