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妖精姫と第一王子

作者: 若葉まーく
掲載日:2026/05/16

頭をリラックスしてどうぞ。

 私は、隣国から嫁いで来たお母様と、この国で外交官を代々務めているお父様との間に生まれました。


 色が透けるように白い肌、わたあめのようにフワフワしたプラチナの髪、手足はとってもほっそりとしていて『妖精姫』と呼ばれています。


 第一王子が大好きな私。

 第一王子も私の好きな食べ物『スフレ』だけは覚えていてくれて、王宮のお茶会では必ず用意して、私に持って来て下さいます。


 第一王子自らですのよ!


 しかも、私の席は必ず繊細なレースで飾られた東屋が用意され、大好きなレモングラスの香りがしています。


 私だけ特別なんですの〜


 第一王子が私を好きだという証拠になりますでしょう?

 他のご令嬢方も、私に優しくして下さいます。


「妖精姫、楽しんでいるかい?」


 ほら! 噂をすれば第一王子が1番に私の所へ来て下さいましたわ!


「よくして頂き、ありがとうございます」

「当然のことさ」

「まぁ♡」


 私達はいずれ婚約間違いなしですわ!!




 そう思い、私は2人の未来の為に勉学に力を入れ、美容にもさらなる努力を積み重ねてまいりました。



 そんなある日。


 お父様やお母様と一緒に、我が国で毎年行われる武闘祭の観戦に初めて行きました。

 今までは、刺激が強いからもう少し大きくなったらねと言われていたので、とっても楽しみにしていました。


 すごいんですのよ!

 老若男女問わず、色々な部門があるようで、それぞれ激しく競い合っていましたの!


 私があまりにも目を輝かせて見ていたからか、お父様が、

「妖精姫も来年に出てみるかい?」

 なんて言いますのよ!?


「お父様、私にあの様な動きは、無理かありますわよ」

「そうかい?

 第一王子の為に出てみないのかい?」

「まぁ! 第一王子が私にその様な動きは望んでいませんわよ。

 想像でしまして?私がアクロバティックな動きをするところが」

「うーん…、妖精姫が納得しているなら良いんだけどね」


 お父様ったら急にびっくりですわ。

 お母様が声をかけて、納得して下さってよかったですわ。



 この時、コソコソと両親が話している内容に気付いていれば、未来は違ったかもしれませんわね。


『旦那様、私達の姫は無理だと言っているのですから。ほら、憧れと現実は違うと言うではありませんか』

『そうだね。きっと妖精姫にとって第一王子は推しなんだね』

『そうですよ。今は推し活を楽しんでいるんですよ』




 あの武闘祭から2年。


 妖精姫は16歳になり、第一王子は18歳になりました。今日の夜会で大事な発表があるそうです。 

 隣国でからも、お母様の兄夫婦が長男も連れて、お祝いに来ています。


 私を祝ってくれるんですのよ!!


 お父様やお母様は、お母様の兄夫婦と仲良く会話をしながら同じ馬車で行き、私も従兄弟に連れられて、夜の王宮に着きました。


 両陛下の挨拶も終わり、ついに第一王子が立たれ…


「今日は私と、武闘祭で第一王子妃部門一位に輝いたご令嬢との婚約式に来て頂き、ありがとう」


 は!? はあぁ〜〜!?


「皆が安心して過ごせるよう、婚約者と共に協力し、より良い国づくりに邁進していくと誓おう」


 何か第一王子が言ってるけど、どういうこと!?

 私は?!


 なんて思ってお父様を見ると、


「第一王子の婚約者が決まって良かった。

 妖精姫も隣国の学園に留学するから、さみしくなるね〜」


 さみしくなるねじゃねーですわ!!


「お父様どういうことですの?!」

「どういうことって、留学のことかい?」

「違います! 第一王子の婚約!!」

「え? 第一王子の婚約者は、毎年行われる武闘祭の第一王子妃部門で一位になる必要があるのをまさか、知らなかったのかい??」

「!!!」

「お父様はてっきり妖精姫が出場しちゃうんじゃないかと思って2年前に聞いたけど、無理があるって言ってたじゃないか。

 だから、第一王子の推し活をしているんだとお母様と言っていたんだよ」

「お…、推し活」

「留学試験も受けていたじゃないか」

「あれは、お休みしていた時にあった期末試験かと思ったんですの…」

「え〜!? 内容が違っただろう?」

「今回は隣国の歴史まで範囲に入っていたかしら? とは思いましたけど…」

「あらら…、留学はやめるかい?」

「……、行きますの。

 私に武闘祭は無理ですの」


 お父様とお母様が優しく抱いて下さいました。


 私も、お父様やお母様の様な、あたたかい家庭を隣国で見つけてみせますのよ!!


 そんな妖精姫をジト目で見る、隣国の兄夫婦の長男。


(え〜、妖精姫ちゃんってこの国で妃になりたかったの!? 無理だわ、無理よりのムリムリ。

 だってさ、一人だけ虫の心配でレースの蚊帳を用意されて、見た目が違いすぎて霞が雲かでも好むと思われてスフレ菓子を用意されてたじゃん。

 こっちの国の人達ってまずサイズがデカいのなんのって。果物は片手で絞ってジュースにするのが当たり前な筋骨隆々だし、すぐにフンッ! ハアァッ!ってポーズして歯を光らせるし。

 肌も褐色系で、男女共に2メートル近い身長じゃん。妖精姫ちゃんって150センチちょっとでしょ? そりゃ、妖精みたいって思われるわ。

 妖精姫ちゃんのお父さんは、この国では小さいって言っても180センチで、お母さんは160センチ。あの2人ならバランス取れてるんだけど、妖精姫ちゃんと第一王子じゃね……

 そもそもさ、妖精姫ちゃんって馬に乗れないし。

 今の第一王子は乗馬が趣味だから、必須なのに練習してなかったしね。

 まぁ、馬もデカいから乗れてもポニーになりそうだけどさ。)



 妖精姫は隣国の学園に留学し、普通のご令嬢だと気づき、別の外交官家系と結婚し、幸せになりましたとさ。



 婚約者ちゃんより一言

  『人馬一体!!!』

  趣味:障害馬術競技

いかがです?

ギャクですのよ!!


最後まで読んで頂きありがとうございます。

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