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悪役令嬢、今日も辺境でキャンプ防衛 ― 焚き火の火は消さないけれど、戦意はよく消える ―  作者: 南蛇井


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54/58

Scene 54:焚き火外交会談(昼食形式) ――「議題:ぬくもり」

会場:森の焚き火広場。

机の代わりに丸太、椅子の代わりに切り株。

議題は「文化交流・技術共有・火の安全管理」。

……だが、進行役のエリザベートが開口一番に言ったのは――


「まず、コーヒーを飲みましょう。」


その瞬間、風がふっと流れ、香ばしい焙煎の香りが森全体に広がる。

リゼットの背筋が一瞬でゆるんだ。


リゼット:「……っ、この香り、集中力が……」

書記官(メモ中):「※会談開始5分、全員が香りに黙る」


湯気の立つカップ。

香草を少し混ぜた特製コーヒーは、驚くほどやわらかな味だった。


エリザベート:「これが“辺境式の外交プロトコル”ね。」

リゼット:「……五感に訴えるタイプの……新しい形式……」


香り、火の音、鳥のさえずり――

どれもが自然と「会話の間」を作り出す。


エリザベート:「火を前にすると、嘘が燃えちゃうんですよ。」

リゼット:「……それ、すごく……いいですね。」


彼女のペンが止まる。

議事録の欄外に、思わずこう書き込んでいた。


『この距離感こそ、平和の定義かもしれない。』


焚き火の炎が、ふっと揺れて笑ったように見えた。

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