Scene 27:交戦(火を囲む形で)
場所は、森の中央の焚き火広場。
そこに、かつて「焚き火は禁忌だ!」と叫んだ男――
審問官グラウスが、なぜか正座していた。
> 放浪学者:「……誰も招待してないのに、自然と座ってるな。」
エリザベート:「森の結界に“くつろぎ効果”があるんです。」
料理人:「つまり、座るのは宿命だな。」
---
> エリザベート:「まあ、せっかくだから何か焼きましょう。」
グラウス:「ふ、ふん……試練として受けよう。」
そう言いつつ、渡された串を受け取る手は妙に慣れていた。
炙られるマシュマロが、ほんのり金色に染まる。
……三分後。
> グラウス:「……この、甘味は……神の恵みでは?」
エリザベート:「まあ、火の力ですけどね。」
グラウス:「では火も神か……」
---
放浪学者がメモを取りながら小声でつぶやく。
> 学者:「あ、論理がすごい速度でひっくり返りましたね。」
騎士:「交戦、三分で降伏だな。」
料理人:「しかも笑顔で降伏。」
---
グラウスは焚き火の揺らめきを見つめながら、
静かに胸の前で手を組んだ。
> グラウス:「……焚き火の炎よ、我らを導け。
いや、導かなくても……あったかければいい。」
エリザベートがふっと笑う。
> エリザベート:「ようこそ、“平和の最前線”へ。」
ナレーション:
> 「こうして、教会とキャンプギルドの“初交戦”は――
史上最も平和で、最もカロリーの高い戦いとなった。」




