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【プロットタイプ】もっと重い出来事持ってこいよ

作者: 秋暁秋季

注意事項1

起承転結はありません。

短編詐欺に思われたら申し訳御座いません。


注意事項2

重ぇんだよ。お前らさぁ。(大好き)

高校時代からの付き合いである瑠衣とは腐れ縁である。性格は奔放、興味のないもの、利害が一致しないは眼中に入れない。感情の起伏も平坦で、傍から見ればクールに見える。けれども其れは、誰に対しても何に対しても本気であるから。


瑠衣からプロポーズを受けた翌日、また連絡を受けた。何でも話したい事があるそうで、行き付けの喫茶店で待ち合わせとなった。

訪れて早々、注文を済ませると、瑠衣は単刀直入に来た。

「鏡花、お前と結婚した理由は何も創作の利害一致だけじゃない」

「おぅ。いがぁい」

昨日の腹癒せに、あえて揶揄う様な物言いをする。其れに対して軽蔑の視線を渡しながら、改めて口を開いた。

「麗衣の依存癖を改善したい」

其れを聞いた時、思わず真顔になった。これはちゃんと膝を突き合わせて話をしなくてはならない問題だ。

瑠衣の妹である麗衣は私の友人でもある。気立て良し、面倒み良し、皆が認める良い子である。けれどもやや行き過ぎた一面がある。必要以上に自分で背負おうとする。何でも自分でやろうとする。其れは何も、病弱な瑠衣だけじゃなく、私に対しても。

其れは別に麗衣の人格をこの身に入れなくても分かる事だった。

「依存性を治すのは、まずもって無理だ。生涯に渡って付いて回る。だから依存先を増やす事で、薄める事にした」

「良いの? 麗衣ちゃんは元より、私の世話を焼いていたよ」

元より依存先として私も含まれている。だから瑠衣がやろうとしている事はあまり意味が無いのではないか。

しかし瑠衣は其れを見越してか、次の言葉を用意していた。

「其れでも、俺程ではなかったはずだ。だからお前への依存度を俺と同じ程度に」

区切って、睨んで、磔て、類は宣言した。

「増やす」

瑠衣の良いところは誰に対しても、何に対しても本気なところ。法に触れない、自分が制限を受けないギリギリの範囲で動き回る。

「お前が嫌なら断ってくれて構わない。その場合、俺はお前との関係を金輪際断つ。お前と最初に交わした約束ごと忘れる。その思いを持って俺は今、この場に居る」

瑠衣はあまり口には出さないが、最初の約束事を重要な出来事として胸に抱えている。だから私の要請には、自分の信念に反しない限り徹底的に応じる。あの時交わしたキスを忘れはしない。

「そんな事? 私に覚悟を問うなら、死ぬ、殺す以上の何かを持って来なよ」

甘く見られたもんだなぁ。私はもぬけの殻で、死んだも同然。人生如きくれてやるよ。

「交渉妥結。で、婚姻届は此処で書くか? 俺かお前の家か、どっちが良い?」

瑠衣の事、

イキってんじゃねぇ。クソガキ。若造。

と言われそうですが、その実、真逆。

イキってはいません。調子こいてもいません。


誰よりも、何よりも、誰に対しても、何に対してもガチです。

だから『此奴、腑抜けてんな』と思った際にはしっかり切り落としに掛かります。

『俺がガチで向かい合ってんだから、テメェも相応な覚悟見せろ』で生きてます。

だから本気だと判断した相手には、自身も全てを差し出してくれます。

※ファースト・キスは鏡花からの愛のないキスなんですよ。


そんな瑠衣が自ら動く時って、法に触れない範囲で何でも利用する。という事を意味します。

※法に触れたら刑務所入っちゃうから。執筆出来ないから。


瑠衣が大切にしている物って、麗衣ちゃんもそうだけど、鏡花との約束もそう。

実体がない分、壊れない。自分が覚えている限り、失われない。だからこそ、絶対に忘れません。

何より崇高なものとして、クソデカ比重を置いてます。


それを交渉材料として提示する時点で、『君の事を一生愛するよ』なんて砂糖まみれな言葉じゃないんです。

『今、一緒に死んでくれるよな?』『未来なんて確証のないものより、今、此処で死ぬ方が重きがある』状態なんですよ。


それに対して鏡花は、創作の為に自分を殺した様なもの。人生全てを棒に振ったもの。

だから『人生なんて安いもの君にあげるよ』『むしろそんな安いもので良いの?』『舐められたもんだな』って返しているんです。


重い。すっげぇ重い。

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