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4,友を想う

最近、休日8時に起きようとしても、目覚まし付けてるのに11時に起きるんですよ。スマホ変えたから、変な設定とかで鳴ってないのかな〜と思ってたら、普通に朝自分で消してるらしいです。全く記憶ないんですけども。


もう、どうやって起きればいいんだろうか……

 それから、冬野さんが丁寧に部屋の説明をしてくれた。ここは"大人の棟"と言うらしく、棟には子供の優等生も入っているらしい。(優等生の基準は不明と言われた。)子供の棟と構造は変わらず、鏡合わせになっているだけだったが、部屋の割り当てが違かった。なんと図書館がある。結構広い。後で行ってみるとする……絶対。


 そして最後にリビングへと戻ってきた。


「ねぇ、焼肉ー!!最後に食べたの何ヶ月だよー!」

「分かり…ましたよ……皆と相談…します…から…」

「やったぁーー!やっきにっくぅー!!」

「はぁ…そんな事…言って…ますと……ほら。抜かされます…よ…」

「あー!何で雫は、1周差なのに勝てるんだよ〜!」

「…私は…最適なルート…様々な…タイミング…を全て…研究し尽くして…いますから……ふふ…」

「超絶で驚異的な究極のヤバヤバ勢かぁ…」

「……ガチ勢…で良いのでは…?」

「そーそー!それだよ!僕の天才的な語彙力を持ってしても、それだけ!それだけは出てこなかったんだよー!」


 かしさんと、茶髪ロングの女子がレースゲームをしていた。女子の方はゲームがとても上手いらしい……どうせならプレイを見てみたかったが、それより本題。


 凜々猫さんと菊兄…?さんが見当たらなかった。多分、橋野さんの様子を見に行ったのだろう。細かい事は、橋野さんが起きてから話し合うと思うけど……


「雫。新しく子供の棟に来た人だよ。」

「え…あ、えっと……私は…光石雫…です……あ、涙石病…です…」

「初めまして。光石さん!私は、長谷川円香です!これからよろしくお願いしますね!」

「よ…よろしく…です…雫…でいいです…よ…」

「じゃあ、そうさせて貰いますね!雫さんも、私のことは円香と呼んでください!」


思えば、皆名前呼びをしてくれていたような気もする。じゃあ私も…とは思うが、苗字呼びから名前呼びに変えるのは、普通にハードルが高い。


「後、ここにいないのは…あれ?菊兄はどこいったの?」

「菊兄は、凜々猫と一緒に子供の棟へ行ったぜ!少し焦ってたから、僕らも心配なんだよな…」


 他の人には話してないのかな?まぁ、現状を把握しないまま伝えたら、もっと混乱するだけだけど…


「今悩んでも仕方ない事は後で!菊兄達を信じましょ!それより円香さん。もう1人会ってない子がいるから、案内するね!」

「は、はい!」


 ここの住人は、どうしようもならない過去に囚われず、次に活かす事を第一に考えられている。それには、来る前の経験もあるのだろうが……そんな風に。前向きに捉えられる程、私は強くないと思ってる。


「白夜。開けるよ?」

考えていたら、部屋の前に着いたみたいだ。


「……どうぞ。」

「子供の棟の、新しい住人さんだよ。」

「初めまして!長谷川円香と言います!これからよろしくお願いします!」


何回も挨拶をしていたら、私はもう完璧な自己紹介が出来る様になっていた。これも成長と言うのかも知れない。


「……………」

白夜さんは黙ったままだ。どうしたのだろうと思っていると、


「……よろしく。」

とだけ言って、扉を閉めてしまった。


「あ……」

「慣れてる人には、もう少し話してくれるんだけど…やっぱり難しかったか。白夜は、ここに来るまでに色々とあってね。ハウス居住者なら、そんなに珍しくも無いんだけど。私も昔、そうだったし。」


 奇病というものは、負からなるものが殆どだ。失恋・死・過労……患った後も、心身への影響は計り知れない。


「あの子は、"土井白夜"。星泣き病で……詳しいことは、雫に聞いて頂戴。あの子は、とても仲がいいから。私は、勉強しに部屋に戻るね。」

「あ、分かりました!」


 とりあえず雫さんに話を聞きに、リビングへ戻ることにした。


「……よっしゃー!!」

「リズムゲー…では…勝てませんね……瞬発力が…足りないの…でしょうか……まぁリズム感…なんて…生活には…必要無い…ですし…」

「開き直られた!?(レースよりもリズム感の方が、役には立つよな…)」

「光石さん~!」

「は、はい…何でしょう…か?…」

「先程、土井さんとお話が出来ないまま、部屋に戻られてしまって…土井さんについてのお話を、少しでも聞かせて頂けないでしょうか?」


 すると、雫さんが「1人で…遊んでいて…下さい……いくらリズムゲー…でも……練習を…怠れば…私に越され…ますよ…?」と、かしさんに言い、「おっけー!!」と返されると、ソファーに行った。隣に座るよう示し、静かに話し出した。


「白夜は…星泣き病…という…"星涙"を流す…奇病で……片思いを…すると…発症します…」


 私は軽く頷きながら、じっと次の言葉を待つ。雫さんの表情で、話の深刻さはよく伝わってきたから。


「それで…両思いに…なると…治るのですが………その…お相手様が…亡くなられて…しまいまして…」

「……え………」

「今は…打つ手が…見つからない…状況…なんです…」


 こんな話、私が聞いてしまっても良かったのだろうか…?これから共に暮らすとはいえ、土井さんの事を知らない新参者にはとても難しい話だ。


「なので…今は…人との交流…を絶って…いて……何かきっかけが…あるまでは……そっとして…おいてあげて…下さい…」

「そう…ですね。でも、いつか絶対、土井さんと仲良くなりますっ!」

「私も…円香さんと…白夜が……楽しく…過ごせる様に…なることを…願ってます…」


 雫さんは、もう話すことは無いというように、ゲームへ戻っていった。この話を、もう何人もに話していたのだろう。口ぶりが"もう慣れた"と感じさせるそれだった。


 さて私は…何をしよう。図書館に行くのも良いし、部屋で勉強するのも良し………

菊兄さん達の所に行くのは…ダメだよね。新参者は邪魔だろうから。

皆様!私、土曜更新出来ました!やりました!(?)


イラスト描くの楽しいのに、綺麗な線が描けないです。

聞いてください。私、構図のラフ(ラフにしては線綺麗にしちゃったけど)に4時間かけてる。ヤバいヤバい時間無い。

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