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合流

全話の見直し、是正が完了致しました!

長らくお待たせしてしまい、本当に申し訳ありませんでした。

見直さなくても内容に大きな変化はありませんので、大丈夫です。

「お久しぶりです。ゼイル殿。」

「あぁ、無事で何よりだセイン殿。」

 アナテル軍とエルドニア軍は無事合流することが出来た。

 先程の敵は逃がしてしまったもののこの合流はとても大きいものだ。

「それにしてもゼイル殿は従軍経験がおありで?」

「ん?あぁ一応ありますぞ。」

 昔、冒険者になる前は傭兵として各地を放浪していた。

 そのお陰で部隊の指揮も難なく出来ていたのだ。

「いえ、先程の戦闘の指揮が見事なものでしたので。」

「ありがとうございます。ですが、今はそれどころではありません。大変なことが起こっています。」

 取り敢えずセインにアルフレッド達が行方不明である事を伝えた。

 行方不明になるまでの経緯を含めて。

「なるほど……。」

 セインはしばらく考え込んだ。

「気がつけば辺りは霧が立ち込めていてな。霧が晴れたと思ったら3人は既にいなかったんだ。」

「……それは神具、霧の牢獄と呼ばれるものでしょう。」

 セインは心当たりがあったのか、予想よりも速く答えにたどり着いたようだ。

「もしそれが本当に霧の牢獄だとするならば使用者から使用する権限を奪い取ることしか解除する方法はありません。ですが、その使用者が牢獄の内側にいれば我々は手出しが出来ません。」

 セインの説明によると霧の牢獄は異空間を作り出し、そこに指定の人物を閉じ込めるというものらしい。

 外部からその牢獄を感知することは不可能であるらしく、つまりは我々がなすすべはないということだ。

「……取り敢えずアーロン様とお話しください。あちらにておまちです。」

 セインに指を指された方向を見ると、天幕があった。

 あの中にアーロンがいるのだろう。

「了解した。では。」

 セインの指定した天幕へと入っていく。

 すると中にはテーブルの上に帝都の地図を広げ、何やら考え込んでいる人物がいた。

「失礼します。アナテル国軍を率いて参りましたS級冒険者のゼイルと申します。」

「ん?おお!まずは先程の挟撃、ありがたい。」

 アーロンは頭を下げた。

 上に立つ人物が容易に頭を下げてはならないとは思うが、こういう所は兄弟似ているのかもしれない。

 どことなく髪の色や雰囲気等アルフレッドと似ているものもある。

「あ、頭をお上げ下さい。大した事はしておりません。」

「いえ、アルフレッドをこれまで守ってくれた事に対しても感謝を申し上げているので。」

 彼はとても才能のある人物だと聞いている。

 この低姿勢も人心掌握術のひとつなのだろうか。

「……1つご報告があります。」

「……聞かせてくれ。」

 俺は先程セインに説明したこととセインの見解も含めてアーロンに対して説明した。

 最初は驚きはしたもののすぐさま気持ちを入れ替えて今後について考え始めた。

 やはり流石というべきだろう。

「先程、各方面の敵軍が後退し始めたと報告を受けた。上手く行けば各方面で展開している味方もここに来ることになる。」

 敵からすれば各方面で勝っていても帝都を落とされれば結局は負けだ。

 ならば撤退するしかないだろう。

 恐らくアルフレッドのことは心配なのだろうが何もすることができない以上今は現状の打破を最優先したのだろう。

「それで、一度全軍を帝都より撤退させようと思う。」

「それは何故ですか?」

 アーロンの気持ちとしては苦渋の決断だろう。

「撤退してくる敵軍を追撃している友軍とで挟撃する。そうすれば帝国軍は壊滅状態になるだろう。」

「ならば、我々アナテル軍はこの地に留まります。」

 するとアーロンは笑みを浮かべた。

「ふふ、流石S級。そのとおりだ。」

「全軍で帝都を後にすれば背後を帝都の防衛隊に攻撃される可能性がある。しかし、一部残しておけばそれを防げるどころか、あわよくば手薄になった帝都を攻め落とせる。ということですな。」

 これならば帝国に勝つことが出来る。

 相手が城に籠もってしまえば勝ち目は薄くなっていたが、野戦でならば決着はつけられる。

「失礼します。」

「おお!セイン。どうした?」

 するとセインが入ってきた。

「各方面の友軍、帝都近郊まで来ているそうです。それに伴い敵軍も近くまで来ています。」

「ふむ、思ったよりも早いな。では、エルドニア軍はこれより撤退している敵軍を迎え撃つ!近郊まで来ている友軍と挟撃する!」

 アーロンは席を立ち上がり、武器を腰にさした。

「では、ゼイル殿。後はよろしく頼む。」

「ええ、お任せを。」

 アーロンはそのまま出て行った。

 弟のことで不安であろうにまるでそれを感じられない。

 それか、弟の事を絶対的に信頼しているんだろうか。

「ゼイル殿。1つにいいですか?」

「何かな?セイン殿?」

 するとアーロンについていくと思っていたセインが聞いてくる。

「あのアナテルの部隊が持っているものは……。」

「あぁ、なるほど。あれはレノン王が密かに作らせていた銃だ。他にも大砲なんかもあるぞ。」

 大砲についてはよくわかっていない様子であった。

 が、銃については驚いていた。

「成る程、あの銃を我が軍が使えるようになれば確かに心強いですね。」

「そうだ。銃の訓練を施した部隊をそちらに組み込んでくれ。恐らく局面的にはそっちの部隊の方が大事だろう?」

「あ、じゃあセインはそっちに合流してくれ。」

 すると外で話を聞いていたのかアーロンが入ってきた。

「アーロン様。ですが……。」

「君は元々そちらの手勢の人間だろ?構わないさ。」

 セインは暫く悩んだ後、納得したようだった。

「畏まりました。では、そうさせて頂きます。」

「あぁ、では上手くやってくれ。」

 そのままアーロンは出て行った。

 今度こそ本当に出て行ったのだろう。

「ま、俺達はアルフレッド様をお救いするために出来ることをするとするか。」

「ええ、そうですね。何も出来ないかもしれませんが、若の為に頑張るとしましょう。」

 あと少しで決着がつく。

 さぁ気合を入れていくとしよう。

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