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艦隊決戦 

先日新たに評価して頂きました!

ありがとうございます!


 艦隊決戦当日。

 目の前には帝国の大艦隊がいた。

 各国による帝国進攻が始まり、最初は神聖帝国、次にジゲン・アナテル連合軍、最後にエルドニア軍による侵攻である。

 特にエルドニアの進攻は帝国は予測していなかったようで、敵はあわてふためいていたらしい。

 お陰で敵艦隊も積極的に攻めてくることはなく、陸戦隊をのせた船を撤退させたようであった。

 そして、この艦隊決戦に勝てば制海権を奪うことができ、各方面へ物資の輸送が可能になる。

 つまりはここが天王山。

 ここで負ければ敵が海を使って各方面の本拠を狙うことが可能になってしまう。

「で、こいつはどうするんです?」

 ゼイルにジェラルドの処遇を聞かれる。

 ジェラルドは縛り上げ船首に縛り付けてある。

「敵によく見えるところで首をはねる。バイゼルの首は?」

「こりゃまたエグい事を……。首はまだ保管してありますよ。」

 バイゼルは首をはね、首だけを箱に入れて持ってきている。

 顔がわからなければさらしても意味が無いからだ。

「じゃ、やるぞ。」

「わかりました。」

 そう言うとゼイルは後ろにいた仲間に指示を出しバイゼルの首を待ってこさせた。

 そして、船も前へと進んでいく。

「帝国よ!見るがいい!これが我々にたてついた者の末路だ!」

 声を拡大させる魔道具により、遠くまで声が響く。

 実質スピーカーである。

 敵の船の船員達が身を乗り出して見ている。

「この男は王国最強とまで言われた男、ジェラルド!この者はこの私と二度戦い!二度負けた!この私を息子の仇だと言って無謀にも勝負を挑んできたのだ!」

 剣を抜き、ジェラルドの首に当てる。

 そして、ゼイルに目配せをする。

「既に我が友好国である、アナテル国を襲撃し、住民を虐殺した帝国の暗部、陽炎部隊の長、バイゼルもこの姿に成り果てている!」

 ゼイルは首を掲げる。

 バイゼルは帝国ではそれなりに有名人だったようなので衝撃は大きいようだ。

「そして!ジェラルドもこの姿になるのだ!」

「……。」

 気付くと意識を取り戻していたジェラルドが何か言いたそうな目でこちらをみていた。

「……何だ?」

「……貴様はロクな死に方をせんぞ。」

 確かにそれ相応の死に方だろう。

「……貴様の家族を思う気持ち、よく分かる。同じ立場なら同じことをしたかもしれない。だからお前のその在り方には敬意を評しよう。」

 剣を振り上げる。

「では、さらばだ。」

 一気に振り下ろす。

 ジェラルドの首が飛び、海へと落ちていく。

 そして、持っていたバイゼルの首も投げ捨てる。

「貴様らも同じ目に遭わせてやろう!もし、それが嫌ならば、もしくは今の2人の仇討ちをすると言うのならばかかってこい!俺はここにいるぞ!」

 そして、船団の中央へと船を下げていく。

 すると敵艦隊から無数の竜騎兵が飛んでくるのが見えた。

「想定通りだ。総員!準備しろ!」

 竜騎兵が、この旗艦を狙い、攻撃を開始しようと急降下してくる。

 しかし、敵の竜騎兵が到達することはなかった。

 その全てが轟音と共に海へと落ちていったのである。

「おお、中々の精度ですね。」

「ああ、使えるな。」

 倉庫には大砲と共に銃が複数眠ってあったのだ。

 それを整備し、かるく船員に訓練して各船に配備した。

 大砲は流石に対空戦には向かないので、銃をとにかく撃たせまくる。

 敵からすれば意味がわからないだろう。

 そして、艦隊の陣形にも一手間加えておいた。

 対竜騎兵用のだ。

「この陣形も素晴らしいですな。」

 輪形陣。

 第二次世界大戦の際に考案された対空戦闘能力に優れた陣形だ。

 艦隊を円形にすることで中央へ行こうとすればするほど対空攻撃が激しくなる。

 その為に敵を挑発し、旗艦を狙うようにして旗艦は艦隊の中央へと戻る。

 そうすれば作戦は完璧である。

 敵は初めて聞く轟音に驚き、龍もまともに操れず、味方と接触し落ちていくものもいる。

 もはや、帝国最強の竜騎兵隊は意味をなしていない。

「これで制空権は無くなったな。」

「制空権?」

 この世界では勿論制空権なんて概念はない。

 唯一帝国が理解していたがそれも今は無意味だ。

「いや、何でもない。それよりも竜騎兵が使えなくなった今、敵は艦隊を出してくるぞ。」

「陣形を変えろ!」

 太鼓の音が鳴り響く。

 それを合図に艦隊が動き始める。

 このスムーズな動きはマインやレイン、そしてレノン王の訓練の賜物だ。

「流石だな。」


 数刻前。

「はぁ。」

「しっかりしてください!お嬢様!戦は始まってるんですよ!」

 レインはマインと同じ船に乗船していた。

 本来ならば旗艦に乗るべきなのだが、アルフレッドがそれを許さなかったのだ。

 アルフレッドが言うには指揮官クラスが全員同じ船に乗船して、それが沈んだら最悪だと言っていたが理由は明白である。

 安全な所へ置いているのである。

 なぜなら明らかに後方に位置しているからである。

「こんなの私の知ってる海戦じゃない!」

 レインが言う海戦はもっと近くで戦い、最終的には敵の船に乗り込んで戦うものである。

 こんな遠くで敵を撃ち続けるのは望んでいなかった。

「まぁまぁ、これも作戦なんですから。」

「でも!」

 レインの船は後方に位置していたので、敵も来ず暇をしていた。

 すると太鼓の音が鳴り響き、作戦が次の段階へ移行した事が分かる。

「お嬢様。指示を。」

「もういいや。マインやっといてー。」

 もはやレインのやる気はゼロである。

 こうなってはテコでも動かない事をマインは知っている。

「はぁ。仕方無いですね。総員!配置につけ!作戦通りに行くぞ!」

 次は大砲による攻撃である。

 が、全ての船の両側に積むことは出来なかったので、片側にのみ積んている。

 もちろんバランスが崩れてしまうので反対側には大量の重しを置いている。

 そして、火薬はあるのだが、弾が少ないので初弾は弾は入れない。

 ただの脅しである。

 艦隊が横一列に並ぶ。

 太鼓の音が鳴る。

 発砲の合図だ。

「放て!」

 轟音が鳴り響く。

 弾は入っていないが、いい脅しにはなっただろう。

 しかし、敵は躊躇うことなく突っ込んできた。

「なっ!?」

「え!?どうしたの!?」

 レインが身を乗り出し、敵を見る。

 するとレインはとてつもなく嬉しそうな顔をする。

「やっぱ海戦はそうでなくっちゃね!」

「お、お嬢様!?」

 レインは船の倉庫へと走っていった。

「じゃ、後は任せたわ!」

「……はぁ。」

 予想だにしない状況に予想がつかない行動を取る仲間。

 頭が痛くなってくる。


「うーん。そう来るか。」

 あの距離から突撃してくると弾の装填が間に合わない。

 急速回頭して後退しようとしても、船の速さは向こうが上だ。

 ならば。

「全艦!船首を前へ!敵艦が横に来たら装填が済み次第発砲!銃も弓もできる攻撃全てで応戦しろ!」

 流石に敵も一筋縄では行かないようだ。

 このような行動に出るとは思っていなかった。

 相手が切り込んで来たら一気に不利になる。

 思わず笑みがこぼれてしまう。

「アルフレッド様?」

「いや、すまんな。癖だ。」

 海戦は提○の決断シリーズくらいしかやっていない。

 経験値不足だったな。

 だが、だからこそ面白い。

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