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陰謀の片鱗

「さぁ、ついてきて。」

 俺はレインに言われるがままについていく。

 船は港に着き、そこからすぐ近くの王城へと向かう。

 港は軍港らしく、多数の大小様々な船が並んでいる。

 港に俺達が帝都からのって来た船がないか、セラやセイン達がいないか探してみたが見当たらなかった。

 別の港だろうか。

 まぁ、あいつらのことだから心配はしてないが。


 王城にはいるとレインは謁見の間の手前の扉にてすこし待つように言い、レイン一人で入っていった。

 アナテル国国王のレノン王とその妻であるネロ様との面識はほとんど無かったが大丈夫なのだろうか。

 エルドニア王国があのような状況では婚姻同盟についてもあやふやな状況で怪しい。

 そうこう考えていると扉を勢いよく開け、レインが出て来た。

「アル!王国の生き残りって人が今、父上に謁見してるの!あなたの仲間かも!さぁ入って!」

「お、おい!」

 強引に手を引っ張られ中に連れていかれる。

 謁見の間にはアナテル国国王であるレノン王とネロ妃がおり、そこに膝を着き、拝謁しているとおぼしき男が2人いた。

 顔を伏せているのでちゃんとはわからないが明らかに俺の知っている人物ではない。

 一人は普通だが、遠目からでもかなりの巨漢だということがわかるほどの男がいる。

 2人が、セインやローゼン、ルーゼン辺りかもと思ったのだが、やはりここには来ていないようだ。

「父上!エルドニア王国の王子!アルフレッドですよ!」

「おお!アルフレッドか!懐かしいな!あのときはこんなに小さかったのに。」

 国王は指で昔は米粒をつまんでいるのかと思うくらいの小ささだった、などといっている。

 国王陛下はあまり国王とは言いがたいようなラフな格好でそこにいた。

 そして、レインのあの赤い髪は親譲りのものだったのだろう。

「もう。流石にそれは言い過ぎですよ。でも、本当に大きくなりましたね。」

 それとは反対に妃の方はしっかりとした格好でいた。

「国王陛下、ネロ様、お久しぶりでございます。アルフレッド・シャム・エルドニア。拝謁を許可していただいたこと、誠に嬉しく思います。」

 膝をつき、頭を下げる。

 隣にレインもいたが、レインも一緒に頭を下げてくれた。

 隣の先客の2人がなにやらこそこそ話しているようだがよく聞こえない。

「どうしてそんなことを言う?お前はレインの夫となる男。もっと堂々としていなさい。」

「はっ!」

 俺とレインは頭をあげる。

 というかまだ、婚姻同盟の話は生きていたようだ。

 そして横目に王国の生き残りという客ををみると、先ほどはよく見えなかったがそこには見覚えのある人物がいた。

「貴様!スロールか!」

 即座に立ち上がり剣に手をかける。

「ちょ、アル!?どうしたの?」

 スロールの顔を見るとスロールも驚いているようである。

「報告では、海に落ちて死んだと聞いていたのだがな?」

「おい、スロール!俺はもう限界だ。息子の仇を目の前にして大人しくなんて出来ねぇ!」

 するとスロールの隣にいた巨漢が立ち上がり剣を抜く。

 白髪で眼帯をしており、顔や露出している肌には無数の傷があり、歴戦の猛者だと見てとれる。

 それは王国ではとても有名な人物であった。

「それほどの巨体、あなたはジェラルド殿ですね?」

「いかにも。息子、ジェイガンの仇。いかに王族であろうとも許せん!ここで仇を討つ!」

 流石にスロールも立ち上がり、ジェラルドを制止する。

「ジェラルド殿!王の御前ですぞ!控えてください!」

 レノン王は全くと動じていないが、気づけば無数の警護の兵が俺たちを取り囲んでいた。

「姫。アルフレッド様。こちらに。」

「え、ちょっと!」

 俺とレインは兵に腕を引っ張られ王の元へつれていかれた。

「スロール殿。エルドニア王国での動き、わが娘婿を謀反の疑いで襲った際その軍の中に貴殿がいたことは知っておる。その後の動きも全てな。貴殿がここにレインが謀反を企てているとそそのかしに来たこともわかっている。そしてエルドニアの生き残りなどではなく帝国の手先だということもな。誰の差し金だ?」

「くっ!」

 スロールも剣を抜く。

 というかこの国王どこまで知っているんだ?

「アルフレッド!来い!貴様を殺してやる!」

 ジェラルドは頭に血が登っているのかもはや暴走状態で、いまにも回りの兵に攻撃し始めそうである。

「国王陛下。かのジェラルドなる男は1人で1000の兵に値するとまで言われる猛将です。ここは私一人が相手すれば周りの兵に被害は出ません。」

「勝算はあるのか?アルフレッドよ。」

 心配そうにこちらを見ているレインを見ているレノン王。

 なるほど、俺というかレインが悲しむのが嫌なんだな。

「ご安心をレインが悲しむような結末には致しません。」

 思わず笑みがこぼれてしまう。

 これほどの強敵。

 つまりは無理ゲー。

 心踊らない訳がない。

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ありがとうございます!

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